衛生工学部門 選択科目 廃棄物・資源循環 Ⅱ-1 解答者14 専門:廃棄物処理設計
衛生工学部門 選択科目 廃棄物・資源循環 Ⅱ-1 解答者14 専門:廃棄物処理設計
予想問題 Ⅱ-1-1 簡易答案1
廃棄物焼却施設における排ガス中のダイオキシン類排出抑制対策について述ベよ。
1.原理・法規制
塩素源と炭素源が不完全燃焼し、300〜500℃でデノボ合成により発生。ダイオキシン類対策特別措置法に基づく基準。廃棄物焼却施設では、排ガス0.1ng-TEQ/m3 が最も厳しい。
2.技術排出抑制対策
1)施設全体での対策
①完全燃焼で3-Tを守る
高い燃焼ガス温度(800℃)、十分なガス対流時間(2sec)、ガス撹拌・二次空気混合
②連続燃焼炉の採用
③リサイクル可能なプラごみを分別
2)処理技術での対策
①集じん装置:200℃未満で低温化し消石灰、活性炭吹込み
②触媒:ダイオキシン除去触媒(五酸化バナジウム等)
3.運転排出抑制対策
運転では、ごみを均質化させ燃焼を安定化、連続運転を長期化し燃焼温度維持、CO濃度を50ppm以下、100ppmを超えるピークを発生せず、ダストの堆積を抑える。またボイラ出口、集じん器入口で低温化。
予想問題 Ⅱ-1-1 簡易答案2
廃棄物焼却施設における排ガス中のダイオキシン類排出抑制対策について述ベよ。
(1)ダイオキシン発生の原理・法規制
塩素源と炭素源が不完全燃焼し、300〜500℃でデノボ合成により発生。ダイオキシン類対策特別措置法に基づく基準が設けられる。廃棄物処理施設では、排ガス中0.1ng-TEQ/m3が最も厳しい規制。
(2) ダイオキシン類排出抑制対策
1)施設全体での対策
①完全燃焼で3-Tを守る
高い燃焼ガス温度(800℃)、十分なガス滞留時間(2sec)、ガス撹拌・二次空気混合により完全燃焼させることで発生抑制。
②連続燃焼炉の採用
焼却炉の立ち上げ下げ時に、不完全燃焼条件が発生していたので、これを無くす。
③リサイクル可能なプラごみの分別
ダイオキシン組成の塩素源を無くす。
2)処理技術での対策
①集じん装置:200℃未満で低温化し消石灰、活性炭を吹き込み排出抑制
②触媒:ダイオキシン除去触媒の採用(五酸化バナジウム等)
(3) 運転排出抑制対策
運転では、ごみを均質化させ燃焼を安定化、連続運転を長期化し燃焼温度維持する。CO濃度を50ppm以下、100ppmmを超えるピークを発生せず、ダストの堆積を抑える。またボイラ出口、集じん器入口で低温化させる。
予想問題 Ⅱ-1-2 簡易答案1
循環型社会を形成するための法体系と、あなたの専門とする分野での循環型社会形成に向けた課題を述べよ。
1.法体系
環境基本法⇒循環型社会形成推進基本法⇒廃棄物処理法と資源有功利用促進法
個別物品でのリサイクル法:容器包装、家電、小型家電、食品、建設、自動車
2.循環型社会形成に向けた課題
静脈産業と動脈産業とのつなげ、経済、社会、環境を統合的に向上。サーキュラーエコノミーを構築
1)都市鉱山の活用
資源枯渇等の資源制約と、環境管理制約から小型家電中のアルミ、貴金属、レアメタル等を循環。「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」を活用。
2)家庭系食品ロス量を半減
一廃系の家庭ごみは6%程度と低い。再生利用率の低い食品廃棄物をメタン発酵し、残渣を肥料として活用。2030年度食品ロス量を半減(2000年度比)
3)廃プラ3Rの推進
国内廃プラ900万t/年、輸出100万t/年 中国等輸入禁止、バーゼル条約で移動禁止。サーマルリサイクル多。ケミカルリサイクル増加必要。
予想問題 Ⅱ-1-2 簡易答案2
循環型社会を形成するための法体系と、あなたの専門とする分野での循環型社会形成に向けた課題を述べよ。
(1) 循環型社会形成の法体系
環境基本法⇒循環型社会形成推進基本法⇒廃棄物処理法と資源有効利用促進法
個別物品でのリサイクル法:容器包装、家電、小型家電、建設、自動車、食品。
(2) 循環型社会形成に向けた課題
地域循環を構築のために、廃棄物を3Rやメタン発酵等の適正処理を行い、有価物として回収し、産業の原料化にする。静脈と動脈を繋げ持続可能なサーキュラーエコノミーを構築する。
1)都市鉱山の活用
資源枯渇等の資源制約と、環境管理制約から小型家電中のアルミ、貴金属、レアメタル等を循環させる。「都市鉱山からつくるみんなのメダルプロジェクト」を活用する。
2)家庭系食品ロス
一般廃棄物家庭ごみの再生利用率は6%と低い。再生利用率の低い食品廃棄物をメタン発酵し、ガスを発電、残渣を肥料として活用。2030年度食品ロス量の半減(2000年度比)を目標。
3)廃プラ3Rの推進
国内廃プラ900万t/年、輸出100万t/年で、中国輸入禁止、バーゼル条約で移動禁止された。現状GHGを排出するサーマルリサイクルが多いため、マテリアルリサイクル、プラスチックをナフサ等の減量に戻すケミカルリサイクルの不導入拡大が必要である。
予想問題 Ⅱ-1-3 簡易答案1
廃棄物最終処分場の種類、維持管理に必要な事項、および残余年数を延命に必要な事項を述べよ。
(1) 最終処分場の種類
最終処分場の種類:管理型、安定型、遮断型(有害、放射性物質)、都市ごみで採用の多い管理型は、有害ではないが環境汚染の可能性のあるもの廃や飛灰が対象。
埋立構造は、好気性微生物により早期安定化する準好気性(国内)、メタンガス回収できるが安定化が進まない嫌気性(海外)がある。
(2) 維持管理必要事項
最終処分場の維持管理は、長期間に渡って安全・安心を維持する必要あり。
1)違反物搬入の事前防止
搬入業者の事前審査を行い、搬出元、搬入物、過去履歴等を事前審査し、違反物搬入を事前防止。
2)埋立物の化学反応防止
搬入物が、安定した灰、不燃物か、目視、展開、化学検査。熱しゃく減量10%以下、含水率85%以下、廃酸・アルカリ等がないか確認。嫌気性発酵による火災、化学反応による事故防止。
3)埋立物の飛散防止と安定化
飛散・流出防止,悪臭の発散防止,衛生害虫の発生防止のため覆土し締固め確認。
4)浸出水確認
系外の自然環境に浸出水処理の稼働、排出基準を確認
施設が瀬戸内海等の上乗せ基準がある場合、CODを違反する可能性が高い。
搬入元に無機系キレート材、低COD消石灰使用を義務づける。
(3) 延命に必要な事項
過去お可燃ごみを掘り起こし焼却処分。ごみ量削減により灰・飛灰を削減する。直接埋立をなくす。高反応消石灰またはNa系薬剤(重曹)等を使用して埋め立て量を削減する。
予想問題 Ⅱ-1-3 簡易答案2
廃棄物処分場の種類、維持管理に必要な事項、および残余年数を延命に必要な事項を述べよ。
1.種類
最終処分種類:管理型(都市ごみ)、安定型、遮断型(有害、放射性物質)
管理型は、有害ではないが環境汚染の可能性のあるもの。灰・飛灰等
埋立構造:準好気性(国内)、嫌気性(海外)
2.維持管理
1)搬入管理
搬入廃棄物の種類、性状、量を把握。受け入れ基準に適合判断
2)埋立作業管理
埋立場所、埋立厚さなどの出来形、敷き均し、転圧、締め固め把握
浸出水の外部漏洩、廃棄物の飛散・流出、悪臭・害虫発生を監視
3)施設の維持管理
処分場構造、遮水工、浸出水処理施設機能の維持保全
3.延命に必要な事項
過去可燃ごみを掘り起こし焼却、ごみ量削減により灰・飛灰の削減、直接埋立をなくす、高反応消石灰・Na系薬剤(重曹)を使用し埋め立て量削減