H29年 建設部門、施工・積算の答案について合格判定を致しました。

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問題

Ⅲ−2 建設産業には,安全と成長を支える重要な役割が期待されているものの,今後10年間に労働力の大幅な減少が予想されており,建設現場の生産性向上は避けることのできない課題である。そのため,国土交通省においては,産学官が連携して,生産性が高く魅力的な新しい建設現場が創出されるよう,i-Constructionに取り組んでいるところである。

  他方,政府においては,一億総活躍社会の実現に向けた産業・世代間等における横断的な課題を解決するため,働き方改革にチャレンジしている。建設業は他産業と比べて厳しい労働環境にあり,小規模な企業の技能労働者を始めとして,働き方の改善が喫緊の課題となっている。

  これらを踏まえ,以下の問いに答えよ。

(1)働き方改革を考える上で,建設業が抱える慢性的な課題を3つ挙げ,その背景も含め説明せよ。

(2)(1)で挙げた課題の解決に向け,あなたが有効と考えるi-Constructionの方策を1つ取り上げ,適用できる場面と具体的な利用方法,及びそれによって得られる改善効果を,事例を挙げながら説明せよ。

(3)建設部門における働き方改革を効果的に進めるため,雇用や契約制度等に関して改善すべき事項を取り上げ,あなたの考えを述べよ。

 音声ガイドによるコーチング指導内容(14分22秒)がダウンロードされますのでお聞きください>

解答

■全体的な構成は良く書けています。

 但し課題の内容がここで求められていた地盤構造物の課題かというと、必ずしもそうは見えません。もう少し掘り下げて課題の焦点を絞っていく必要があります。

■2枚目以降は、対応策、効果、留意点を書くところです。地盤構造物の特徴を考えないと

1 . 生 産 性 向 上 を 図 る た め 技 術 的 課 題 

( 1 )   維 持 管 理 ・ 更 新 の 技 術 的 課 題 

技 術 管 理 者 が 、 不 足 し て い る 。 今 後 は 、 さ ら に 高 度成 長 期 に 作 ら れ た 5 0 年 以 上 と な る 老 朽 化 し た 構 造 物が 、 増 加 す る た め 、 さ ら に 不 足 し て く る 。 

技 術 的 課 題 は 、 技 術 管 理 者 が 少 な く て も 、 老 朽 化 した 構 造 物 の 点 検 を 出 来 る よ う に す る こ と で あ る 。 

( 2 )   施 工 の 技 術 的 課 題 

  熟 練 技 能 者 が 、 少 な く な っ て き て お り 、 技 術 継 承 がさ れ て き て い な い こ と で あ る 。 O J T は 、 先 輩 社 員 に一 緒 つ い て 、 現 場 の や り 方 を 覚 え て い た 。 し か し 、 現在 は 、ト ー タ ル ス テ ー シ ョ ン の よ う な 自 動 機 器 に よ り 、現 場 の 人 数 が 少 数 化 し た 。 そ の た め 、 先 輩 社 員 と 別 々に 業 務 を 行 う た め 、 技 術 継 承 が 出 来 て い な い 。 品 質 不良 も 目 立 っ て き た 。 

技 術 的 課 題 は 、 熟 練 技 能 者 の 技 術 伝 承 が 、 出 来 な くて も 、 品 質 を 確 保 す る こ と で あ る 。 

( 3 )   検 査 の 技 術 的 課 題 

  検 査 は 、 現 場 の 生 産 性 を 落 と す 。 段 階 検 査 は 、 検 査の 準 備 が 出 来 て か ら 、 検 査 員 を 呼 び 、 検 査 を 受 け る 。

そ の 間 は 、 施 工 を 止 め て い る 。 

検 査 員 も 、 長 時 間 の 立 会 の た め 、 時 間 を 取 ら れ て しま う た め 、 発 注 業 務 等 の 別 の 仕 事 が 遅 延 す る 。 技 術 的  課 題 は 、 検 査 に 時 間 を 要 せ ず に 、 施 工 を 止 め な い こと で 、 生 産 性 を 上 げ る 事 で あ る 。

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2 . 対 応 策 と も た ら す 効 果 と 想 定 さ れ る 留 意 点 

( 1 )   ( 1 ) の 維 持 管 理 ・ 更 新 の 技 術 的 課 題 を 選 定 す る 。 

「 技 術 的 課 題 は 、 技 術 管 理 者 が 少 な く て も 、 老 朽 化 した 構 造 物 の 点 検 を 出 来 る よ う に す る こ と で あ る 。」  今 後 、 こ の 課 題 は 、 確 実 に 発 生 す る た め 、 選 定 し た 。 

■上記の前置き文は要りません。

1 ) 対 応 策 

・ 対 応 策 は 、 地 盤 構 造 物 の 情 報 を セ ン サ ー 化 し て 、 変位 変 状 等 情 報 を 集 約 化 し 、 セ ン タ ー に 異 常 を 知 ら せ るシ ス テ ム に す る 。 そ の こ と で 、 省 人 化 と 現 場 無 人 化 につ な が る こ と で あ る 。・ 対 応 策 は 、 ド ロ ー ン を 使 用 し たレ ー ザ ー 測 量 に よ る 3 D C A D 、 C I M の 活 用 に よ って 、 変 位 ・ 変 状 を 測 定 出 来 る こ と で あ る 。 

2 ) も た ら す 効 果 

・ も た ら す 効 果 は 、地 盤 構 造 物 の 点 検 を 人 の 点 検 か ら 、セ ン サ ー 化 に す る こ と で 、 省 人 化 で き る こ と で あ る 。 

・ も た ら す 効 果 は 、 ド ロ ー ン に よ る レ ー ザ ー 測 量 に より 、 従 来 の 測 量 に 要 す る 時 間 よ り も 数 分 の 一 と な り 、時 間 短 縮 が 図 れ る 。 ま た 、 従 来 の 測 量 よ り も 、 人 数 が少 な く て 済 み 、 省 人 化 で き る こ と で あ る 。 

3 ) 想 定 さ れ る 留 意 点 

・ セ ン サ ー 化 を し て も 、 セ ン サ ー が 異 常 を 感 知 し た 場合 は 、 人 の 対 応 が 必 要 と な る た め 、 完 全 な 無 人 化 に なら な い こ と に 留 意 す る こ と 。 セ ン サ ー に よ り 、 地 盤 構造 物 の 全 体 の 状 況 が わ か る よ う に な る に は 、 技 術 の 進歩 が 必 要 で あ る こ と に 留 意 す る こ と 。 

( 2 )   ( 2 )   施 工 の 技 術 的 課 題 を 選 定 す る 。 

「 技 術 的 課 題 は 、 熟 練 技 能 者 の 技 術 伝 承 出 来 な く ても 、 品 質 を 確 保 す る こ と で あ る 。」 

今 後 の 人 口 減 少 に よ り 、 技 能 者 の 増 加 が 見 込 め な いた め 、 こ の 課 題 を 選 定 し た 。 

1 ) 対 応 策 

・ 対 応 策 は 、 I C T 建 機 の 活 用 を す る 。 M C ( マ シ ンコ ン ト ロ ー ル ) M G ( マ シ ン ガ イ ダ ン ス ) を 活 用 し 、省 人 化 ・ 無 人 化 す る こ と 。 

・ 対 応 策 は 、 見 え る 化 の 活 用 に よ り 、 施 工 仕 様 ど お りに 施 工 し て い る か を 確 認 出 来 る よ う に す る 。 間 違 っ た施 工 方 法 に よ る 品 質 の 低 下 が な い か を 確 認 出 来 る よ うに す る こ と 。 

・ 対 応 策 は 、 施 工 情 報 の 見 え る 化 に よ り リ ア ル タ イ ムで 提 供 し 、 検 査 を 簡 素 化 出 来 る よ う に す る こ と 。 

2 ) も た ら す 効 果 

・ も た ら す 効 果 は 、 I C T 建 機 の 無 人 化 施 工 現 場 に よる 熟 練 技 能 者 の 省 人 化 、 無 人 化 施 工 で あ る 。 

・ 見 え る 化 に よ り 、 施 工 方 法 を 監 視 し 、 施 工 仕 様 に 足り な い 施 工 方 法 品 質 を 確 保 す る 施 工 が で き る 。 

3 ) 想 定 さ れ る 留 意 点 

・ 熟 練 技 能 者 が 、 さ ら に 少 な く な り 、 I C T 建 機 を 設定 す る 熟 練 技 能 者 が 不 足 す る こ と に 留 意 す る こ と 。 

・ I C T 建 機 の 無 人 化 施 工 は 、 開 発 途 上 で あ り 、 実 用化 に は 、 期 間 が 必 要 で あ る こ と に 留 意 す る こ と 。

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