この日は、総合技術監理部門を選択されたI様が相談に来られ、講座で練習中の課題論文について話し合いました。
本研究所の分析では、今年の予想問題として、次のような実戦的な演習課題を元に指導しています。
※昨年の演習課題①は「リスクマネジメント」であり見事的中したので今年は外しています。
①世代間技術継承問題
②環境経営
③ヒアリハットマネジメント
④コーポレートガバナンス
⑤HACCP(危害分析と重要管理点の設定)
⑥PDCA
⑦品質偽装
この①についてのご相談でした。問題文はこちらのページをご覧ください。
相談者のI様の1つ目の疑問は、世代間継承問題で継承しなければならないものが何であるかと言う基本的事項でした。当初は業務上の知識をすべて伝えるものと誤解されたようですが、やがて継承すべきものは、ベテラン技術者が経験的に得たノウハウ、知見であるという正しい理解を得られました。
もう一つの疑問は、問題点、課題、対策をどう設定するかということ。この3つは論理的な因果関係を持った関係でなければなりません。問題点、課題、対策のいずれかを修正する場合には、他の二つを調整する必要があります。そうしないと論理性が失われるからです。
この日は答案を元に話し合いました。
まず相談者のI様の業務における世代間継承すべき事項を挙げ、「伝えるべきノウハウとその理由」としてまとめ、つぎに「実施すべき対応」を論理的に整え、チェックシートと呼ぶ2ページの要約として完成しました。
途中、問題、課題、解決策の関係が不明確なことが判明し、ホワイトボードに書きながら説明しました。
その後I様はこのチェックシートを元に答案をまとめられ、一回でほとんど満点に近い内容を作成されています。