技術士合格への道研究所では、面談によるコーチング指導により技術士試験の指導をしています。その指導方法は、
- 「答えを教えて覚えるを助ける」 のではなく、
- 「どう考えれば答えが分かるか」を講師が共に考え、正解までの道筋をたどる
というものです。この結果、どんな問題でも、自分で考えて正解にたどり着ける力がついてきます。つまり、ただ合格するためのテクニックではないということなのです。
本日の面談コーチング指導の概要
相談者、部門 TSR様(農業部門−農業土木)
相談時間 3/16(月)10:00〜12:00 (社用で上京された機会)
主な問題 「中山間地域の振興について、農業土木技術の役割及び今後の展開方向について、あなたの考え方を述べよ。」
TSR様(農業部門−農業土木)は、これまで課題を順調に提出されて見事な上達をされていました。ところが、ご自分の体験の薄い分野の問題に遭遇して行き詰まっていました。そこで、社用で上京された機会にあわせて日本橋セミナールームで面談コーチングを受けられたのです。
こうした問題を考えるとき、まずすべきことは正しい現状の把握であり、そのためには、
大きな問題を漏らさないようにする。または、漏れがないように網羅的に考える。大局を見誤らない。問題を体系的に整理してみる。本質的問題を見落とさない。というような対応が必要です。
この、問題解決のアプローチについて、まずホワイトボードで説明しました。
しかし、TSR様(農業部門−農業土木)の場合は、日ごろの中山間地域の農業問題への対応からどうしても解答内容が現実的に偏りがちでした。もっぱら中山間地域では狭隘な農地の利用率を高めるため圃場整備が課題であると考えられていたようです。
そこで、中山間地域の農業について改めて調査してみたわけです。このためには農業関連の文献を参照しました。
すると次のようなことが分かりました。中山間地域の農業とは、
平地の農業に比べて畜産の比率が高い園芸部門では果樹栽培の比率が高い中山間地域の地域差を生かした特産品がある野生生物による被害がある。水源涵養、美しい景観、自然教育の場としての役割はあるものの、農産品価格には反映されていない。などのことが分かりました。
この結果正しい認識から、正しい課題設定、問題解決がどんどん導かれました。解決策としては、
畜産品や果樹作物の特産品による農業野生生物による被害を防止して生物を保護するための動物牧場。清流の鮎簗場を利用した自然教育などの解決策がどんどん発案されました。この結果、問題の解答はどんどん解決していったのです。
このほか、日常の疑問点、今後の学習指導スケジュールなどを確認して、この日のコーチングは終了しました。