この日、SNT様はインターネット電話をセットする以外に来年の試験に向けての方針相談に来られたのです。
ご自分が体験されたビッグプロジェクトにおいて、どのような総合技術監理的な貢献をしてきたか?これは、総監を目指す方が皆様悩むところです。
現場で従事している間は、夢中であって、総監の5つの管理など考えている余裕はないというのが実態だと思います。総監の試験もそのような事情を考慮してか、問題文は必ずしも総監の体験を前提としていません。2008年の問題をみてください。
あなたが受験申込書に記入した「専門とする事項」について実際に行った業務のうち、総合技術監理部門の技術士にふさわしいと思われるものを2例挙げ、それぞれについてその概要を記述せよ。さらに、そのうちから1例を選び、以下の事項について記述せよ。
(1)あなたの立場と役割
(2)業務を進める上での課題及び問題点
(3)あなたが行ったもしくは行うべきだったと考えている総合技術監理の視点からの提案
(4)総合技術監理の視点からみた提案の成果
(5)総合技術監理の視点から見て今後の改善が必要と思われること
とはいえ業務体験の中に相関的要素を見つけないことには論文が書けません。この日は改めて業績をふり返って、総監の5つの管理を適用して解決したといえる業績がどこにあるかをじっくりと話し合いました。
この日、ご指摘できたことは、
- 巨大プロジェクトであり、結果の予測が従来の技術範囲を超えていた。
- 社会的に大きい公共工事であり、アカウンタビリティーを必要としていた。
- 対応組織として、企業単体ではなく、検討委員会を通して判断が下される。その説明責任。
などでした。
この日はホワイトボードを使って、私がSNT様からお聞きしたことを元に、最も総監らしい業務を構成するためのストーリーを考えてご説明しました。