2016.12.20 総合技術管理部門の業績論文の作成指導、プレゼンの構造化、論旨のまとめ方指導
技術士試験では申込書の「業務内容の詳細」において、技術士にふさわしい貢献をプレゼンする必要があります。いわゆる技術体験論文に相当するものです。この内容は、決まった正答があるわけではなく、各自のベストの業績について書くものであり、答えのない問題と言うことができます。そこでは
- 業績を構造化して分析し、作業を組み立てる力
- その構造を正確に表現する力
- 技術的な判断を下し、解決策を自ら生み出していく判断力
が求められます。
この方法として当研究所では、「技術的体験チェックシート」と言う様式で作業を分析しています。
この日ご相談に来られたS様は、技術的体験チェックシートがまとまらず苦労されていました。そこで面談によって解決されるために来られたのです。講座では問題にいきあたるたびごとに面談で解決する機会を用意しております。
S様の技術的体験チェックシートは問題点の記述が多すぎて収拾つかない状態でした。そこで分析したところその大半が業績として取り組むべき問題では無い社会的問題であったり、マーケットが包含する問題であることがわかりました。
業務の分析としては、技術的体験として取り組むべき本来の問題点は何かを明らかとをする必要があります。既に書かれた問題点の中から技術的に対処すべきものを抽出しました。
次に解決策を検討しますとその中にも問題点が内在していることがわかりました。本来初期段階で取り上げる問題点が解決策の中にずれ込んできてしまう、こういった問題の先送りは多くの方が誤るポイントです。問題点を抽出して繰り上げるとともに解決策の中身が技術的内容であるかどうかを吟味しました。
解決策の内容では専門の部門科目の技術内容が問われるため、厳密に部門科目の技術が応用されているかというところがチェックされます。実際の仕事はそういった技術応用にあまり意識をすることなしに、いわば「仕事ありき」で進行しているところもあるため、改めて業績を見直して技術応用がわからないことが多いものです。
技術士試験ではそうした隠れてしまいがちな技術内容を、法則や原理に照らして具体的に技術音をあげるとかして論文としてプレゼン可能な内容としてまとめていきます。
この日の指導の中でS様の技術的体験チェックシートは問題点、解決策について必用な項目が整理されて業績論文としての骨格を作り上げることができました。面談指導では、
集められた資料をざっと並べて
それらを元にお考えの内容を心ゆくまで表現してもらう
ことが可能です。その中から
業績の核心となる部分を講師が拾い上げて論文の骨格を短時間で作る
ことが可能です。