さて、前述のコンピテンシーのレベルとはどのようなものでしょうか。コンピテンシーには1レベルから5レベルまでのレベルがあり、より高いレベルが望ましいとされています。下の表をご覧ください。行動が問題行動から受動行動、能動行動、創造行動、変革行動と高まっていくにつれて、能力を予感させるレベルであることがお分かりいただけると思います。
コンピテンシーレベル | 行動 | 動機、理由 | 行動原理 | 評価 |
レベル1 | 問題行動 部分的、断片的行動 | 言われたからやった。やらざるを得ないから。場当たり的な細切れな行動。 | 特に理由は無い | 一貫性や深い考えが感じられない。評価すべき行動が確認できない |
レベル2 | 受動行動 やるべきことをやるべき時にやった行動 | その状況になれば誰でもそうするという当たり前のことを特に理由がなくやった | 独自の意図を伴わない普通の行動 | 「まあ、そうして当然だろうね。でもだから何なの?」 |
レベル3 | 能動行動 明確な意図、理由に基づく行動 | 状況に応じた最善策。状況反射的ではない。 | 成果志向、状況判断、本人の狙い・判断が明確 | 意図や判断理由を聞きたくなる。 |
レベル4 | 創造行動 独創的な工夫を加えて状況を改善する行動 | 問題解決の認識あり、独創的工夫により状況改善する。 | 創意工夫、状況改善 | ユニークな工夫やアイデイアを聞きたくなる。 |
レベル5 | 変革行動 既成概念を転換し、望ましい状況を作り出す行動 | 問題点が解決すると共に、全員にとって利益となる。 | パラダイムの転換 | すぐにビジネス展開できるかもと予感させる。 |