2018年1月27日 建設部門、河川砂防科目の方の電話による指導
この日のコーチングによる指導時間は15時00分から、1時間行なわれ,その受講者様は建設部門、河川砂防科目を目指す方で、場所は山形から電話を用いて相談されました。
T様の業績は〇〇地域における砂防堰堤対策の計画・設計 でした。その概要は、計画量4,000m3の砂防堰堤において、支持地盤力の向上を図るため置換基礎工法を採用し、酸性水対策では自然石パネル工法を用いた。結果、支持地盤が許容支持力に達し、従来の耐酸性水工法より40%のコスト縮減ができたというものでした。
この内容について問題点、対策、成果などをまとめ、最後に本業績で得られた知見をまとめることになっていました。
T様が最初お考えになったこの業績から得られた知見とは
これまで、支持力が得られない軟弱な地層では、一般的に堰堤位置を設けることを避けるべきと考えられてきたが、〇〇特殊岩層等がある〇〇地域でも同方式で安全性が高まることが分かった。
というものでした。
業績の結果として分かったことそのものであり、間違いではありませんが、ただし、そのようなただ「分かった」というだけの知見では知見としての意味がわかりません。あえてこのような最後のまとめとして知見を述べるわけですから、業績の価値を不動のものとして位置付けるものとする コメントでなければなりません。
そこで電話コーチングにより、知見を述べる趣旨が〇〇地帯において広く安全性が確保できる、すなわち汎用性の高いもの であると言うことを示すようにお伝えしました。
その結果、T様はご自身で検討されて
日本の〇%の面積を占める〇〇地域の中で、〇〇作用を受け対策が困難だった地層でも、適用性が可能となった。
↓
対策難度の高い〇〇特殊岩エリアで土石流対策に成功したことから、本方式は、日本の16%の面積を占める〇〇地域のかなりの範囲で、適用可能性が予想される。
このように修正をされて、T様は最終的に短い時間で業務内容の詳細を完成させることができました。
この間に電話相談や5、6回のメールのやり取りがありました。これらはすべてマンツーマンコーチングだから可能 なのです。
本研究所の技術士二次試験の申込書作成指導では、業務内容の詳細を策定において専門家らしい素質が伝わるような内容を目指しております。そのためには、
1. 業績の骨格を明確にする。
2. 問題点と方策の論理的構成を整える。
3. 部門、科目の技術応用を明確にする。
4. 工夫した点が明らかとなるように説明する。
5. 成果を導くために、自分の巧みな貢献が寄与したことを力説する。
6. 業績の結果について、PDCAを行い、厳しいチェックを行っている。
7. チェックの結果、従来の理論を上回る新たな知見 が得られたことを示す。
このような方法で試験官が受験者を専門家にふさわしいと認めざるをえないような業績内容をプレゼンできるように指導しています。 コーチングがいかに役立つかご理解いただけましたか。本研究所では受講生様の進度に合わせて指導しています。論文の理解度が欠けていると判断ときや、業績についても新しい視点が必要と判断したときは、随時電話、スカイプにてご相談の時間を持つように講師の側からお知らせしております。皆さんの技術士合格への疑問を短時間で解決するよう努めています。