メールマガジン技術士合格への道 2010年 第6回
 必ず合格できる 技術士二次試験合格講座
  ― 面白いほど合格できる直前テクニック その2―


 技術士合格への道研究所では、1999年より一貫して合格理論の研究により確実に合格できる方法の開発に努めてきました。その結果が昨年の筆記合格率で驚異的な成果を生んでいます。そして今年3月には多数の合格者を輩出しております。

 このメールマガジンではこれまで講座の指導で確認された、実戦的なノウハウを公開して、出来るだけたくさんの方の合格を支援したいと考えています。

 技術士合格への道研究所では、事務所を東京日本橋に設立し、多数の方の面談指導や受験相談に対応しております。詳しくはホームページをご覧ください。

「技術士試験合格講座」  http://www.gijutsushi1.com/ 


1.はじめに

 技術士合格への道研究所では「誰でも必ず合格できる」指導を目指して

コンピテンシー理論+コーチング指導

を実践してきました。

 「コンピテンシー理論」とは優れたエンジニアの行動特性であり、そのような能力開発理論を応用して効果的に技術者指導を行うものです。
http://www.gijutsushi1.com/category/1261095.html#conptency

 また「コーチング指導」とは、添削だけでなく、考え方や考察方法などを受講者様の視点で指導し、ご自分にピッタリの試験戦略を毎回口頭で解説して、ご自身でも正しく考えられる思考力を養うものです。
http://www.gijutsushi1.com/category/1261095.html#couching

 「コンピテンシー理論」、「コーチング指導」の成果として今までにない「わかりやすい」、「力が出る」という効果を生んでおり、驚異的な満足度となっています。

 このメールマガジンでは、技術士二次筆記試験の直前対策として、今年の指導で判明した「面白いほど合格できる直前テクニック」を5回シリーズでお送りします。その内容は、次のタイトルでお送りしています。

 その1 問題、課題、解決策の考え方は技術者の必須能力(論理性)
●その2 留意点とは経済性などを高めるテクニック(品質管理)
 その3 専門キーワードは専門家の思考様式(概念的思考)
 その4 専門技術の解決策(分析力)
 その5 モレ・ダブリのない整理(体系的思考)

今回はその第2回目です。

 なお、これらの成果はこれから開催される無料セミナーでも公開していきたいと考えております。関心ある方はぜひご参加ください。直近では、7/24、31(いずれも土曜日)に予定しております。
http://www.gijutsushi1.com/article/13748482.html

2. 「留意点」とは経済性などを高めるテクニック(品質管理)
 
 技術士試験の問題文で最も多い要求事項として、「~の対策及び留意点を述べよ」という形式がよく出題されます。この「留意点」とは、実はエンジニアの経済性や安全性と言った仕事の品質管理のレベルを測るチェック項目です。これによって仕事の質が見られています。

 仕事を行う際に、いろいろなことに留意するのは実は業務の品質を高めるためです。したがって、多くのことに留意すれば、結果として仕事の質を高めることができます。つまり「留意点」を知っている技術者はコンピテンシーが高いのです。この意味で試験官がこれをチェックして試験の判定材料としているのです。

 そして「留意点」による成果は経済性に帰結すると考えられるため、留意点は総括すると経済性に関するテクニックであり、それは技術者の業務の品質管理のツールであるということです。

3. 「留意点」にはいくつかの系統がある

 では、仕事の品質を高めるにはどんなことに留意すればよいでしょう。留意すべきことには下記のようないくつかの系統に分類でき、それぞれ例示してみます。
(1)経済性を高める   合理化工法などを導入する
(2)安全性を高める   危険個所の防護など
(3)品質管理を強める  生産工程の精度を高める
(4)環境負荷を低減する リサイクル率を高める

 それぞれ、解決策を実施する際に上記の項目に留意して、解決策の経済性や安全性を高めていけばよいのです。

3.1 経済性を高める留意点

 留意点で最も大事なのは経済性を高める「留意点」でしょう。土木工事で施工の効率を高めたり、合理的な工法を取り入れるとコストダウンが可能ですが、こうした改善は「経済性を高める留意点」があれば可能です。

 「留意点」の書き方としては、まず「対応策」が前提としてあって、

 対策を行う上で付加的に行う経済性を高める改善行為

というようにまとめるべきです。従って表現は行動を表す文となります。「留意する」とは何かに配慮するだけのこと、あるいは「気をもむ」と誤解されがちですが、それでは技術的な活動として意味がありません。必ず「~に留意して~する」と行動形式の言葉にすべきです。

 例えば、土木工事の留意点だと「土留め工事を行うに当たり、(経済性を高めるため)シートパイルなど機械化施工を取り入れる・・」などの表現が可能です。

3.2 安全性を高める留意点

 留意点で次に多いのが「安全性を高める留意点」です。土木工事では事故の危険性があるため常に安全性に留意するのが務めとなっています。このため施工の危険要素を分析して、事故のリスクを低減する工法を取り入れることを常に考えねばなりません。こうした安全に関するリスク認知とその改善提案は「安全性を高める留意点」となります。

 「安全性を高める留意点」の書き方としては、危険性を含んだ「対応策」が前提としてあって、

 その危険性を低減し得る付加的に行う改善行為

というようにまとめけばよいのです。やはり表現は行動を表す文となります。近年現場の安全管理が進歩したため、「安全に留意する」を「安全に気を配る」と誤解する方は少ないと思います。それでは安全の実効性が薄いからです。必ず「~に留意して(安全性を高めるため)~する」と行動形式の言葉にしてください。


3.3 品質管理を強める留意点

 3つ目に普遍的な留意点は「品質管理を強める留意点」でしょう。品質管理を強めるとは、製品のばらつきをなくしたり、品質を上げて、結果として不良率を低減することです。

 前述の経済性や安全性を向上するとその製品や工事の施工の品質管理が難しくなってきます。そのような場合にばらつきの原因を突き止めてその工程を細かく管理することでばらつきをなくしたり品質を上げることが可能です。これが、「品質管理を強める留意点」です。

 「品質管理を強める留意点」の書き方は、まず「対応策により不良率が高まること」が予想される場合に、

 対策を行う上で付加的に行い、品質が安定しかつ品質が高まる改善行為

というようにまとめるべきです。表現は行動を表す文です。「~に留意して~する」と行動形式の言葉にしてください。例えば、土木工事の留意点だと「土留め工事を行うに当たり、(品質管理を強めるため)地盤変位の自動計測、油圧式応力制御システムを取り入れる・・」などの表現が可能です。

3.4 環境負荷を低減する留意点

 もう一つの留意点は近年重要性が高まっている「環境負荷を低減する留意点」です。環境負荷を低減するとは、地球温暖化ガスの排出量の低減や騒音の抑制、廃棄物のリサイクルなど環境面での品質を上げて、結果として地球環境や周辺環境に与える影響を低減することです。

 環境負荷を考えるときには、その行為がどのような環境面での影響力を持っているかということと、周辺環境がどのような影響を受けやすいかという2つの面から考える必要があります。経済性や安全性を向上させるとたいていは、その製品や工事の環境に与える影響が無視できなくなってきます。そのような場合に影響因子を突き止めてその原因となる行為を改善することで好ましくない環境影響をなくすことが可能です。これが「環境負荷を低減する留意点」です。

 環境負荷を低減する「留意点」の書き方は、まず「対応策により何らかの環境負荷が高まること」が予想される場合に、

 対策を行う上で付加的に行い、環境負荷を低減し得る改善行為

というようにまとめるべきです。表現は行動を表す文です。「~に留意して~する」と行動形式の言葉にしてください。例えば、土木工事の留意点だと「土留め工事を行うに当たり、(環境負荷を低減するため)省エネ型の重機を使用する・・」などの表現が可能です。

3. 「留意点」で大事なことは、何に効果的かわかること

 「留意点」は問題解決を上手に進めるための付加的提案であり、それぞれは経済性や安全性の向上という個別の効果があるわけです。ですからまずはそれらの効果が何なのか、はっきりわからなくてはなりません。

 そして次に、「留意点」はたくさんあるに越したことはないのですが、結局「留意点」を総括するのは経済性という一つの尺度です。「留意点」を全て実施してトータルでもたらされる経済効果はどうかということを論じなければなりません。その総合的な経済効果によって技術者の問題解決力が測られるということなのです。

4. 「留意点」の注意点

 実際の論文指導で頻度の高い注意点としては、
留意点を「特徴」や「成果」と誤解している場合があります。例えば、

施工上の留意点 悪い例
(1)掘削のための大型重機の搬入が不要であることから振動・騒音の削減が図れ、建設公害の発生が少ない。
(2)作業エリアが既設マンホールのみであるため、道路占有面積が少なく交通への影響が削減できる。
(3)1工区をおよそ1日から数日で施工完了となることから工期の短縮が図れ日常生活の支障が少なくて済む。
(4)工事が掘削を伴わないことから、地下埋設物の切り回し、移設等の工事保障が不要でありコスト削減が可能である。
(5)アスファルト舗装の取り壊しが不要であり、舗装ガラ等の発生がない、掘削残土が発生しないなど建設廃棄物の削減となり環境に配慮した施工が可能。

 これらはいずれも、留意点に留意した結果として、ある工法を導入し経済性の向上や環境負荷低減できることを言っています。よりはっきりと行動形式の言葉で表すと「留意点」によるコンピテンシーが明確になります。

施工上の留意点 良い例
(1)環境負荷を低減するため、掘削のための大型重機を使用しないことに留意して本工法を導入し、振動・騒音の低減を図る。
(2)環境負荷を低減するため、作業エリアの縮小に留意して、本工法を導入し、道路占有面積が少なく交通への影響を緩和する。
(3)経済性を高めるため、施工スピードに留意して本工法を採用して、工期の短縮を図る。
(4)経済性を高めるため、工事の合理化に留意して本工法を採用し、掘削や地下埋設物の切り回し、移設等を回避して、コスト削減を図る。
(5)廃棄物の発生に由来する環境負荷を低減するため、アスファルト舗装の取り壊し削減に留意して、本工法を採用し、舗装ガラ等の発生や掘削残土を発生させないことにより、建設廃棄物を削減する。


5. 「留意点」とは経済性などを高めるテクニック(品質管理)のまとめ

 今回は、頻出パターンのひとつである「留意点」の考え方をご説明しました。「留意」という言葉から、ともすると「何かに配慮する」とか「考える」「気をもむ」というように誤解されがちですが、ここで求めているのは技術者のコンピテンシーにほかなりません。したがって、

「普通にやるのではなく、どのように上手にできるか」

という改善提案を示せばよいのです。

 試験官は一度しか読まない答案で、そうしたあなたの品質管理に対する姿勢を見ています。品質を高めようとする考え方がはっきり試験官に伝われば、「いつもこうに違いない。これならたいていは上手に管理できるはず」とあなたに対する評価は格段に向上するに違いありません。


■最近の指導活動より
 
 いよいよ試験まで3週間を切り、皆さんの試験準備に対する真剣度も高まってきました。提出課題の質的向上も目を見張ります。これまで苦労されて添削、修正を乗り越えてきた方が、問題に対する理解度を増して高度な判断が自発的にできるようになっています。

 この時期にも筆記試験直前対策相談をどんどん受け付けています。詳しくはこちらをご覧ください。みなさん近畿地方や九州など遠方から来られています。勉強方法と添削結果を知りたいということでセミナールームでの面談で確実な手ごたえを得ているようです。
http://www.gijutsushi1.com/article/13751094.html
http://www.gijutsushi1.com/article/13751071.html
http://www.gijutsushi1.com/article/13741693.html


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