2017.02.17 総合技術監理部門のK様、総合技術監理の業績の貢献について指導
総合技術監理部門のK様は、建設部門土質で技術士をとられてその後総合技術監理部門にチャレンジされました。昨年度の試験では答案を作成してはみたものの手応えが感じられず、本格的に学びたいということで本講座にお申し込みくださり、たまたま上京される機会があったので、そのタイミングに合わせて面談指導を行うことといたしました。
地方から上京される方に対しては、面談時間をできるだけご都合に合わせるように努めております。
Kさまは、総合技術監理部門の業績(業務経歴)をどのようにまとめたら良いのか、すなわち業務経歴書の貢献を表現する糸口が見つからず作成が困難だと感じていらっしゃいました。
まずK様が作成されたのは、建設部門の業務経歴です。そこで建設部門の視点でまとめた業務経歴について、改めて総監の視点で見直してみたわけです。その時着目したのは、
業務で何が困難であったか? それを解決するためにどう対処したか。
と言うことです。この困難を打開するためにとられた行動の中に総監としての貢献があったはずだと考えました。
業務経歴をまとめるのに、本講座では次の5項目を求めています。
- 業務名
- 職務内容
- 物件規模、形式
- 応用技術、貢献
- 成果
例えば1つ目の業績について、次のような項目が挙がっていました。
- 業務名 〇〇土の高圧下〇〇挙動
- 職務内容 研究
- 物件規模、形式 地下30mの〇〇層
- 応用技術、貢献 〇〇三軸試験結果を弾粘塑性解析によりシミュレート
- 成果 〇〇挙動を再現した
ここから推論し、成果を導くのに応用技術でもって対処する際に、何が困難であったかということを考え、その時の状況を打開するためにどんな総監の対処が行われたかを確認したわけです。
K様の答えは、試行錯誤的に次々と対処方法を試み、解決策を見出したとの事でした。そのような対応に相当する総監の要素技術としてPDPC法がありました。
PDPC法とは、「Process Decision Program Chart」の略です。
日本語では、「過程決定計画図」とも言います。
「PDPC法」は、研究や技術開発、慢性不良対策、営業活動などのように解決への情報が不足しているとか、事態が流動的で予測が困難である場合の問題解決の実行計画の策定に使用されます。事前に考えられるさまざまな結果を予測して、プロセスの進行をできるだけ望ましい方向に導く手法です。
同様に残り4つの業績についても、資質建設部門土質の対応についてヒアリングし、そこに見られる総監としての技術貢献を洗い出していきました。
その結果、1時間半ほどの間に業績がすべて整理され、総合技術監理部門としての貢献内容が応用技術の名称として表現可能となりました。
面談では、講座のテキストと申し込み書、提出した課題(業務経歴チェックシート)を見ながら、総合技術管理の考え方や対処方法についてそれぞれ話し合いました。そして、勉強の初期段階であれこれお悩みになるのではなく、申し込み書は手早く作成されて、早めに過去問練習に取り組むべきことをお伝えしました。例年技術士試験の合否を最も左右するのは、二次試験の論文だからです。
以上を整理すると技術士総合技術監理部門においても、申込書は合否を判断する材料なので、ご自分の能力資質を正確に表現することに努めるべきです。そのため技術士にふさわしい理由を明確にする、すなわち物件の概要を書くだけではなく、技術士らしい貢献を記述すべきだと言うことです。
技術士試験は1年に1回しかなく、 1回の失敗は長期間の時間の無駄となります。このためもし可能ならば過去の受験体験よりたくさん学んで、一回の受験でできるだけ合格出来るようお勧めいたします。技術士合格への道研究所では、過去18年の実績より、文部科学省技術士分科会の考え方も分析し、コンピテンシーがチェックされると確認しております。このためもし本書は答案の1部と考えて、講座の主要な指導対象として指導を行っているわけです。
また、技術士試験の合格率は20%以下で、普通に受験すると5回受けて初めて合格する計算になります。一朝一夕で合格は無理で、長期間にわたる勉強となる場合がほとんどです。そこで大事な事は、
無駄のない勉強法を続ける
ことです。長い勉強期間を有効にすごすためには無駄のない勉強を行わないと、長い年月の末には大きな差となり、合格に影響を及ぼしかねません。
当研究所の指導では、マンツーマン個別指導により、それぞれの受講者様の認識の違いや特性にきめ細かく対応して、確実に高得点を狙い、楽勝で一発合格出来るように指導しています。関心のある方は是非お問い合わせください。