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メールマガジン技術士合格への道 2010年 第5回
必ず合格できる 技術士二次試験合格講座
― 面白いほど合格できる直前テクニック その1―
技術士合格への道研究所では、1999年より一貫して合格理論の研究により確実に合格できる方法の開発に努めてきました。その結果が昨年の筆記合格率で驚異的な成果を生んでいます。そして今年3月には多数の合格者を輩出しております。
このメールマガジンではこれまで講座の指導で確認された、実戦的なノウハウを公開して、出来るだけたくさんの方の合格を支援したいと考えています。
技術士合格への道研究所では、事務所を東京日本橋に設立し、多数の方の面談指導や受験相談に対応しております。詳しくはホームページをご覧ください。
「技術士試験合格講座」 http://www.gijutsushi1.com/
1.はじめに
技術士合格への道研究所では「誰でも必ず合格できる」指導を目指して
コンピテンシー理論+コーチング指導
を実践してきました。
「コンピテンシー理論」とは優れたエンジニアの行動特性であり、そのような能力開発理論を応用して効果的に技術者指導を行うものです。
http://www.gijutsushi1.com/category/1261095.html#conptency
また「コーチング指導」とは、添削だけでなく、考え方や考察方法などを受講者様の視点で指導し、ご自分にピッタリの試験戦略を毎回口頭で解説して、ご自身でも正しく考えられる思考力を養うものです。
http://www.gijutsushi1.com/category/1261095.html#couching
「コンピテンシー理論」、「コーチング指導」の成果として今までにない「わかりやすい」、「力が出る」という効果を生んでおり、驚異的な満足度となっています。
このメールマガジンでは、技術士二次筆記試験の直前対策として、今年の指導で判明した「面白いほど合格できる直前テクニック」を5回シリーズでお送りします。その内容は、次のタイトルでお送りします。
●その1 問題、課題、解決策の考え方は技術者の必須能力(論理性)
その2 留意点とは経済的なテクニック(品質管理)
その3 専門キーワードは専門家の思考様式(概念的思考)
その4 専門技術の解決策(分析力)
その5 モレ・ダブリのない整理(体系的思考)
今回はその第1回目です。
なお、これらの成果はこれから開催される無料セミナーでも公開していきたいと考えております。関心ある方はぜひご参加ください。直近では、7/17、24、31(いずれも土曜日)に予定しております。
http://www.gijutsushi1.com/article/13748482.html
2. 「問題、課題、解決策」は技術者の必須能力(論理性)
技術士試験の問題文で最も多いのは、「現状の問題点を・・・、課題及び解決策を述べよ」という形式です。この「問題、課題、解決策」の形式は、実はエンジニアの必須能力である問題解決力を試すパターンなのです。これによって考え方の論理性が見られています。
問題点、課題、解決策の3段階には実は下に述べるような大事なわけがあり、このプロセスを見ることによってその人の論理的な考え方が見えてきます。3つの段階をそれぞれ分析してみます。
2.1 現状把握の「問題点」
問題点とは、現状の悪さ加減や改善すべき点です。現状の悪い点を指摘できることは、物事に対する改善の視点があるということであり、優れた技術者としての第一歩です。それは貢献の機会を持つ前提でもあります。こうした視点をチェックすることで技術者の前向きな改善姿勢が分かります。
一方で注意しなければならないのは、問題点はあくまでも「前提」に過ぎず、主要課題ではないということ。従ってくどくど書かずに簡潔にまとめる必要があります。
解答の冒頭にあるため、ついつい丁寧に書いてしまいがちですが、ここはあとの後に続く課題、解決策に関連する必要最小限なことだけを取り上げるという注意も必要です。課題、解決策のために文字数を節約してください。
2.2 問題解決の方向性を定める「課題」
「課題」からが専門的思考です。課題は、問題点を見渡してどのような方針で臨めばよいか、問題解決の全体系を考えます。ここでは問題の本質を見極めて、根本的に解決するには何をすべきかと考えて方針を定めます。
別な表現では、「課題」とは問題点を解決に導く概略の道筋を示したものと言えます。後述する解決策がミクロ的で具体的な戦術であるのに対して、課題はマクロ的な戦略と言ってよいでしょう。
課題が技術士問題で問われるのは、問題解決の方向性を大まかに決定する重要なポイントであり、問題解決を正しく行えるか否かがかかっているです。このため、課題は問題点より配点が大きいと考えられます。
課題というとよく、
「~が悪いことが課題であった」
という問題点を表す誤った言い方をする方を見かけます。これは正確には
「~が悪いため、それを改善するために、~改善することが(私の)課題であった」
という職務や必要な作業を指すものです。ここは正確には
「~が悪いことが問題点である」(問題点の指摘)
「~が悪いため、(それを直すため)~することが課題である」
というように修正すべきです。
2.3 専門家の提案である「解決策」
3段階目の解決策は、課題を受けて実際にどう実施するかという専門家としての提案です。各部門、科目ごとの専門技術を駆使して問題を上手に解ける方法を示さねばなりません。
解決策では専門技術でもって改善策を提案しなければならず、それゆえ高い専門性を売りとする技術士にとって必須能力なのです。前記の問題点や課題は、いわば解決策を導くための手段にすぎません。これは、次のような身近な技術提案レポートに喩えてみればわかります。
あなたが家の改修を設計士に依頼したとして、そのレポートの中で問題、課題、解決策のページに対する期待度を考えてみてください。まず、現状(問題点)はあなた自身もだいたいわかっていることであって、関心事ではないはずです。一方、課題は、専門家がどのような視点でとらえているか関心あるところでしょう。さらに、解決策はたぶんあなたが想像もできないことであり、専門家に依存するしかない領域です。それによっては以後の住まい方や費用を決定づけます。つまり、問題点、課題、解決策という3つの段階は後になるほど重要性が増してくるのです。
3. 「問題、課題、解決策」で大事なことは論理的な展開
「問題、課題、解決策」は問題解決力を測るチェック項目だと言いました。その尺度の一つが論理性です。問題から課題、課題から解決策への段階的な展開、そこには原因→結果、目的→方策といった論理的展開(因果関係)があるはずです。そうした正しい展開が出来ることが最終的に問題解決できるための前提条件なのです。
というよりも、技術士試験では毎回毎回業績を追跡するわけにはいきませんので、試験官は、受験者の一度の記述、つまり筆記試験で、繰り返し行う問題解決の行動様式を判定せざるを得ないわけです。
従って「問題、課題、解決策」で示さねばならないのは、結果の正しさとともに、普段から論理的に考えて行動出来ているということです。試験官はその答案の論理性を見て、そのエンジニアの平素の論理的能力(コンピテンシー)を測るわけです。
ですから、問題、課題、解決策を書くときは、問題に対して課題が目的→方策の関係になるように(因果)関連付けます。また、同様に課題に対して解決策が目的→方策の関係になるよう関連付けてください。
4. 「問題、課題、解決策」の注意点
実際の論文指導で頻度の高い注意点を紹介します。
4.1 安直な「反対言葉」は使わない
問題点に対して、その言葉を反対にした安直な課題?があります。
悪い例
問題点 課題
コストがかかる → コストダウンする
室温が上がる → 室温が上がらないようにする。下げる
正しい例
コストがかかる → 生産の合理化を図る
室温が上がる → 冷房能力を高める
このような「反対言葉」がなぜ良くないかというと、論理性を著しく損ねるとともに、正しい論理展開を妨げるからです。コストがかかるという問題点に対して、コストダウンするという課題では何も解いていません。この場合コストがかかる原因があるはずで、それが解消されないからコストがかかっているのです。ですから、根本原因に立ち返って正しい解決の道筋を示せばよいのです。
4.2 縦割りの安直な「解決策」は解決策ではない
問題点 資源Aの物質循環の形性が困難である
課題 (1)資源Aのリデュースを推進する
(2)資源Aのリサイクルを推進する
(3)資源Aのリユースを推進する
この課題設定が何故いけないかというと、課題を振り分けただけで何も解いていないからです。「課題」は問題解決の方針でなければなりません。しかし、縦割りに分割しただけではそれぞれの課題を改めて解かねばならず、結局何も解いていないに等しいからです。
このような場合は、安直な「縦割りの解決策」ではなく、根本的に解決しうる「資源Aの使用量を~の方法で低減する」という実現可能な方法を提案すべきです。この場合、コストや環境負荷を考慮した実現性が伴わねばならず、情報収集(つまり勉強)が欠かせません。
4.3 「総合的に対処する」では解決策にならない
解決策で良く見られるのが、「総合的に対処する」とか「合理的に解決する」とか言った抽象的なことばです。これらは実態を表さないばかりか、専門技術面での勉強不足を露呈します。このほか類似フレーズとして、
問題の無いように検討する
問題解決に向けて計画策定する
詳細調査のうえ判断する
委員会を組織して判断をゆだねる
専門家の意見を参考にする
これらは、いずれも「力量がないので正確には答えられない」というような、技術コンサルタントにふさわしくない印象を与えてしまいます。たとえ、不確定条件があったとしても、試験の答案では、仮定条件のもとに考え得る最善策を具体的に提案すべきです。
5. 「問題、課題、解決策」 (論理性)のまとめ
今回は、頻出パターンである「問題、課題、解決策」の考え方をご説明しました。こうした方法は皆様の日々の技術管理業務で行われていることと思います。技術士というのは指導監督の職務ですから、皆様も日ごろ社内の他の技術者に対して「問題は~であり、課題は~である。よって解決策は~しなさい。」と指示を出しているのではありませんか。その時、もしあなたの部下が「問題、課題、解決策」を的確にとらえて答えてくれたとしたらどう感じますか。信頼感を持つに違いありませんよね。
試験官も同じです。一度しか読まない答案で、そうした論理的な考え方がきっちり試験官に伝われば、「いつもこうに違いない。これならそうそう間違えることはないはず」とあなたに対する評価は格段に向上するに違いありません。
■最近の指導活動より
いよいよ試験まで1カ月を切り、皆さんの試験準備に対する真剣度も高まってきました。提出課題の質的向上も目を見張ります。これまで苦労されて添削、修正を乗り越えてきた方が、問題に対する理解度を増して高度な判断が自発的にできるようになっています。
この時期に必要なのは、昨年と同じ過ちを繰り返さないために対処することです。まだまとまった時間が取れますので、平成21年の敗因を再確認されてはいかがでしょうか。講座の指導ではご自分の弱点をカバーするようお伝えしています。
技術士合格への道研究所
代表者 佐武良祐
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