四国から上京されたF様はコンピテンシー理論を理解されて、
- 試験は試験官のコンピテンシーの印象で決まる。
- だから大事な問題点を見極めて、問題を効果的に解いたことを示す必要がある
とお考えになっていました。
そこで、面談コーチングにより、逐一答案を確認しながら疑問点を解決していきました。実はF様は体験論文の添削内容がこう着状態に陥っていました。
この日、話し合ったことは。
- 技術的問題点は何か
- 解決策は何か
- 上記を考案する上で苦心した技術的事項は何か
- 独創性、先駆性はどこにあるか
- その技術の応用性、汎用性はどこにあるか
- 経済的評価
- 環境保全効果
- 現時点での評価はどうか。何が問題か。
- 現時点での改善策
- 技術的課題、将来展望
ここでは、良くある共通的な問題点があり、それぞれ次のように対処しました。
- 問題点と解決策が直列に何段階にも連なっていてわかりにくい ⇒ 問題点、解決策毎に整理する
- 貢献内容があれもこれもと書かれている。 ⇒ 効果的なものだけに限定する
- 対処した問題点が直接の小さな問題に過ぎない ⇒ 大きな業績としてとらえる。
①つまり下図のように考えてください。まず問題点と解決策はどんどんつながっていきます。
②そして、当初考えていた問題よりさらに上位の大きな問題を探し出して、これを最初の問題とします。つまり、業務を大きくとらえるわけです。
③再び問題点、解決策とつないでいくと、多数の要素の直列の関係になります。
④実は、この「⇒」の部分に技術や貢献が隠れてます。試験ではこの技術や貢献が評価の対象となりますので、これらを取りだす必要があります。
⑤先の直列関係を整理して、問題点、解決策、苦心したことの3つのグループに分けます。苦心したこととは技術や貢献のことです。つまり大事なことは、
- 問題点、解決策 を明解にする
- その間にある技術・貢献を明確にする
ことです。
⑥これをそれぞれ縦に並んだグループごとに述べていけばわかりやすく説明できます。
以上をまとめると、
- 自分の業務の幅を広めにとらえておく
- 直列に並んだ、問題点・解決策の列を問題点と解決策にわける
- 問題点→解決策の課程と貢献を関連づけて述べる
ということができます。
これらの結果、F様が納得されたことは、本講座のコーチング指導は部門、専門科目に依存せずにコンピテンシーを高められるということでした。
また、講座の指導では、F様の例のように上京タイミングに合わせて、面談コーチングを受け付けるようにしています。
セミナールームでは答案を見ながら、面談により課題の仕上げ方や勉強法について相談出来ます。