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技術士合格マニュアル1 目次 


第1回  これまでの結果と今年の対応 

1.はじめに
2. 「驚異的合格率」昨年の筆記試験の総括
3. 本質的な「技術コンサルタントの能力」を身につけよう
4. 試験ごとに求められる4つの能力
(1)広く正しい専門知識
(2)論理的な考察力(課題解決力)
(3)確かな技術応用力
(4)目的指向、顧客指向の判断力
4. 技術士試験で求められる対応姿勢のまとめ
技術士合格への道研究所の驚異的合格率の秘密について
(1)予想の山が外れないように広範囲で予測する(山を張らない)
(2)下書きを書いて題意に柔軟に対処する(臨機応変さ)
(3)添削+コーチングで正しい考え方をスピーディーに理解する
(4)チェックシート等で添削・修正サイクルを早める
(5)オリジナル問題で練習する(総合技術監理の場合)

第2回  試験申し込み書(業務経歴)対策

1.はじめに
2. 技術士二次試験合格講座第2回 試験申し込み書(業務経歴)対策
3. 合格できる業務経歴の条件
4. 技術コンサルタントとしての「技術者コンピテンシー」の表現
5. 能力を予感させる「業務経歴」の書き方
(1)具体的な物件名で存在感を出す
(2)物件特性や規模から難易度の高いことを示す。
(3)問題解決の方法論を示す
(4)解決結果の成果を示す
6. 業務経歴作成指導の実際
7. 「業務経歴の書き方」のまとめ
最近の指導より 申込書の業務経歴の作成指導

第3回  合格できる筆記試験対策1   ― 必須科目の出題傾向分析 ― 

1.はじめに
2. 合格できる筆記試験対策 必須科目の出題傾向分析
3. 本質的な能力開発のための「問題から学びとる心構え」
4. 実際の過去問からの学びによる、勉強法と仕事の仕方の変革
5. 実務で役立つ能力(技術者コンピテンシー)を身につける
最近の指導より リスクのない合格法を目指す

第4回  合格できる筆記試験対策2   ― 選択科目の出題傾向分析 ―

1.はじめに
2. 合格できる筆記試験対策2 選択科目の出題傾向分析
3. 本質的な能力開発のための「問題から学びとる心構え」
4. 選択問題の過去問分析の方法
(1) 得意な分野かつ出題率の高いテーマの予想
(2)問題文の形式(要求)の予想
(3)出題者の意図(何を確かめたいか、どのように問いかけられるか)
5. 実際の選択問題の過去問から傾向を予測する (1-1)問題毎にテーマを判別する (1-2)得意テーマ問題を中心に年度ごとの出題状況を調べる
(1-3)今年の出題率の高いテーマを特定する
(2-1)上記 (1-2)で選定した同系統の問題毎に要求内容を分析する
(2-2)上記(2-1)の要求内容から出題の幅と程度(難易度)を調べる
(3-1)過去3年の問題形式から今年の問題形式を予想する
6. 「現状改革の提案力」を獲得するには最近の指導より 総合技術監理部門基本演習と過去問演習
(1)答案ではなく簡易なチェックシートで記述する
(2)考え方を導きやすいように論文の「テンプレート」を用意する
(3)添削の意味が分かるように口頭説明する(10〜20分程度)
(4)セミナールームで面談して説明する

第5回  合格できる筆記試験対策3 必須科目の答案対策

1.はじめに
2. 合格できる筆記試験対策3 必須科目の答案対策
(1)部門に共通した大きなテーマ
(2)技術者としての広い見識を求められる
(3)専門業務だけでなく業界全体の知識がなければ対処できない
(4)コンサルタントとして活動するためのベースとなる知識、能力
(5)テーマは最近のトレンディーなものが多い
3. 合格できる必須科目の答案対策
(1)正しい現状認識に基づいている
(2)事実に基づいて正しい課題設定がされている
(3)問題を解決するのに有効な解決策が提案されている
(4)依頼者の求めている事項を満たしている
4. 必須科目答案の作成方法のまとめ
最近の指導より 新年度問題予測
(1)予想問題の山が外れないように広範囲で予測する
(2)下書きを書いて短時間で正しい考えをまとめる練習
(3)添削+音声ファイルコーチングで正しい考え方をスピーディーに理解する
(4)チェックシート等で添削・修正サイクルを早める
(5)オリジナル応用問題で練習する(総合技術監理の場合)

第6回  選択科目の答案対策

1.はじめに
2. 技術士二次試験合格講座第6回 合格できる筆記試験対策4
― 選択科目の答案対策 ―
3. 合格できる選択科目の答案対策
(1)正しい現状認識に基づいている
(2)事実に基づいて正しい課題設定がされている
(3)問題を解決するのに有効な解決策が提案されている
(4)依頼者の求めている事項を満たしている
4. 選択科目答案の作成方法のまとめ
技術士合格への道研究所のパーフェクトコース講座の最近の指導より
過去問演習、過去問分析、新年度問題予測
最近のコーチング指導、農業部門のTSR様

第7回  総合技術監理部門合格対策1

1.はじめに
2. 技術士二次試験合格講座第7回 総合技術監理部門合格対策1
― 総監筆記試験試験合格戦略 ―
この問題の特徴をまとめるとこうなります。
3. 総合技術監理部門筆記試験の不合格理由
(1)論述のベースとなる業務を適切に設定できない
(2)出題者の要求にぴったりの事項を解答できない
(3)論旨を論理的に展開できない
(4)5つの管理を上手に使えない
4. 総合技術監理部門筆記試験の不合格理由のまとめ
技術士合格への道研究所のパーフェクトコース講座の最近の指導より
総合技術監理コースのカリキュラム

第8回  総合技術監理部門合格対策2

1.はじめに
2. 技術士二次試験合格講座第8回 総合技術監理部門合格対策2
― 総監筆記試験試験合格戦略 業務概要の書き方 ―
3. 「事業及び業務の概要」の書き方
(1)「事業内容」が大きすぎる
(2)間接的に行う業務である
(3)個別の専門技術に依存する業務
(4)企業経営や事務的な業務
4. 不合格原因である「事業及び業務の概要」を上手に書く まとめ
(1)事業規模は必要最小限とする
(2)自分が直接携わっている業務
(3)ある程度大きな(俯瞰的な)業務
(4)業務に伴う技術的側面が適度にある
 技術士合格への道研究所のパーフェクトコース講座の最近の指導より

第9回   総合技術監理部門合格対策3

1.はじめに
2.技術士二次試験合格講座第9回 総合技術監理部門合格対策3
― 総監筆記試験試験合格戦略 出題者の要求に答える ―
3.過去問に見る出題者の要求
 最初の出題者の要求は、
4.「出題者の要求に答える」のまとめ
 技術士合格への道研究所の総合技術監理コース講座の最近の指導より
演習問題
第10回   合格できる筆記試験直前対策1 3大不合格原因への対処

1.はじめに
2.技術士二次試験合格講座第10回 合格できる筆記試験直前対策1
― 3大不合格原因と対処方法 ―
3.「題意と違う内容(自分の得意な内容)を中心に解答する」
3.1 「アセットマネジメント」で要求されている論点
3.2 「公共事業の縮小と技術力」で要求されている論点
4. 特定の具体例にあてはめて解答する問題の場合
5. 「題意と違う内容(自分の得意な内容)を中心に解答する」のまとめ
2009年模擬試験の日程

第11回   合格できる筆記試験直前対策2 3大不合格原因への対処

1.はじめに
2.技術士二次試験合格講座第11回 合格できる筆記試験直前対策2
― 3大不合格原因と対処方法 ―
3.「長い前置き+不要なまとめ=貧弱な本論」
(1)答案の前半は長くなりやすい
(2)答案の要は「解決策」にある
(3)技術士受験者から軽視される「結論」
4. 「長い前置き+不要なまとめ=貧弱な本論」のまとめ

第12回   合格できる筆記試験直前対策3 3大不合格原因への対処

1.はじめに
2.技術士二次試験合格講座第12回 合格できる筆記試験直前対策3
― 3大不合格原因と対処方法の最終回 ―
3. 課題の分析がお粗末、結果として論理的展開がない
(1) 課題設定に偏りや抜け落ち、ダブりがある
(2) 課題が問題点とほぼ同じ内容
(3) 対策内容を暗記した答案で決めてしまっている
5. 3大不合格原因のまとめ

第13回   合格できる技術的体験論文の書き方(1)

1.はじめに
2. 技術士二次試験合格講座第13回 
― 合格できる技術的体験論文の書き方 ―
2.1 「技術的体験論文」の意味、解釈
3. 技術的体験論文の問題
3-1問題文
3-2 立場と役割
3-3 業務を進める上での課題及び問題点
3-4 あなたが行った技術的提案
3-5 技術的成果
3-6 現時点での技術的評価及び今後の展望
4. 「技術的体験論文」の問題文解釈のまとめ
技術士合格への道研究所のパーフェクトコース講座の最近の指導より
再現答案添削

第14回   合格できる技術的体験論文の書き方(2)

1.はじめに
2. 技術士二次試験合格講座第15回 
 合格できる技術的体験論文の書き方(3)コンピテンシーの高め方
3. 技術者コンピテンシーのレベル
3.1  基本情報整理段階
3.2  論理的因果関係整理段階
3.3  技術貢献アピール段階
(1)専門技術の応用過程
(2)応用技術の数理的な内容
(3)物理現象に対する計測や解析
(4)技術的成果についての専門的コメント
3.4  社会貢献理念提唱段階
4. 「コンピテンシーの高め方」のまとめ
技術士合格への道研究所のパーフェクトコース講座の最近の指導より

第15回   合格できる技術的体験論文の書き方(3)

第16回   合格できる技術的体験論文の書き方(4)

第17回  今年の口頭試験結果からわかった口頭試験必勝法

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 ― これまでの結果と今年の対応 ―

1.はじめに

 技術士合格への道研究所では、コーチング面談やコーチング電話指導を
マンツーマンで行い、誰でもコツを理解して合格できる技術士試験の論文
作成指導を行ってきました。それは試験のテクニックではなく、「技術者
コンピテンシー」の考えに基づくエンジニアとしての本質的な能力開発で
す。これによって、これまで多数の方の能力開発に貢献し、技術士合格支
援に成功しています。

 実際、これら指導の結果、だれでもご自分の専門技術を余すことなく答
案に反映し、技術士試験での合格力を自然に高められるようになっていま
す。このメールマガジンでは、当面8月の技術士二次筆記試験の対策につ
いて連載でお送りします。今回はその第一回目です。

2. 「驚異的合格率」昨年の筆記試験の総括
 
 まず昨年の筆記試験の成果についてご紹介しておきます。
受験者数     21名
合格者         13名
合格率     62%
となっています。
 また、受験者のうち提出課題の平均点が60点以上の方の合格率は、な
んと86%にもなっています。(詳しくはホームページをご覧ください)

 一般的な講座の合格率が3割〜4割であるといわれているのに比べて驚
異的であることがお分かりいただけるでしょうか。こうした成果の根拠は
そう難しいことではありません。次のような指導を地道に行っているだけ
で自然と合格率は高まるのです。

(1)予想の山が外れないように広範囲で予測する(山を張らない)
(2)下書きを書いて題意に柔軟に対処する(臨機応変さ)
(3)添削+コーチングで正しい考え方をスピーディーに理解する
(4)チェックシート等で添削・修正サイクルを早める
(5)オリジナル応用問題で練習する(総合技術監理の場合)

 また、合格者12名の内訳は建設5、総合技術監理3、水道ほか、森
林、環境、農業各1名となっており、部門に依存しない合格実績です。

 以上のことから、このメールマガジンでも講座の合格理論の一部を紹介
していきます。

3. 本質的な「技術コンサルタントの能力」を身につけよう

 講座の合格理論の最終目標としていることは、優れた技術コンサルタン
トとしての能力を獲得することです。ご存知のように技術士試験では、専
門知識のほかに、課題解決能力や技術応用力が求められます。体験論文で
は、実務において成果を挙げていることが必要で、また口頭試験では能力
以外に技術者倫理まで問われます。
 
 ここから類推できることは、文部科学省としては優れた技術コンサルタ
ントとしての能力を測って、ある一定以上の能力を備えた人に技術士の資
格を与えていると言うことです。

 したがって、試験に合格するには、やみくもに暗記したり、試験のテク
ニックに労するのではなく、実務で役立つ優れた技術コンサルタントであ
るように努めれば、かなり合格率が高まるはずです。では具体的にどのよ
うな能力なのか、技術士の試験ごとに見てみましょう。

4. 試験ごとに求められる4つの能力

 技術士試験では、筆記試験、技術的体験論文、口頭試験と3段階での試
験が行われます。それらの試験では共通して次のような4つの評価尺度が
見受けられます。

(1)広く正しい専門知識
(2)論理的な考察力(課題解決力)
(3)確かな技術応用力
(4)目的指向、顧客指向の判断力

 以下、解説しましょう。

(1)広く正しい専門知識

 筆記試験では、毎年受験者の裏をかくように新しい問題が出題されま
す。このことは専門知識の豊富さを求めていると考えて良いと思います。
この試験問題の多様性は実務で遭遇するたいていの問題に対処できると言
う技術コンサルタントとしての素養を測っていることに他なりません。実
際、特定の狭い範囲の事項だけしか知らない技術者は、専業の技師ならと
もかく、技術コンサルタントとしては務まりません。実務で求められる知
識は、試験問題のバリエーションの比ではありませんから。

 応用力中心と言われる技術士二次試験でも、やはり専門知識が前提とな
るということなのです。技術士試験の受験者としては継続的な専門技術の
習得が不可欠だと言えるようです。この専門知識については、選択科目の
問題や口頭試験でも求められます。

(2)論理的な考察力(課題解決力)

 筆記試験では、たいてい問題文で「現状」、「課題」、「対策」の3つ
が求められます。これは、状況を判断して的確な処置が出来るという技術
コンサルタントとしての基本的な能力を測っています。
技術士は技術者として最高の資格であり、指導監督的立場にある方が多い
のです。ですから常に正しい判断を行う必要があります。そのためには問
題解決の過程において、明解でかつ誤りのない思考が求められるのです。

 この課題解決型試験は、これまで文章題が多かったようですが、水道部
門などでは一昨年より必須科目で図表をもとに各自が推論する形式が取り
入れられています。従来、問題形式が課題が明示された文章題であったの
に対して、より応用力が求められるようになっています。このように論理
的な考察力はもっぱら必須科目で求められています。

(3)確かな技術応用力

 技術士が手がける問題は常に「技術的問題」であり、必ず技術を用いた
判断により問題解決が行われます。このとき確実に問題を解けるために
は、広い技術体系から一つの技術を選定して、特定の問題に当てはめなけ
ればなりません。この「技術体系から技術を参照して特定の問題に当ては
めて解く」能力が技術応用力なのです。

 技術応用力をアピールするには、背景となる技術体系が何かと、その固
有技術の名称や式を挙げることが有効です。この技術応用力は筆記試験や
技術的体験論文で求められます。

(4)目的指向、顧客指向の判断力

 目的指向、顧客(利益)指向は試験の項目としてあまり明示されてはい
ませんが、コンサルタントとしては必須です。このため当然試験の要求項
目の一つと考えてよいかと思います。

 筆記試験の選択科目では問題文の最後に「〜留意点を述べよ」とか、技
術的体験論文では「技術的成果」が求められます。これは、前記(1)〜
(3)の知識や応用力がいくら十分であったとしても、技術コンサルタント
としては、プロなので成果を出せなければ評価されないことを意味してい
ます。つまり、ただまじめにやるべきことをやる能力ではなく、成果を必
ず生み出せる能力、すなわちそれは「コンピテンシー」を求めているので
す。

4. 技術士試験で求められる対応姿勢のまとめ

 技術士試験では、試験の各段階で先の4つの評価尺度で能力が測られる
と述べました。では試験ごとにどう対処すればよいでしょうか。結論的に
言うと試験ごとに評価尺度が変化するため、臨機応変に対処を変えていか
ねばなりません。おおむね筆記試験では専門知識や課題解決力が、また体
験論文では技術応用力や目的指向、顧客指向の判断力が重要になり、口頭
試験ではもっぱら顧客指向の判断力が重要となってきます。

 問題毎にそのような要求は明示されますが、予めそのような回答姿勢で
臨めば間違いないということです。

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技術士合格への道研究所の驚異的合格率の秘密について

 さて、本メールでは昨年筆記試験の驚異的合格率について冒頭で述べま
した。この根拠についてご説明しておきます。

 技術士合格への道研究所の指導では、毎年PDCAを繰り返し、改善を
重ねてきており、その成果と言えます。通常の添削指導では、どうしても
合格力を上げることが出来ないという限界の認識から次の方策を取り入れ
ています。

(1)予想の山が外れないように広範囲で予測する(山を張らない)
(2)下書きを書いて題意に柔軟に対処する(臨機応変さ)
(3)添削+コーチングで正しい考え方をスピーディーに理解する
(4)チェックシート等で添削・修正サイクルを早める
(5)オリジナル問題で練習する(総合技術監理の場合)


(1)予想の山が外れないように広範囲で予測する(山を張らない)

 試験で答案が書けない最大の原因は、「答えを知らない」ことです。こ
のため、出来るだけ多くのテーマについて答案を用意することをお勧めし
ています。最低限、選択科目では10問、必須科目では5問を用意してもら
います。

 従来は問題文を暗記して試験場で書き出すと言う戦術もありましたが、
近年の応用力重視傾向下では問題のバリエーションが多すぎて通用しませ
ん。出題予想を限定してしまうと、必然的に当たりはずれが多くなって合
格率を高めることは難しいのです。

(2)下書きを書いて題意に柔軟に対処する(臨機応変さ)

 前記「山を張らない」戦略を支えるのがこの下書きを書くことです。試
験問題が多少違っても、毎回試験場で臨機応変に答案の下書きを書いて、
推敲し題意にぴったりの内容の文章にすればよいのです。出題者の意図に
柔軟に対処するにはこれしかありません。

 下書きが短時間で出来るためには、現状から課題、対策を正しく組み立
てられる論理的な考え方を身につけておく必要があります。逆に下書きの
トレーニングでは論理性や因果関係など推論方法を中心に指導します。

(3)添削+コーチングで正しい考え方をスピーディーに理解する

 論理的に正しい考えを持てない方が意外と多いようで、そのような間違
った考え方をしている場合に、なぜいけないのか自分では原因を理解しに
くいものです。明らかに間違っている場合はともかく、必ずしも間違いで
はないものの、答えの中心がずれている場合も分かりにくいものです。

 また、人によっては必須ではないものの、少しでも答案の要求に寄与す
ることであれば答えとして認められるという甘い考えをお持ちの方もいら
っしゃいます。解答が正解の中心からずれていれば何らかの減点をされる
わけで、練習段階で考え方のずれを見逃すのは最初から合格を逃している
ようなものです。

 答案の答えは出題者が意図するある一定の範囲の場合にのみ得点できま
すので、コーチングによって毎回正しい考えが何であるかを説明していま
す。誤った考えに陥りがちな方でも、ゆっくり説明を受ければなぜ誤って
いるのか、正答・誤答の根拠が理解できれば正しい考えを身につけること
はそう難しいことではありません。

(4)チェックシート等で添削・修正サイクルを早める

 広範囲に多数の出題対策を行うには、一つの答案の作成時間を短縮する
必要があります。これを可能にしたのがチェックシート等による添削で
す。問題を初めから答案形式で書かないで、答案のあらすじだけを簡易な
箇条書き形式で書き出すのです。答案の誤りも早く見つけられます。この
結果、答案の主要部分は短時間で出来るし、添削も早くなります。

(5)オリジナル問題で練習する(総合技術監理の場合)

 総合技術監理の必須科目では、毎年総監の知識を測る試験問題が出題さ
れます。その過去問のテーマは、リスクマネジメント、BPC、チェック
リスト、トレードオフなどとなっており、このような総合技術監理の技術
応用が出来なければなりません。

しかも、題材は各自の個別の業績に基づいたものです。いわば技術的体験
論文を題意に沿うようにアレンジして書くようなものです。このため、個
別の業務を想定した総合技術監理の技術応用を指導しています。

 本講座の総合技術監理コースの指導では、毎年予想問題を出題し、こう
した応用問題に臨機対応に対処できる能力を養っています。既に指導した
問題は、リスクマネジメント、2007年問題(団塊世代技術継承)、環境経
営、ヒアリハットマネジメント、コーポレートガバナンス、HACCP、
PDCA、品質偽装などであり、リスクマネジメントは的中しています。

 指導方法の詳しい内容については、ホームページをご覧ください。

URL http://www.gijutsushi1.com/

 これら結果、試験の作文テクニックではなく、本質的な技術コンサルタ
ントとしての能力が身につくため、技術者として一回りも二回りも大きく
なれることは間違いありません。

試験申し込み書(業務経歴)対策

1.はじめに

 技術士合格への道研究所で提唱する合格の理論は、いわゆる試験のため
のテクニックではなく本質的な能力開発です。「技術者コンピテンシー」
の考えに基づくエンジニアとしての本質的な能力開発を目指しています。
これは、従来的な試験論文指導だけでは限界があるという認識からです。
この結果、昨年の合格率は、62%、さらに受験者のうち提出課題の平均
点が60点以上の方の合格率は、なんと86%にもなっています。

 一般的な講座の合格率が3割〜4割であるといわれているのに比べて驚
異的であることがお分かりいただけると思います。この原動力になってい
るのは次のような地道な指導です。

(1)予想の山が外れないように広範囲で予測する(山を張らない)
(2)下書きを書いて題意に柔軟に対処する(臨機応変さ)
(3)添削+コーチングで正しい考え方をスピーディーに理解する
(4)チェックシート等で添削・修正サイクルを早める
(5)オリジナル応用問題で練習する(総合技術監理の場合)

 指導内容が試験のテクニックではなく、一般性、応用性に富んでいま
す。このため合格者の内訳は多彩であり、建設部門以外に、総合技術監
理、水道、森林、環境、農業の各部門と専門とする部門に依存しない実績
となっています。

2. 技術士二次試験合格講座第2回 試験申し込み書(業務経歴)対策

試験申し込み書、そのうち個人の業績相当部分は業務経歴となりますが、
そこではどのようなことがチェックされるのでしょうか。文部科学省とし
ては優れた技術コンサルタントとしての能力を測っていることが想像に難
くないと前回のメールで申し上げました。ある一定以上の能力を備えた技
術者に技術士の資格を与えて、日本の技術コンサルタント業務を任せよう
と考えているはずです。したがって、試験に合格するには、試験テクニッ
クに労するのではなく、実務で役立つ優れた技術コンサルタントであるよ
うに努めれば、自然と合格するのです。

では具体的に、業務経歴ではどのような能力がチェックされるのか見てみ
ましょう。

3. 合格できる業務経歴の条件

 技術士試験では、すべての試験に共通して4つの評価尺度があると申し
上げました。それは、

(1)広く正しい専門知識
(2)論理的な考察力(課題解決力)
(3)確かな技術応用力
(4)目的指向、顧客指向の判断力

です。このうち申込書の業務経歴でチェックされるのは、(3)確かな技術
応用力や(4)目的指向、顧客指向の判断力といった、「成果」につなげら
れる能力に関する部分です。

 「業務経歴」というと一般的には、「○年に○○物件業務に従事した」
という仕事の事実確認のように思われますが、それだけでは「成果」は読
み取れません。技術コンサルタントとしての成果を表現するにはある工夫
が必要なのです。

4. 技術コンサルタントとしての「技術者コンピテンシー」の表現

 そこで助けとなるのが「技術者コンピテンシー」の考え方です。「コン
ピテンシー」とは、改めて説明しますと「高い業績をコンスタントに示し
ている人の行動の仕方などに見られる行動特性」と定義されています。詳
しくはホームページをご覧ください。
http://homepage2.nifty.com/whitewell/4kinou.htm#competency

 もともとは、ハーバード大学の心理学者であるD.C.マクレランド教授ら
が行った外交官の能力調査に始まります。調査結果は「学歴や知能は業績
の高さとさほど相関はなく、異文化感受性、人間性を尊重思想、人的ネッ
トワーク構築力などが関連する」といったことがきっかけで発見されまし
た。

 たとえば、知識や経験はあくまで道具であって、これが行動というレベ
ルで使われないままであるなら、いくら豊富でもその価値はゼロです。つ
まり、知識や経験だけではなく「成果イメージ」を添えて、一歩先にある
行動や実行につなげない限り、有能だとは判断されないのです。

 技術士試験の業務経歴でも同じです。試験官は無意識のうちにコンピテ
ンシー的な観点から人物評価をするため、その人が知識・経験、成果イメ
ージ、思考力、動機などを行動に還元して発揮し、成果を生み出している
か否かを業務経歴書から読み取っているのです。

5. 能力を予感させる「業務経歴」の書き方

 では実際の業務経歴でコンピテンシー、すなわち「成果を生み出すこと
ができる特性を有している」と判断されるにはどうしたらいいでしょう
か。コンピテンシー的な能力を逆に解析して表してみましょう。例えば次
のような業績で考えて見ます。

有害物質によって汚染された井戸の調査及び対策

 これを、成果を生み出しているように修正すると、

○○市○○水源井戸有機塩素化合物汚染浄化対策工事施工管理(油回収井
戸○ヶ所、○○法による油回収により浄化費用を1/2に削減)

というようになり、確かな業務を営んでいるように感じられます。

 具体的に留意すべき点は次のようなことです。

(1)具体的な物件名で存在感を出す
(2)物件特性や規模から難易度の高いことを示す。
(3)問題解決の方法論を示す
(4)解決結果の成果を示す

 このように「コンピテンシー」の法則に従えば、物件の仕様だけでな
く、業務の最終成果や、問題解決の途中のプロセスにある技術にふれれば
よいということがお分かりいただけたでしょうか。

6. 業務経歴作成指導の実際

 以上のような方法により、技術士にふさわしいイメージが作られていく
ことがうかがえると思います。これは目的指向、顧客(利益)指向といっ
た「技術者コンピテンシー」の表出指導の一貫です。

 本講座の指導では、これまで述べたように職務内容には必ず物件名、物
件規模・仕様、技術貢献内容、成果といった内容を記入するように業績を
アピールするよう指導しています。いくつか具体例を挙げておきます。

○○県○○施設、コンクリート舗装工事の施工計画(暑中コンクリート○
m2を〜法で沈下対策、沈下○mm以下)

国道○○号線○○市○山岳地を対象とした道路構造物および土工に関する
地質調査(延長○m、○○解析により○%コスト縮減)

○○自動車道○○トンネルの調査(○○m、〜解析により湧水位置を特定
し○%コスト縮減)

○○自動車道○○トンネル工事区間(○○〜○○)の水文調査(延長○
m、地下水流動解析周辺井戸の影響度を評価)

 業務経歴というと、物件名と設計や計画といった業務名だけになりがち
ですが、それだけでは印象は弱いものです。しかし、こうした技術者とし
てのコンピテンシーの表出を一貫して行っていくと、やがては技術士とし
てふさわしい人物像が作られていくのです。

7. 「業務経歴の書き方」のまとめ

 技術士試験の申込書では、まじめに業務名を書くだけでは不十分であ
り、成果や業務の過程における能力についてふれることが不可欠であり、
それらの結果として能力を予感させることが可能であるということでし
た。

 業務経歴は試験のスタートに過ぎず、筆記試験とは無関係です。しか
し、技術士試験に合格するには最終的に口頭試験、体験論文でも合格せね
ばならず、業務経歴は後日それらの内容を決定付けるものになってきま
す。口頭試験の段階では業務経歴は修正できないめ、現段階で練り上げて
おくしかありません。イマイチな内容では口頭試験のはるか前から不合格
を容認しているようなものです。

 このほか答案を書く際には技術士としての専門性をアピールするためも
あり、客観的に見てご自分の業績がどう評価できるのか整理しておく必要
があるといえます。

 メールマガジン技術士合格への道  第3回
 これで合格! 技術士二次試験合格講座
 さあ、目指そう! 技術コンサルタントとしての能力開発を
 ― 試験申し込み書対策 ―

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1.はじめに

 技術士合格への道研究所では、経験則ではなく合格の理論に基づいた本
質的な能力開発を行っています。「技術者コンピテンシー」の考えに基づ
くエンジニアとしての本質的な能力開発です。これは、従来行われていた
テクニックの指導だけでは限界があるという認識からです。その心は、

テクニックに頼らない技術コンサルタントとしての本質的な能力開発

です。この結果、昨年の合格率は、62%、さらに受験者のうち提出課題
の平均点が60点以上の方の合格率は、なんと86%にもなっています。

 一般的な講座の合格率が3割〜4割であるといわれているのに比べて驚
異的であることがお分かりいただけると思います。この原動力になってい
るのは実務で役立つ能力開発を目指す地道な指導です。


2. 技術士二次試験合格講座第3回 合格できる筆記試験対策1
  ― 必須科目の出題傾向分析 ―

 筆記試験対策として最初に考えるのが行うのが必須科目の対策です。必
須科目問題は次の特徴があります。

・部門全体に共通した大きな課題を取り上げている
・部門を取り巻く概念的、抽象的な問題
・複雑な背景を持ち、専門技術単独では対処できない課題
・現状を分析してそこから課題を探して対策を提案する
・毎年トレンディーな課題が取り上げられる

 このため、特定の問題に絞り込んで(問題を予想し、答案を暗記して)
準備することが出来ません。ですから技術士合格への道研究所では次のよ
うな試験対策を指導しています。

(1)予想の山が外れないように広範囲で予測する(山を張らない)
(2)下書きを書いて題意に柔軟に対処する(臨機応変さ)
(3)添削+コーチングで正しい考え方をスピーディーに理解する
(4)チェックシート等で添削・修正サイクルを早める
(5)オリジナル応用問題で練習する(総合技術監理の場合)

 必須科目の勉強法としては一般的に、

・試験に合格するためにキーワードを覚えておく
・講師が考えた予想問題を解いて自信をつける

といったテクニックや暗記に頼った指導が一般的です。これらの勉強法は
一見効率よさそうですが、所詮はテクニックであり、本質的な能力はつき
ません。試験をいわば戦いと考えて、「敵」である試験問題をどうやって
攻略するかと手段ばかり考えているのです。

 試験問題を敵と考える限り、過去問は「過去の敵」に過ぎず、終わった
試験など無価値なものでしかありません。深く理解することもなければ、
そこから学び取ることも出来ないのです。


3. 本質的な能力開発のための「問題から学びとる心構え」

 技術士合格への道研究所では、技術コンサルタントとしての高い能力を
開発するため

「過去問題から学びとる心構え」

を指導しています。技術士試験は技術コンサルタントとしての能力を測る
試験であることは繰り返し申し上げてきましたが、その方法は、プロの技
術コンサルタントが実務で遭遇する問題を予め文章で模擬してその対応
力、すなわち「技術者コンピテンシー」を確かめるものです。

 ですから、技術士試験問題は「技術者コンピテンシー」に富んだものだ
と考えられます。

 技術士の勉強についての考え方も、従来の勉強法は「実務とは別に(自
宅で頭を切り替えて)やるもの」とされていました。ちょうど下のリンク
の図のようにです。
http://homepage2.nifty.com/whitewell/benkyo_shigoto1.gif

 しかし、ほんとうは「プロの技術コンサルタントが行っている実務能力
の獲得」なのですから業務を兼ねてやるのが一番なのです。ですから、勉
強法としては、

・常に実務に即して(日常の業務課題に当てはめて)考える
・日常の業務を遂行する際に技術士勉強で得た知見を応用する

といった方法が効果的なのです。


4. 実際の過去問からの学びによる、勉強法と仕事の仕方の変革

 実際の過去問を基に解説します。H20年の建設部門必須科目の問題を見
てください。

1社会資本の維持管理に関する現状と課題を述べ、これに対する対策とし
てのアセットマネジメントの必要性及びその実用化に向けた方策について
あなたの意見を述べよ。

2我が国の公共事業は、近年、縮小傾向にあるが、このような状況が、建
設分野における技術力の維持及び向上に与える影響とその課題を挙げ、今
後とるべき方策についてあなたの意見を述べよ。

また、H19年の問題は、

1産業構造の変化等により、人口減少傾向にある地域における社会資本整
備の課題を挙げ、厳しい財政の制約の下で、地域の活性化を図っていくた
めの社会資本整備のあり方について、具体策を示しあなたの意見を述べ
よ。

2我が国の技術の発展を支えてきた"団塊の世代"の多くの技術者が、定
年退職により実務の第一線から退く事態を迎えている。そのような経験豊
富な技術者の大量退職が、社会資本を整備するための技術に与える影響と
課題について多面的に述べ、それを踏まえて、今後技術を維持継承するた
めの方策についてあなたの意見を述べよ。

というものでした。皆さんはここにあるいくつかのテーマ、

・アセットマネジメント
・公共事業の縮小傾向問題と技術力の向上
・地域の活性化
・技術の維持継承

などについて日常的に考える機会はありますか。

「アセットマネジメントなど話題に上ることではあっても、業務上必要と
していない。だから試験対策として仕方なく学んでいるだけ」

という方も多いのではないかと思います。この「外的要因(試験)のため
仕方なく勉強する」のはコンピテンシーの最も低い行動様式であり、この
ような考えでは真の能力は身につきません。仕事と勉強を分離することは
動機の面でも時間の面でも二重に不利なのです。

 コンピテンシーを高めるには、これらの問題を「内的要因(自分が必要
としている業務課題)として取り組み、先取りする」考え方へ変革してい
くことが必要です。


5. 実務で役立つ能力(技術者コンピテンシー)を身につける

 仕事上の問題解決に役立つ能力、すなわち技術者コンピテンシーを獲得
するには、「アセットマネジメント」など部門の課題について、問題解決
を仕事の一部として体験するように習慣づけることです。そして逆に仕事
の中で得られた知見を技術士の解答に反映させればよいのです。

 例えば、橋梁設計に取り組む技術者なら、老朽化した橋の補修について
役所から依頼されることがあると思います。そのようなときに、ただ「求
めに応じて言われたとおりにやる」のではなく、アセットマネジメントの
考え方に沿って提案するように試みればよいのです。

 アセットマネジメントとは社会資本を資産としてとらえ、その状態を把
握し、長期的な予測の基に維持管理を最適化することです。そのために
は、物件の健全度評価や長寿命化、LCC、投資分析がまず必要です。ま
た、たいていの場合、耐震・耐荷重の補強が必要となっています。この結
果、以下のような具体的な提案が体系的に出てきます。

・交通量(活荷重)増に適合する耐荷力向上技術
・耐震性向上のための耐震設計(地震作用力の低減など)
・橋脚柱の構造力学的性能向上(巻き立て補強等)
・片側交通確保のための床版切断技術
・構造物の非破壊検査技術
   ・
  ・
  ・
 というように、技術士試験問題のキーワードを仕事の問題解決として実
践することで、いかに業務が掘り下げられるかお分かりいただけたと思い
ます。こうした体験を習慣づけることで技術者コンピテンシーは間違いな
く高まっていくに違いありません。同時に、仕事の体験で気づいたことを
技術士問題を解く時に当てはめれば、専門家らしいコメントが出来ること
請け合いです。

 つまり、技術士試験の勉強は「仕事を忘れて休日に家でやる」ものでは
なく、「仕事を材料にして、仕事と平行して会社で考える」もの。一方、
日常の仕事も「技術士の勉強を忘れて社業に専念する」のではなく「勉強
で学んだことを会社で試してみて、得られた知見を答案に反映」すればよ
いのです。この考えを図に表してみました。次のリンクの図をご覧くださ
い。勉強、仕事のコラボレーションにより2重の利益が得られるというこ
とが分かります。
http://homepage2.nifty.com/whitewell/benkyo_shigoto2.gif

 このような方法によって、実務においても論理的に考えられるようにな
り、気がつくと技術士必須科目の勉強でも抽象的でマクロ的な課題に対し
ても的確な対策を提案できるようになっているのです。技術士試験問題か
ら学ぶことにより、技術士試験はもちろん、実務でも役立つ本質的な力が
つくということがお分かりいただけたでしょうか。

お問い合わせには何でもお答えしております。

お役に立てるよう努めます。

ご要望がありましたら、メールにお書き添えいただければ幸いです。

では、よろしくお願いいたします。

 メールマガジン技術士合格への道 第4回
 これで合格! 技術士二次試験合格講座
 さあ、目指そう! 技術コンサルタントとしての能力開発を
 ― 試験申し込み書対策 ―

==================================================================

1.はじめに

 技術士合格への道研究所では、経験則ではなく合格の理論に基づいた本
質的な能力開発を行っています。「技術者コンピテンシー」の考えに基づ
くエンジニアとしての本質的な能力開発です。これは、従来行われていた
テクニックの指導だけでは限界があるという認識からです。その心は、

テクニックに頼らない技術コンサルタントとしての本質的な能力開発

です。この結果、昨年の合格率は、62%、さらに受験者のうち提出課題
の平均点が60点以上の方の合格率は、なんと86%にもなっています。

 一般的な講座の合格率が3割〜4割であるといわれているのに比べて驚
異的であることがお分かりいただけると思います。この原動力になってい
るのは実務で役立つ能力開発を目指す地道な指導です。

2. 技術士二次試験合格講座第4回 合格できる筆記試験対策2
  ― 選択科目の出題傾向分析 ―

 筆記試験対策として必須科目と同時に着手すべきなのが選択科目の対策
です。選択科目問題は次の特徴があります。

・選択科目毎に特化したより絞り込まれた課題を取り上げている
・専門性が高く、具体的、技術的な問題
・要素技術ごとに特別な背景を持ち、専門技術者では対処できない課題
・状況を分析してそこから課題を設定して対策を提案する
・専門業務の中で重要性、必要性の高い課題が取り上げられる

 この専門性が高いために、問題は受験者の得意分野を考慮して数系統の
問題が出題されます。受験者はそこから選択して、最も得意な問題に解答
できれば良いのです。

 このため、必須科目同様、特定の問題に絞り込んで(問題を予想し、答
案を暗記して)準備することが出来ません。それと共に、自分の得意分野
がなにであるか。どのような系統の問題が用意されているかを把握する必
要があります。このため技術士合格への道研究所では次のような試験対策
を指導しています。

(1)テーマごとに出題頻度を分析し、得意分野の問題を中心に分析する。
(2)下書きを書いて題意に柔軟に対処する(臨機応変さ)
(3)添削+コーチングで正しい考え方をスピーディーに理解する
(4)チェックシート等で添削・修正サイクルを早める


 ここで大事なことは、得意分野の問題だけでなく、得意分野に準ずる領
域も予想して対応できるようにすることです。自分の「強み」だけで勝負
をしようとすると当たりはずれが出やすくなりますので、それを防ぐため
です。やはり必須科目同様、予想の山が外れないように広範囲で予測する
(山を張らない)ことが大切です

3. 本質的な能力開発のための「問題から学びとる心構え」

 技術士合格への道研究所では、技術コンサルタントとしての高い能力を
開発するため

 「過去問題から学びとる心構え」

を指導していることは前回申し上げました。技術士試験は技術コンサルタ
ントとしての能力を測る試験であるため、プロの技術コンサルタントが実
務で遭遇する問題を予め文章で模擬してその対応力、すなわち「技術者コ
ンピテンシー」を確かめる試験内容となっています。

 ですから、技術士試験問題は、技術者なら心得ておくべきことばかりで
す。したがって、試験のためと考えずに「自分の本業を高めるための実務
能力の獲得」と考えて、仕事と考えてやるのが一石二鳥です。勉強法とし
ては、

・常に実務に即して(日常の業務課題に当てはめて)考える
・日常の業務を遂行する際に技術士勉強で得た知見を応用する

といった方法が効果的です。

4. 選択問題の過去問分析の方法

 実際の過去問を基に過去問分析の方法について解説します。選択科目で
は、得意テーマを中心として正解力を高めるため、

(1) 得意な分野かつ出題率の高いテーマの予想
(2)問題文の形式(要求)の予想
(3)出題者の意図(何を確かめたいか)
の3方面から分析します。具体的にはそれぞれ次のように予測していきま
す。

(1)得意な分野かつ出題率の高いテーマの予想
(1-1)問題毎にテーマを判別する
(1-2)得意テーマ問題を中心に年度ごとの出題状況を調べる
(1-3)今年の出題率の高いテーマを特定する

(2)問題文の形式(要求)の予想
(2-1)上記 (1-2)で選定した同系統の問題毎に要求内容を分析する
(2-2)上記(2-1)の要求内容から出題の幅と程度(難易度)を調べる

(3)出題者の意図(何を確かめたいか、どのように問いかけられるか)
(3-1)過去3年の問題形式から今年の問題形式を予想する

5. 実際の選択問題の過去問から傾向を予測する

 ここでは建設部門の鋼構造およびコンクリート科目を例として前記
(1-1)から(3-1)までの方法で予測してみましょう。この科目では受験者
の専門に応じて、鋼構造・コンクリートのいずれか選択となっており、こ
こではコンクリート系統を選択したと仮定します。

(1-1)問題毎にテーマを判別する
 過去問題を列挙して、それぞれ何のテーマに関するものか判別していき
ます。この結果、テーマとしては、「劣化」、「ひび割れ」、「非破壊調
査」、「維持管理」などがあることが分かります。

(1-2)得意テーマ問題を中心に年度ごとの出題状況を調べる
 「劣化」を選んだとして、その出題状況は、平成17年から19年まで
連続して出題されているため、今年も出題率が高いと考えます。

(1-3)今年の出題率の高いテーマを特定する
 同じような出現頻度分析を行って、先の「劣化」以外に、「ひび割
れ」、「非破壊調査」、「維持管理」などについても選定します。

(2-1)上記 (1-2)で選定した同系統の問題毎に要求内容を分析する
 「劣化」で問われるのは、種類、原因(メカニズム、影響因子)、構造
物への影響、予防方法などとなります。

(2-2)上記(2-1)の要求内容から出題の幅と程度(難易度)を調べる
 「劣化」での出題の幅は、主に中性化、塩害、アルカリ骨材反応などと
推測できます。程度(難易度)はそれぞれのメカニズムや対策を説明でき
ることが必要です。

 (3-1)過去3年の問題形式から今年の問題形式を予想する
 問題形式は平成18年から平成20年にかけて大きく変化しています。
出題者の意図(受験者の何を確かめたいか)を考えながら分析します。す
ると、

平成18年 例示、原因、防止策
平成19年 例示、原因、影響因子、防止策、留意点、課題および解決策
平成20年 例示、効果、利用拡大可能性、課題、将来展望(混和剤)

というように、平成18年では単純な補修対策でよかったのが、平成19
年ではさらに課題設定と解決策が求められ、平成20年では応用的に活用
するための見解まで求められるようになっています。

 ここから読み取れるのは、単なる問題解決ではなく、現状改善のために
自ら課題を設定して、技術を応用して課題を解決する姿勢です。すなわち
出題者の要求に次のような変化がみられます。

 専門的見識の確認  ⇒  現状改革の提案力

 つまり、平成19年の試験法改正による、「専門知識重視から応用能力
重視への転換」がさら反映されたものと解釈できます。

6. 「現状改革の提案力」を獲得するには

 選択科目の問題予想は、手順どおりに分析すれば途中まではできるとい
うことが理解できました。ただし、問題は最後の「現状改革の提案力」対
策です。応用能力重視の傾向が今後も続くことが間違いないため、従来の
専門知識暗記型の勉強では歯が立ちません。

 現状改革の提案力を獲得するのに一つだけ良い方法があります。それは
専門誌をたくさん読むことです。

 実はこの「現状改革の提案力」というのは専門家にふさわしい能力の一
つです。能力の高さを表す指標「コンピテンシーレベル」が高い人は「現
状改革」の意識が高いのです。これは「現状改革」の意識が「コンピテン
シー」を高めるのではなく、専門家としての使命感や責任感が結果として
「現状改革」に向かわせるのだと思われます。

 「コンピテンシー」については技術士合格への道研究所の指導理論の一
つとして既に何度か説明しておりました。「コンピテンシーレベル」が高
い人は「現状改革」の意識が高いことも学問的に裏付けられています。詳
しくは次のリンクをご覧ください。
http://homepage2.nifty.com/whitewell/4kinou.htm#competency

 専門誌の記事は、いずれもその筋の専門家が深い見識と多くの経験をも
とに書いたものです。こうした専門家は間違いなく「コンピテンシーレベ
ル」が高いため、たいてい記事の最後に今後の技術課題や将来展望を書い
てくれています。

 ですから、そのような専門誌の記事を読めば、専門家の意見にふれるこ
ととなり、現状改革の提案力は苦労せずに身についてくるものと思われま
す。

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では、よろしくお願いいたします。

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― 合格できる筆記試験対策3 必須科目の答案対策 ―

1.はじめに

 筆記試験の必須科目は、問題数も少なく傾向が分かりやすいため、まず
最初に取り掛かることになる問題だと思います。その必須科目問題には次
の特徴があります。

(1)部門に共通した大きなテーマ
(2)技術者としての広い見識を求められる
(3)専門業務だけでなく業界全体の知識がなければ対処できない
(4)コンサルタントとして活動するためのベースとなる知識、能力
(5)テーマは最近のトレンディーなものが多い

 この(1)〜(3)のため、問題を整理する意味もあって従来は次のような
合格法がまことしやかに伝えられていました。

(1)「はじめに」と「おわりに」を必ず書いて起承転結の形にする
(2) 本文中では専門キーワードをたくさん用いる
(3) 「おわりに」の中で「私は〜の所存である」と決意を述べる
(4)答案の最後に「以上」と必ず書く

 しかし、これらはかつて合格した先人が体験から解釈した論文の作法に
過ぎません。技術者として必須な能力や貢献ではありませんので、当然根
拠などあるはずがないのです。

 しかも、平成19年の試験法改正以降は、問題の傾向が変化して、従来の
専門知識ではなく応用力が重視されるようになりました。試験対策は、
「答案を暗記して書く」のではなく、臨機応変に「その場で考えをまとめ
る」能力が必要とされています。

 では、その技術士としての答案の基準は何か?とても分かりにくいと、
皆さんお考えかもしれません。しかしこれははっきりしています。一言で
言うと「技術コンサルタントとして上手に問題解決が出来るか」というこ
とです。ここで判断根拠となるのが「成果につながる能力」の尺度、すな
わちコンピテンシーという尺度なのです。

 そのような、混迷の状況を打破して一回で合格をクリアする方法を提案
するのが本講座のねらいです。ホームページにある「合格者の声」を聞か
れるとさらに詳しくお分かりいただけるかと思います。
http://www.gijutsushi1.com/category/1261109.html

2. 合格できる必須科目の答案対策

 筆記試験に合格するには、まず問題に対して答えられなければなりませ
ん。その方法として、まず正しい問題予想が必要であることは既に述べま
した。今回は予想した問題が出たという前提で述べます。

 技術士試験は技術コンサルタントとしての能力を測る試験であり、特に
選択科目の問題文は、プロの技術コンサルタントが実務で遭遇する問題を
文章で模擬したものです。したがってそのような問題に遭遇したコンサル
タントとして上手に問題を解決すればよいのです。

 実務におけるコンサルティングで何が求められるか、それはそれほど難
しいことではありません。

(1)正しい現状認識に基づいている
(2)事実に基づいて正しい課題設定がされている
(3)問題を解決するのに有効な解決策が提案されている
(4)依頼者の求めている事項を満たしている

 ざっと、当然ですがこのようなことです。これらを適切に行っていけば
よいだけのことです。以下、補足します。

(1)正しい現状認識に基づいている

 問題解決の基礎となるのが現状認識であり、これがコンサルティングの
スタートになります。ここで重要なのは正しい問題解決をするために、正
しい情報をつかむことと、何が根本的な問題かを把握することです。派生
的な問題にとらわれると方針を誤ります。

 最近の必須科目問題では図表を与えて、そこから考察する問題が増えて
います。グラフや表の数値が何を意味しているか、じっくり考えて、底か
らスタートしなければなりません。この正しい情報を得るために必要なの
が論理的思考です。「この図から〜が分かる。だから〜すべき」と言うよ
うに考えを組み立てることで間違いない認識が得られますのでぜひ行って
ください。

 このとき専門用語のキーワードを用いて現状を表すことも必要です。例
えば、ある概念を表すのに次のように表現したらどうでしょう。

 不動産などの資産について、最適な時期、規模による投資を行うことに
よりその価値を高め、利益の最大化を図ることによって行うライフサイク
ルコストを考慮した効率的な資産管理方法・・

 とても回りくどくなりました。これはいわゆる「アセットマネジメン
ト」です。専門家としては、このような概念を効率よく表現して論文を作
成する必要があるのです

(2)事実に基づいて正しい課題設定がされている

 「正しい課題設定」は意外と出来ないものです。これが違うと最終的な
答えとして十分なものは得られません。正しく課題を設定するには、現状
把握を行い、問題に対してもれなく手を打つことです。そして対策として
漏れやダブリがないようにします。

 また、課題設定で間違えやすいのが、「課題とは何か」、「問題点との
違い」といった論理展開上の言葉の意味の誤解です。良く間違いやすいの
は「コンクリートが中性化することが課題である」というように問題点を
課題としてしまうことです。

 課題は対策へと導く方針や目標でなければなりません。それなのに問題
点と同じだと、解決策が導けなくなり、結局誤った答えとなりがちです。
「問題点と課題」については次のリンクをご覧ください。
http://www.gijutsushi1.com/category/1261108.html

 このほか、「問題点、課題、解決策」という論理的な一貫性は技術コン
サルタントとして問題解決行う上での必須条件なわけですが、それが乱れ
ているとなると、技術者としての能力を疑われかねません。

(3)問題を解決するのに有効な解決策が提案されている

 解決策は技術士としての腕の見せ所です。ここでは効果のありそうな専
門的な方策を提案します。大事なことは

・結果的に問題解決に成功している
・問題の内容にふさわしい技術が応用されている
・専門技術が単発ではなく、技術体系を背景として応用されている

 このようなことではないでしょうか。そのとき、技術の応用背景として
専門分野の技術体系がある(知っている)ことを添えると信頼感が増しま
す。

(4)依頼者の求めている事項を満たしている

 問題文にはいろいろな要求事項が書かれています。これらはすべて依頼
者の求めていることなので、それらに忠実に答えることが大事です。

 試験法改正以降は、応用力を試すため問題の付帯条件として求めるよう
な問題形式が増えています。例えば昨年の建設部門の必須科目問題の2問
は、単純な維持管理、技術開発の問題ではありませんでした。

----------------------------------------------------------------------- 

2-1社会資本の維持管理に関する現状と課題を述べ、これに対する対策と
してのアセットマネジメントの必要性及びその実用化に向けた方策につい
てあなたの意見を述べよ。

社会資本の維持管理を普通にするのではなくアセットマネジメントを応用
して行う。

2-2我が国の公共事業は、近年、縮小傾向にあるが、このような状況が、
建設分野における技術力の維持及び向上に与える影響とその課題を挙げ、
今後とるべき方策についてあなたの意見を述べよ。

----------------------------------------------------------------------- 

 
技術力の維持・向上を平常時ではなく、公共事業が縮小しているときに行
う。

いずれも、上記の要約のように出題者の意図は、応用的思考を求めてお
り、単純に「答案を暗記して書く」のではなく、臨機応変に「その場で正
しい考えをまとめる」以外には書けない内容となっています。このため答
案練習するだけではなく、短時間で間違えずにあらすじをまとめる能力が
必要とされています。

3. 必須科目答案の作成方法のまとめ

 以上、必須科目問題の考え方を述べてきましたが、このねらいを一言で
言うと、

 「どんなときでも自分ひとりで正しく判断できる」

ことを求められているのだと思います。これは技術コンサルタントとして
の独立性、自立性から来るものだと考えます。コンサルタントの判断は絶
対的な影響力がありますので責任が求められるということです。

 こうした技術コンサルタントとしての高い能力を開発するためにはコン
ピテンシーを高めるしかありません。残念ながらコンピテンシーは自分で
は気づきにくいものであり、自己学習以外に上司から添削を受けるなどの
コーチングが不可欠といえそうです。

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では、よろしくお願いいたします。


 メールマガジン技術士合格への道  第6回
 これで合格! 技術士二次試験合格講座
 さあ、目指そう! 技術コンサルタントとしての能力開発を
 ― 必須科目の答案対策 ―

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 技術士試験に一発合格するにはどうしたらよいか?
技術士合格への道研究所ではこれまで不合格原因を究明し対策することで
合格理論を確立してきました。その結果が昨年の筆記合格率です。なんと
合格率65%です。
 このメールマガジンではこれまで講座の指導で確認された、実戦的なノ
ウハウを公開して出来るだけたくさんの方の合格を支援したいと考えてい
ます。講座の内容は次のホームページでも紹介しています。

 「技術士試験合格講座」  http://www.gijutsushi1.com/

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1.はじめに

 技術士合格への道研究所では、受講を申し込まれた方の過去の敗因分析
を行うことで不合格原因を調べると共に、対策法を提案してきました。そ
の結果は、経験則ではなく合格の理論に基づいた、技術者としての本質的
な能力開発を行うことにたどり着きました。それが「技術者コンピテンシ
ー」の考えに基づくエンジニアとしての本質的な能力開発です。これは、
従来行われていたテクニックの指導だけでは限界があるという認識からで
す。

 従来、技術士試験と言うと高度な専門知識を測る試験だと考えられてき
ました。しかし、実際には不合格の大部分の原因はそのような技術ではな
く、技術者として問題解決の考え方でした。そうした、技術者として本質
的な素養を教わる場がどこにもないため、多くの方が苦労されているので
す。

 高度な技術を新たに習得するのではなく、基礎的な課題設定や対策提案
を論理的に行える能力を身につけることにより、技術士試験の大部分の問
題は解けるのです。つまり、

 普通の技術者のレベルの思考で、基本的な事項を間違いなく提案できる

そのような方法で十分80点の答案を書くことが出来ます。

 また、技術士試験では、専門分野の系統ごとに問題が異なりますので、
自分だけの得意分野の知識を生かしていくことが必須です。

 こうした、「誤りのない論理的な考え方」、「得意分野を中心とした問
題対策」を行うには、受験者と指導者による緊密な指導のやり取りが欠か
せません。このため技術士合格への道研究所では受講者と講師によるマン
ツーマンでのコーチング指導を行っています。

 この結果として、昨年の合格率は、65%、さらに受験者のうち提出課
題の平均点が60点以上の方の合格率は、なんと86%にも達する成果と
なっています。

 このメールマガジンでは、こうした指導の中からテクニックを紹介しな
がら8月の技術士二次筆記試験の対策について連載でお送りします。今回
はその第6回目です。なお、今後のこの合格講座の連載は次のような内容
でお送りしていきます。

 第2回 試験申し込み書対策
 第3回 合格できる筆記試験対策1必須科目の出題傾向分析
 第4回 合格できる筆記試験対策2選択科目の出題傾向分析
 第5回 合格できる筆記試験対策3必須科目の答案対策
●第6回 合格できる筆記試験対策4選択科目の答案対策
 第7回 総合技術監理部門合格対策1
 第8回 総合技術監理部門合格対策2
 第9回 総合技術監理部門合格対策3


2. 技術士二次試験合格講座第6回 合格できる筆記試験対策4
  ― 選択科目の答案対策 ―

 筆記試験の選択科目は、専門分野ごとに分かれた問題を解くため、より
専門性の高いものとなっています。必須科目に比べて問題数が多く、しか
も得意な問題を選択できるため、対処方法に悩むことがあるかと思いま
す。選択科目問題には次の特徴があります。

(1)選択科目に固有の課題を取り上げている
(2)専門技術を応用する具体的、実務的な問題
(3) 課題そのものの難度が高く、経験がなければ対処しにくい
(4)複数の問題が提示されて最も得意な問題を選択できる
(5)専門分野の政策に連動したトレンディーな課題が取り上げられる

 選択科目対策として従来は次のような合格法がまことしやかに伝えられ
ていました。

(1)「はじめに」と「おわりに」を必ず書いて起承転結の形にする
(2) 本文中では専門キーワードをたくさん用いる
(3) 「おわりに」の中で「私は〜の所存である」と決意を述べる
(4)答案の最後に「以上」と必ず書く

 しかし、こうしたことが今や死語となっていることは想像に難くないと
思います。技術士試験は優れた技術コンサルタントとしての人物評価試験
なのですから。では優れた技術コンサルタントであることを表明するには
何を表現したらよいのでしょうか。

3. 合格できる選択科目の答案対策

 筆記試験に合格するには、まず問題に対して答えられなければなりませ
ん。その方法として、まず正しい問題予想が必要です。問題の予測法につ
いては前々回述べたので、今回は予想した問題が出たという前提で述べま
す。


 技術士二次試験選択科目の答案で合格するためにはどうすべきか。この
答えは簡単です。

普通の技術者のレベルの思考で、基本的な事項を間違いなく提案できる

これに尽きます。この方法で十分80点の答案を書くことが出来ます。し
かしこれが意外と出来ないのです。普通に考えればよいのに何故か誤って
しまう・・。大分の方の敗因はこれです。

 ではどうすればよいか? 技術士試験は技術コンサルタントとしての能
力を測る試験であり、過去問の問題文は、プロの技術コンサルタントが実
務で遭遇する問題を文章で模擬したものと解釈できます。したがってその
ような問題に遭遇したコンサルタントとして上手に問題を解決すればよい
のです。

 実務の問題解決において、依頼者はコンサルタントに何を求めるか、そ
れはそれほど難しいことではありません。だいたい次のようなことです。

(1)正しい現状認識に基づいている
(2)事実に基づいて正しい課題設定がされている
(3)問題を解決するのに有効な解決策が提案されている
(4)依頼者の求めている事項を満たしている

 これらを適切に行っていけばよいだけのことです。前回もお話した通り
ですが、改めて別な方向から説明しましょう。

(1)正しい現状認識に基づいている

 現状認識は問題解決の前提となるものであり、まず最初に行う依頼者と
の共通認識です。解答として正解を導くには、正しい現状認識をしなけれ
ばならないということです。そのための留意点は、派生的な問題にとらわ
れずに根本的な問題を把握することです。

 正しい現状認識をするためにはいろいろな方法があります。まずはよく
下調べをすることです。次のような方法があります。

(1)キーワードでネット検索する
(2)専門誌(雑誌)の記事を読む
(3)専門書、参考書を読む
(4)解説本を読む

 ネット検索はすぐに出きます。それ以外に専門分野に関する解説本も意
外と役に立ちますのでぜひ利用してください。

(2)事実に基づいて正しい課題設定がされている

 「正しい課題設定」は次のようなチェックリストで絞り込めばよいでし
ょう。
・その分野における影響が大きい問題に対するものである
・業界のマーケットシェアとして大きい課題である
・専門技術的な解決を必要としている(専門技術で改善が期待できる)
 このほか、技術士が取り組むのにふさわしく、かつ抜け落ちやダブリが
ないことも条件です。

(3)問題を解決するのに有効な解決策が提案されている

「問題を解決するのに有効な解決策」とは
・その提案によって効果的に問題が解決する
・その解決のメカニズムがもっぱら専門技術によるものである
でなければなりません。こうした技術の応用力によって技術者コンピテン
シーを判別されることとなります。

(4)依頼者の求めている事項を満たしている

 問題文にはいろいろな要求事項が添えられていますが、これらは実務で
は依頼者の要求事項であるので、それらに忠実に答えなければなりませ
ん。

 問題文では、リアルなケースが想定される場合や、依頼者が抱える問題
を提示されるケースがあります。そのようなときに、出題者は何を問題視
しているのか、真意に気づかねばなりません。想像力を働かせて依頼者の
気持ちを考えてみると次第に分かってきます。

4. 選択科目答案の作成方法のまとめ

 以上、選択科目答案の作成方法について述べてきましたが、次の4つの
考察をそれぞれ行うことです。

(1)正しい現状認識に基づいている
(2)事実に基づいて正しい課題設定がされている
(3)問題を解決するのに有効な解決策が提案されている
(4)依頼者の求めている事項を満たしている

 ただし、実際には勉強時間が限られているのでどれだけ短時間で出来る
かというトレードオフ問題になります。これは各自の工夫に依存していま
す。コーチングを受けられて合格された方は次のようにして克服されてい
ます。

藤田機械技術士事務所 代表 藤田泰正様 技術士総合技術監理部門(機
械)に合格 <総合技術監理コース受講>
http://www.gijutsushi1.com/article/13417160.html
札幌市内土木系コンサル会社取締役様 技術士建設部門(河川砂防)に合
格 <パーフェクトコース受講>
http://www.gijutsushi1.com/article/13415784.html
名古屋市 H様 技術士建設部門(道路)に合格 <パーフェクトコース
受講>
http://www.gijutsushi1.com/article/13415785.html
大手環境コンサル会社勤務 田畑様 技術士環境部門(環境保全計画)に
合格 <パーフェクトコース受講>
http://www.gijutsushi1.com/article/13413824.html

-----------------------------------------------------------------

技術士合格絵の道研究所のパーフェクトコース講座の最近の指導より
 
 最近は次のような指導を平行して行っています。

(1)過去問演習   正しい問題の解法を習得する。問題の難易度を知る
(2)過去問分析   出題テーマの範囲と傾向を知る
(3)新年度問題予測 的中率の高い問題での試験準備

 パーフェクトコースでは、面談(または電話)によるコーチング方式を
取っています。技術士試験準備では過去問や予想問題といった課題を解い
ていきますが、このとき問題に行き詰まることがあります。

 そんな場合には、問題を抱えたまま、日本橋セミナールームまで来ても
らって、コーチングにより解決するということを行っています。こうすれ
ばたいていの問題には答えが出て対策方針が定まります。

 最近のコーチング指導では、農業部門のTSR様が来られました。この
ときの様子が、次の記事となっています。
http://www.gijutsushi1.com/article/13415776.html

 TSR様はこれまで快調に過去問演習の課題を出し続けられていたので
すが、「中山間農業の振興」というテーマで悩まれていました。問題文は
このようなものです。

次のテーマから、農業土木技術に求められる課題を抽出するとともに、そ
の課題について専門的な観点から今後組むべき農業土木の展開方向につい
て、あなたの考え方を述べよ。:中山間地域の活性化と農業農村整備につ
いて

 実務でもそのような業務も務められていてあまりに近いため、答案とし
て考えにくいという問題があったのだと思います。

 この日のコーチングでは、
(1)正しい現状認識(問題点の整理、解説本による現状認識)
(2)問題を解決し得る課題の設定(ブレーンストーミング探索作業)
(3)農業土木技術による課題解決法
の順に行っていきました。

 その結果、最後には納得されて、ご自身で正解を提案できるようになり
ました。その後、数日でTSR様から答案が送られてきました。それはほ
ぼ満点に近い内容でした。

お問い合わせには何でもお答えしております。

お役に立てるよう努めます。

ご要望がありましたら、メールにお書き添えいただければ幸いです。

では、よろしくお願いいたします。

 メールマガジン技術士合格への道  第7回
 これで合格! 技術士二次試験合格講座
 さあ、目指そう! 技術コンサルタントとしての能力開発を
 ― 総合技術監理部門合格対策1 ―

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 技術士試験に一発合格するにはどうしたらよいか?
技術士合格への道研究所ではこれまで不合格原因を究明し対策することで
合格理論を確立してきました。その結果が昨年の筆記合格率です。なんと
合格率65%です。
 このメールマガジンではこれまで講座の指導で確認された、実戦的なノ
ウハウを公開して出来るだけたくさんの方の合格を支援したいと考えてい
ます。講座の内容は次のホームページでも紹介しています。

 「技術士試験合格講座」  http://www.gijutsushi1.com/

-----------------------------------------------------------------

1.はじめに

 技術士合格への道研究所では、総合技術監理部門についても対策法を提
案してきました。その結果は、経験則ではなく合格の理論に基づいた、技
術者としての本質的な能力開発を行うことが不可欠であるという結論にた
どり着きました。それが

「技術者コンピテンシー」 & 「コーチング」

の指導です。これは、従来行われていた経験に基づく指導や添削だけでは
限界があるという認識からです。

 従来、技術士試験と言うと高度な専門知識を測る試験でした。しかし、
近年出題傾向が急速に変化し、技術者として問題解決力を問われるように
なっています。そうした、技術者として本質的な素養を教わる場がどこに
もないため、多くの方が苦労されているのです。

 専門技術を新たに習得するのではなく、エンジニアとしての課題設定や
対策提案能力を身につけることにより、技術士試験の大部分の問題は解け
るのです。つまり、

 普通の技術者のレベルの思考で、基本的な事項を間違いなく提案できる

そのような方法で十分80点から90点の答案を書くことが出来ます。

 また、技術士試験では、専門分野の系統ごとに問題が異なりますので、
各自の得意分野の知識(強み)を生かして書くことも不可欠です。

 こうした、「誤りのない論理的な考え方」、「得意分野を中心とした問
題対策」を行うには、受験者と指導者による緊密な指導のやり取りが欠か
せません。このため技術士合格への道研究所では受講者と講師によるマン
ツーマンでのコーチング指導を行っています。下は最近の指導の様子

http://www.gijutsushi1.com/article/13455861.html

 このメールマガジンでは、こうした指導の中からテクニックを紹介しな
がら8月の技術士二次筆記試験の対策について連載でお送りします。今回
はその第7回目です。なお、今後のこの合格講座の連載は次のような内容
でお送りしていきます。

 第2回 試験申し込み書対策
 第3回 合格できる筆記試験対策1必須科目の出題傾向分析
 第4回 合格できる筆記試験対策2選択科目の出題傾向分析
 第5回 合格できる筆記試験対策3必須科目の答案対策
 第6回 合格できる筆記試験対策4選択科目の答案対策
●第7回 総合技術監理部門合格対策1
 第8回 総合技術監理部門合格対策2
 第9回 総合技術監理部門合格対策3


2. 技術士二次試験合格講座第7回 総合技術監理部門合格対策1
  ― 総監筆記試験試験合格戦略 ―

 総合技術監理部門の8月の試験は択一問題と、論文問題からなります。
択一問題はともかく論文問題が難関となっており、ここではその論文対策
についてご説明します。総監論文試験(必須科目2−2問題)は、毎年技
術管理者に普遍的でかつ俯瞰的な問題が出題されています。これまでの出
題テーマは次のようなものです。

H17 トレードオフ
H18 チェックリスト
H19 BCP
H20 リスク対応

また総合技術監理部門の問題形式は、一般の部門に比べて業務を俯瞰的に
見たり、細やかな対応を求める傾向があります。H18年の問題を見てく
ださい。

--------------------------------------------------------
(1)−1 チェックリストを作成する対象として,あなたが従事した,
または従事している業務から1つ採り上げ,その内容を300字程度(答案
用紙は1行24字)で簡潔に記述せよ。
(1)−2 その業務に関して,チェックリストとして作成すべき事項
を,計画時,実施時の2つのフェーズに分け,計画時のチェック項目を
「経済性管理」と 「社会環境管理」の2つの視点から,また実施時のチ
ェック項目として,「安全管理」,「人的資源管理」・「情報管理」の3
つの視点の中から2つを選んで以下の記述要領に従って記述せよ。
【記述要領】
・チェック項目の記述に際しては,各管理の視点ごとに重要と思われるも
のから3つ以上書くこと。(記述例参照)
・各フェーズで記述の対象とした2つの管理の視点にまたがるチェック項
目は,どちらか一方に記述すること。
業務状況が変化した場合の変更管理の考え方を,(1)に記した業務を前
提として,総合技術監理の視点から答案用紙1枚以内で記述せよ。なお,
この記述は,新たな答案用紙から始めること。
検討の条件となる業務状況の変化は以下の通りとする。
「業務実施時の後半において,納期達成のためには今の人的リソースが不
足していることが判明した。」
---------------------------------------------------------

この問題の特徴をまとめるとこうなります。

(1)すべての部門に共通な一般的課題を取り上げている
(2)業務を俯瞰的に見て解くことを求められる(専門技術では解けない)
(3) 単純な問題解決ではなく、要求事項が細やかで複雑
(4)答案量が5枚と多く、かつ一貫性が求められる
(5)総合技術監理の5つの管理の手法を使って解かねばならない

 このように他の部門と違いが大きいため、総合技術監理対策としてほと
んど対処方法が見出せない方もいらっしゃるようです。

3. 総合技術監理部門筆記試験の不合格理由

 技術士合格への道研究所では、たくさんの受講者様をコーチング指導し
ており、その結果より不合格原因がほぼ判明しています。それは次の4項
目といえそうです。

(1)論述のベースとなる業務を適切に設定できない
(2)出題者の要求にぴったりの事項を解答できない
(3)論旨を論理的に展開できない
(4)5つの管理を上手に使えない

 これらにあてはまる方は今から対策していけば、かなり合格率が上がる
はずです。それぞれ問題点を解説します。

(1)論述のベースとなる業務を適切に設定できない

 総監の試験では、毎回ケースワークの形式で出題されます。すなわち、
問題文が想定する一般的問題を、受験者各自の業務に当てはめて、各自が
事例を提示してそれぞれの業務の中に存在する問題を解かねばなりませ
ん。
 このため、最初の業務選定が解答のできばえを左右(支配)することに
もなりかねません。

 ここで採点の対象となるのは、「チェックリスト」や「BCP」、「リ
スク対応」の妥当性であって、業務の難易度や成果、貢献度ではありませ
ん。この点が、技術的体験論文と大きく違うところです。

 しかし、多くの方はご自分がやっている業務を大きく捉え過ぎです。受
験者の立場が会社の部長さんなど管理者であることも一因しています。

 例えば、あるゼネコンの方が、答案に書く「私の業務」を「建設会社の
海外事業部全体の管理業務」と捉えた場合、「リスク対応」を一つとって
も俯瞰的過ぎて具体的に何をやればよいのか途方にくれてしまいます。

 ということで業務設定は適度に小さいものが良いかも知れません。

(2)出題者の要求にぴったりの事項を解答できない

 次に答案作成で障害となるのは「出題者の要求にぴったりに解答できな
い」ことです。これは問題文が複雑なことが原因です。先の平成18年の
問題ではチェックリストを書き出すことが要求されています。

 問題はこの(1)−2でチェックリストをいくつ書き出すかと言うこと
です。正解は12個なのですが、ただし、その書き方にはルールがあり、
分かりやすく示すと次の図のようになります。

http://homepage2.nifty.com/whitewell/H18checklist6.gif

 つまり、出題者の細かい要求に従ってこのように、正しく12個のチェ
ックリストを書き出せればよいのです。

(3)論旨を論理的に展開できない

 総監問題では、最初に宣言した業務を題材として、続けて最後まで出題
されます。先の平成18年の問題でも、

(1)−1 業務概要
(1)−2 (1)−1の業務のチェックリスト
(2)   (1)−1の業務の変更管理

 というように最初の業務が後まで尾を引きます。このことから、答案は
論理的な一貫性のあるものでなければなりません。逆に業務は一貫して記
述しやすいもの、つまり説明しやすくしておく必要があると言うことで
す。

(4)5つの管理を上手に使えない

 総監問題では、問題解決のいずれかの段階で総監の5つの管理を使った
対処方法が求められます。これは主に解決策の段階であることが多いよう
です。

 総合技術監理の5つの管理とは総合技術監理部門の技術士の技術なので
すから、それを応用した解決策を示さないことには同部門の技術士とは認
められないと言うことです。

 しかし、総合技術監理の勉強の日が浅い方は5つの管理の細かい技術内
容までは理解できていないと思います。ましてやそれらを応用して使いこ
なすとなると大変です。

 5つの管理の練習のため青本を早く暗記して、実務において当てはめて
考えるなどの練習が必要です。

4. 総合技術監理部門筆記試験の不合格理由のまとめ

 今回はまず初めに試験の不合格原因について述べてまいりました。原因
が分かれば対策もしやすいと言うものです。上記で述べた4項目を今から
対策していけば、かなり合格率が上がるはずです。次回はその対策法につ
いて述べていきます。
 
 なお、不合格原因には実は5つ目がありました。それは「択一問題が合
格点を取れない」ことです。せっかく論文対策をしていても択一で落ちれ
ばすべての努力が無駄になり、泣くに泣けません。くれぐれも択一問題
(暗記不足)では落ちないよう、日ごろの勉強を行ってください。

-----------------------------------------------------------------

技術士合格への道研究所のパーフェクトコース講座の最近の指導より
 
 総合技術監理コースのカリキュラムは、次のようになっています。

(1)基本演習   総監の5つの管理の手法を練習する
(2)過去問演習  過去問の解説を受けながら合格答案を作成する
(3)新年度予想問題 的中率の高い予想問題での試験準備

 現在は(1)、(2)を終え(3)に入っています。予想問題としては次の問
題演習を行います。

世代間技術継承問題
環境経営
ヒアリハットマネジメント

 また、これらが終了した後は

コーポレートガバナンス
HACCP(危害分析と重要管理点の設定)
PDCA
品質偽装

といった課題に取り組みます。

 総合技術監理コースでは、面談(または電話)によるコーチング方式を
取っております。問題に行き詰まったときには、問題を抱えたまま、日本
橋セミナールームまで来てもらって、コーチングにより解決するというこ
とを行っています。こうすればたいていの問題には答えが出て対策方針が
定まります。

 最近のコーチング指導では、総監部門を目指すI様が来られました。こ
のときの様子が、次の記事となっています。
http://www.gijutsushi1.com/article/13455911.html

 I様は「世代間技術継承問題」のテーマで悩まれていました。その原因
として業務の選定がよくないために答案として考えにくいという問題があ
ったのだと思います。

 この日のコーチングでは、
(1)説明しやすいよう業務を再確認する
(2)出題者の要求に近い解答戦術
(3) 状況に応じた総監の5つの管理の手法
などの順に行っていきました。

 その結果、最後には納得されて、ご自身で正解を提案できるようになり
ました。その後、数日でI様から答案が送られてきました。それはほぼ満
点に近い内容でした。

-----------------------------------------------------------------

緊急連絡 総合技術監理部門合格対策 公開無料セミナー
―おもしろいほどわかる総監筆記試験!―

 総合技術監理部門筆記試験対策として、技術士合格への道研究所では、
分かりやすい答案の書き方について説明会を開催します。

総合技術監理部門の筆記試験対策として、無料セミナー「筆記試験問題は
こう解く」を行います。期間は次の4日間です。内容は、
5月16日(土) その1 H18過去問「チェックリスト」 終了
5月23日(土) その2 H19過去問「BCP」
5月30日(土) その3 H20過去問「リスク対応」
6月 6日(土) その4 H21予想問題「????」
内容 5/16に実施した内容をご覧ください
   http://www.gijutsushi1.com/article/13455961.html
時間 いずれも 10:00〜12:00
場所 当研究所セミナールームにて
予約制といたします。定員になり次第締め切りさせていただきます。
受講ご希望の方は、下記メールに必要事項をお書き添えの上お申し込みく
ださい。
メールアドレス  gijutsushi1@yahoo.co.jp
必要事項   お名前、勤務先名、携帯アドレス、携帯番号、受験部門
地図  http://homepage2.nifty.com/whitewell/toiawase.htm#map をご覧
ください
主要駅からの所要時間は次のようになっています。
東京駅→(総武快速線)→馬喰町→当社     12分
    4分+徒歩8分
新宿駅→(都営新宿線)→馬喰横山→当社   16分
   急行10分+徒歩6分
羽田空港→(京浜急行、都営浅草線)→東日本橋→当社  37分 
    直通32分+徒歩5分      

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 技術士合格への道研究所の講座の新たな優遇制度について、お知らせし
ておきます。現在開講中の下記2コースは好評につき予定受講者数を達成
しました。現在は5月期割引を行っています。ぜひこの機会にお見逃しな
く。(詳細は下記ホームページて)

2009年パーフェクトコース(二次試験の筆記、口頭試験までの一貫指導)
2009年総合技術監理コース(二次総監試験の筆記、〃    一貫指導)

 講座の受講をご希望の方は下記ホームページで詳細をご覧ください。
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ご要望がありましたら、メールにお書き添えいただければ幸いです。

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 ― 総合技術監理部門合格対策2 ―

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平成21年技術士二次試験直前模擬試験行います 詳細は巻末へ

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 技術士試験に一発合格するにはどうしたらよいか?
技術士合格への道研究所ではこれまで不合格原因を究明し対策することで合格
理論を確立してきました。その結果が昨年の筆記合格率です。なんと合格率6
5%です。
 このメールマガジンではこれまで講座の指導で確認された、実戦的なノウハ
ウを公開して出来るだけたくさんの方の合格を支援したいと考えています。講
座の内容は次のホームページでも紹介しています。

 「技術士試験合格講座」  http://www.gijutsushi1.com/

-----------------------------------------------------------------

1.はじめに

 技術士合格への道研究所では、総合技術監理部門についても対策法を提案し
てきました。その結果は、経験則ではなく合格の理論に基づいた、技術者とし
ての本質的な能力開発を行うことが不可欠であるという結論にたどり着きまし
た。それが

「技術者コンピテンシー」 & 「コーチング」

という指導原理に基づいた指導です。従来行われていた過去の合格者が自分の
経験に基づいて指導・添削を行うだけでは限界があるという認識からです。

 技術士試験は平成19年以降改正されて、高度な専門知識を測る試験から技
術者としての問題解決力を問われる試験に変化しました。そうした、技術者と
して本質的な素養を教わる場がどこにもないため、多くの方が苦労されている
のです。

 専門技術を新たに習得するのではなく、エンジニアとしての課題設定や対策
提案能力を身につけることにより、技術士試験の大部分の問題は解けるので
す。つまり、

 普通の技術者のレベルの思考で、基本的な事項を間違いなく提案する

そのような方法で十分80点から90点の答案を書くことが出来ます。

 また、技術士試験では、

受験者の専門分野の系統ごとに問題が異なる
実際に体験したことが題材として求められる

ですからご自身の得意分野の知識(経験)を生かして書かなければ合格できま
せん。

 こうした、「誤りのない論理的な考え方」、「得意分野を中心とした問題対
策」を行うには、受験者と指導者による緊密な指導のやり取りが欠かせませ
ん。このため技術士合格への道研究所では受講者と講師によるマンツーマンで
のコーチング指導を行っています。下は最近の指導の様子です。

http://www.gijutsushi1.com/article/13455861.html

 このメールマガジンでは、こうした指導の中からテクニックを紹介しながら
8月の技術士二次筆記試験の対策について連載でお送りします。今回はその第
8回目です。なお、今後のこの合格講座の連載は次のような内容でお送りして
いきます。

 第2回 試験申し込み書対策
 第3回 合格できる筆記試験対策1必須科目の出題傾向分析
 第4回 合格できる筆記試験対策2選択科目の出題傾向分析
 第5回 合格できる筆記試験対策3必須科目の答案対策
 第6回 合格できる筆記試験対策4選択科目の答案対策
 第7回 総合技術監理部門合格対策1
●第8回 総合技術監理部門合格対策2
 第9回 総合技術監理部門合格対策3


2. 技術士二次試験合格講座第8回 総合技術監理部門合格対策2
  ― 総監筆記試験試験合格戦略 業務概要の書き方 ―

 総合技術監理部門の論文対策について、今回は不合格の一番の要因である事
業及び業務の概要についてご説明します。

3. 「事業及び業務の概要」の書き方

 技術士合格への道研究所では、たくさんの受講者様をコーチング指導してお
り、その結果より不合格原因がほぼ判明しています。その第1番が「論述のベ
ースとなる業務を適切に記述できない」です。

 総監の試験では、毎回ケースワークの形式で出題されます。すなわち、問題
文が想定する一般的問題を、受験者各自の業務に当てはめて、各自が事例を提
示してそれぞれの業務の中に存在する問題を解かねばなり
 このため、最初の業務選定が解答のできばえを支配することにもなりかねま
せん。

 今から対策していけば、かなり合格率が上がるはずです。ざっと悪いケース
を分類すると次の4ケースとなります。

それぞれ問題点を解説します。

(1)「事業内容」が大きすぎる

 「事業内容」は試験での採点対象となる必要最小限の規模で十分なのです
が、それを大きくとらえると説明が難しくなります。
 あるゼネコンの方が、答案に書く「私の業務」を「建設会社の海外事業部全
体の管理業務」と捉えてそれに俯瞰的に対処しようとしたとき説明に窮したそ
うです。というのは、事業先がアジア、アフリカ、北米と広範囲にわたってお
り、それぞれ抱えている問題が違うからです。

また業務を大きくとらえることは、提携業者や他部署の社員と共同することと
なり業務の実態が分かりにくいという問題があります。

 ということで業務の設定は、一つの部や課、現場程度の適度に小さく設定す
るのが良いかも知れません。

(2)間接的な業務である

規模の次に問題なのは、直接的に建設や製造の事業を行うのではなく、間接的
な指導や支援によって行う業務です。

例えば他の企業に派遣されて、そこでの技術業務を支援する仕事であった場
合、直接は


 「事業内容」は試験での採点対象となる必要最小限の規模で十分です。「チ
ェックリスト」や「BCP」、「リスク対応」といったことをあてはめるのに
妥当な規模、それは例えば一つの現場や国内の業務を行う事業部程度と考えま
す。

性であって、業務の難易度や成果、貢献度ではありません。しかし、多くの方
はご自分がやっている業務を大きく捉え過ぎです。受験者の立場が会社の部長
さんなど管理者であることも一因しています。

 例えば、あるゼネコンの方が、答案に書く「私の業務」を「建設会社の海外
事業部全体の管理業務」と捉えた場合、「リスク対応」を一つとっても俯瞰的
過ぎて具体的に何をやればよいのか途方にくれてしまいます。

 ということで業務設定は適度に小さいものが良いかも知れません。

 (3)個別の専門技術に依存する業務
(4)企業経営的な業務

 これらにあてはまる方は今から対策していけば、かなり合格率が上がるはず
です。それぞれ問題点を解説します。

(1)事業内容が大きすぎる

(2)間接的な業務である
(3)個別の専門技術に依存する業務
(4)企業経営的な業務

 総監の試験では、毎回ケースワークの形式で出題されます。すなわち、問題
文が想定する一般的問題を、受験者各自の業務に当てはめて、各自が事例を提
示してそれぞれの業務の中に存在する問題を解かねばなり
 このため、最初の業務選定が解答のできばえを左右(支配)することにもな
りかねません。

 ここで採点の対象となるのは、「チェックリスト」や「BCP」、「リスク
対応」の妥当性であって、業務の難易度や成果、貢献度ではありません。この
点が、技術的体験論文と大きく違うところです。

 しかし、多くの方はご自分がやっている業務を大きく捉え過ぎです。受験者
の立場が会社の部長さんなど管理者であることも一因しています。

 例えば、あるゼネコンの方が、答案に書く「私の業務」を「建設会社の海外
事業部全体の管理業務」と捉えた場合、「リスク対応」を一つとっても俯瞰的
過ぎて具体的に何をやればよいのか途方にくれてしまいます。

 ということで業務設定は適度に小さいものが良いかも知れません。

(2)出題者の要求にぴったりの事項を解答できない

 次に答案作成で障害となるのは「出題者の要求にぴったりに解答できない」
ことです。これは問題文が複雑なことが原因です。先の平成18年の問題では
チェックリストを書き出すことが要求されています。

 問題はこの(1)−2でチェックリストをいくつ書き出すかと言うことで
す。正解は12個なのですが、ただし、その書き方にはルールがあり、分かり
やすく示すと次の図のようになります。

http://homepage2.nifty.com/whitewell/H18checklist6.gif

 つまり、出題者の細かい要求に従ってこのように、正しく12個のチェック
リストを書き出せればよいのです。

(3)論旨を論理的に展開できない

 総監問題では、最初に宣言した業務を題材として、続けて最後まで出題され
ます。先の平成18年の問題でも、

(1)−1 業務概要
(1)−2 (1)−1の業務のチェックリスト
(2)   (1)−1の業務の変更管理

 というように最初の業務が後まで尾を引きます。このことから、答案は論理
的な一貫性のあるものでなければなりません。逆に業務は一貫して記述しやす
いもの、つまり説明しやすくしておく必要があると言うことです。

(4)5つの管理を上手に使えない

 総監問題では、問題解決のいずれかの段階で総監の5つの管理を使った対処
方法が求められます。これは主に解決策の段階であることが多いようです。

 総合技術監理の5つの管理とは総合技術監理部門の技術士の技術なのですか
ら、それを応用した解決策を示さないことには同部門の技術士とは認められな
いと言うことです。

 しかし、総合技術監理の勉強の日が浅い方は5つの管理の細かい技術内容ま
では理解できていないと思います。ましてやそれらを応用して使いこなすとな
ると大変です。

 5つの管理の練習のため青本を早く暗記して、実務において当てはめて考え
るなどの練習が必要です。

4. 総合技術監理部門筆記試験の不合格理由のまとめ

 今回はまず初めに試験の不合格原因について述べてまいりました。原因が分
かれば対策もしやすいと言うものです。上記で述べた4項目を今から対策して
いけば、かなり合格率が上がるはずです。次回はその対策法について述べてい
きます。
 
 なお、不合格原因には実は5つ目がありました。それは「択一問題が合格点
を取れない」ことです。せっかく論文対策をしていても択一で落ちればすべて
の努力が無駄になり、泣くに泣けません。くれぐれも択一問題(暗記不足)で
は落ちないよう、日ごろの勉強を行ってください。

-----------------------------------------------------------------

技術士合格への道研究所のパーフェクトコース講座の最近の指導より
 
 総合技術監理コースのカリキュラムは、次のようになっています。

(1)基本演習   総監の5つの管理の手法を練習する
(2)過去問演習  過去問の解説を受けながら合格答案を作成する
(3)新年度予想問題 的中率の高い予想問題での試験準備

 現在は(1)、(2)を終え(3)に入っています。予想問題としては次の問題演
習を行います。

世代間技術継承問題
環境経営
ヒアリハットマネジメント

 また、これらが終了した後は

コーポレートガバナンス
HACCP(危害分析と重要管理点の設定)
PDCA
品質偽装

といった課題に取り組みます。

 総合技術監理コースでは、面談(または電話)によるコーチング方式を取っ
ております。問題に行き詰まったときには、問題を抱えたまま、日本橋セミナ
ールームまで来てもらって、コーチングにより解決するということを行ってい
ます。こうすればたいていの問題には答えが出て対策方針が定まります。

 最近のコーチング指導では、総監部門を目指すI様が来られました。このと
きの様子が、次の記事となっています。
http://www.gijutsushi1.com/article/13455911.html

 I様は「世代間技術継承問題」のテーマで悩まれていました。その原因とし
て業務の選定がよくないために答案として考えにくいという問題があったのだ
と思います。

 この日のコーチングでは、
(1)説明しやすいよう業務を再確認する
(2)出題者の要求に近い解答戦術
(3) 状況に応じた総監の5つの管理の手法
などの順に行っていきました。

 その結果、最後には納得されて、ご自身で正解を提案できるようになりまし
た。その後、数日でI様から答案が送られてきました。それはほぼ満点に近い
内容でした。

メールマガジントップへ>

 メールマガジン技術士合格への道 第10回
 これで合格! 技術士二次試験合格講座
 さあ、目指そう! 技術コンサルタントとしての能力開発を
 ― 合格できる筆記試験直前対策1 3大不合格原因への対処―

==================================================================

 技術士試験の勉強は進んでいますか。技術士合格への道研究所でも添削指導
が佳境に入りました。現在、1週間に60件以上の答案添削を行っております。
これらの添削結果より、合格に役立つ知見をお知らせしたいと思います。これ
からご紹介するのは、今年の添削指導から得られた最新の知見、

 合格率が2倍にアップする「3大不合格原因と対処方法」

です。
 このメールマガジンでは講座の指導で確認された、実戦的なノウハウを公開
して出来るだけたくさんの方の合格を支援したいと考えています。講座の内容
は次のホームページでも紹介しています。

 「技術士試験合格講座」  http://www.gijutsushi1.com/

-----------------------------------------------------------------

1.はじめに

 技術士合格への道研究所では、技術士二次試験のすべての部門について共通
した、エンジニアとしてのコンピテンシー開発を提案してきました。経験則の
合格テクニックではなく、実際に通用する技術コンサルタントとしての能力開
発です。
 技術コンサルタントが自らの技量を高めようとしても、実社会では学ぶ場が
なく、自分でも気づきにくいため独学は容易ではありません。このため合格の
理論に基づいた、技術者としての能力開発と「気づき」が不可欠であるという
結論にたどり着きました。それが

 「技術者コンピテンシー」 & 「コーチング」

という指導原理に基づいた指導です。

 技術士試験は平成19年以降改正されて、ますます問題解決力を問われる試
験に変化しました。そうした、技術者として本質的な素養を教わる場がどこに
もないため、多くの方から好評を博しています。

 エンジニアとしての分析力や課題設定力、対策提案能力を高めることにより、
技術士試験の大部分の問題は解けるようになります。つまり、

 答案作成のテクニックではない、技術者としての本質的な能力アップ

 そうした本質的な能力開発で必ず合格力を高められるのです。また、試験で
は応用力志向が高まっており、

・個別ケースでの提案
・受験者自らの体験を題材とする問題

が増えています。このような問題に対しては、ご自身の得意分野の知識(経験)
を生かして書かなければ合格できません。

 こうした、「エンジニアとしての本質的な能力開発」、「個別の体験をベー
スとした問題対策」を行うには、受験者と指導者による緊密な指導のやり取り
が欠かせません。このため技術士合格への道研究所では受講者と講師によるマ
ンツーマンでのコーチング指導を行っています。下はセミナールームにおける、
個別指導や公開セミナーの例です。

http://www.gijutsushi1.com/article/13470352.html
http://www.gijutsushi1.com/article/13466888.html

 このメールマガジンでは、こうした指導の中からテクニックを紹介しながら
技術士二次筆記試験の対策について連載でお送りします。今回はその第10回
目です。なお、この合格講座は要望にこたえて延長して連載していきます。

 第2回 試験申し込み書対策
 第3回 合格できる筆記試験対策1必須科目の出題傾向分析
 第4回 合格できる筆記試験対策2選択科目の出題傾向分析
 第5回 合格できる筆記試験対策3必須科目の答案対策
 第6回 合格できる筆記試験対策4選択科目の答案対策
 第7回 総合技術監理部門合格対策1
 第8回 総合技術監理部門合格対策2
 第9回 総合技術監理部門合格対策3
●第10回 合格できる筆記試験直前対策1  ←今回の内容
 第11回 合格できる筆記試験直前対策2
 第12回 合格できる筆記試験直前対策3

2.技術士二次試験合格講座第10回 合格できる筆記試験直前対策1
  ― 3大不合格原因と対処方法 ―

 技術士二次試験の筆記試験の論文対策について、これから3回の連載で当研
究所の添削結果よりまとめた3大不合格原因の対処方法について述べたいと思
います

 まず、「3大不合格原因」とは何か? 受験者が陥りやすい誤りで、かつ致
命的な減点に至る誤った考え方は何か。それは次の3つです。

(1)題意と違う内容(自分の得意な内容)を中心に解答する
(2)長い前置き+不要なまとめ=貧弱な本論
(3)課題の分析がお粗末、結果として論理的展開がない

 答案添削では内容から文章表現まで、総合的な審査が行われます。解答の誤
りも軽微なものから重大なものまであります。ここにあげた3つはいずれも頻
度が多く、かつ致命的なものなので、多くの方が共通して弱点として持ってい
て注意すべきものなのだと思います。

 対処方法はそれぞれ異なるため、それぞれ順番に説明していきたいと思いま
す。((2)、(3)は次回以降に)今回は、

(1) 題意と違う内容(自分の得意な内容)を中心に解答する

についてご説明します。

3.「題意と違う内容(自分の得意な内容)を中心に解答する」

 技術士二次試験では、高度な技術や概念についての応用力を計るため、出題
者が宣言する技術や概念について、受験者の問題解決を柔軟に求めるケースが
あります。この場合、自由に述べるのではなく、出題者の要求するテーマにぴ
ったりの内容でなければなりません。

 例えば平成20年の建設部門必須科目ではこのような問題でした。

(1)社会資本の維持管理に関する現状と課題を述べ、これに対する対策として
のアセットマネジメントの必要性及びその実用化に向けた方策についてあなた
の意見を述べよ。

(2)我が国の公共事業は、近年、縮小傾向にあるが、このような状況が、建設
分野における技術力の維持及び向上に与える影響とその課題を挙げ、今後とる
べき方策についてあなたの意見を述べよ。

  (1)では、ただの維持管理ではなく「アセットマネジメント」の方法につい
て特定して述べなければなりません。また、(2)では受注競争やコストダウン
ではなく「技術力の維持」について限定した議論が必要です。

 このような問題の答案採点で焦点となるのは

・要求された事象についてもれなく論じられているか
・要求された事象の中心課題について的確に答えているか

という2点だと思います。

3.1 「アセットマネジメント」で要求されている論点

 上記(1)の解答方法を考えてみましょう。まず、次のようなことに言及する
必要があります。

 現状と課題では、従来の維持管理では対処できない原因と対策について

 アセットマネジメントの必要性では、なぜ「アセット(資産)」の「マネジ
メント(管理)」でなければならないかという根拠について

 「実用化に向けた方策」では、上記を受けて、予防保全管理、劣化(寿命)
予測診断、補修技術、資金調達etcについての提案

 つまり、「〜あなたの意見を述べよ」とはあるもの、実は非常に限定した内
容でないと点をもらえないということです。

3.2 「公共事業の縮小と技術力」で要求されている論点

 また一方、上記(2)では、一見、受注競争や低入札、コストダウンの課題と
考えられがちですが、要求の中心は「技術力の維持及び向上」です。「技術力
の維持及び向上」に限った影響や課題、対策について論じなければなりません。

 公共事業が縮小するとまず影響するのは、

競争激化による低入札の増加 → 入札審査における価格志向性強化
建設会社の業績悪化     → 技術開発投資の減退
建設技術者の就業機会の減少 → 経験的技術力の低下

 このような傾向です。上記の→のように現象の問題点から、要求されている
「技術力の維持及び向上」の問題に展開していけばよいわけです。

 この問題の課題は、次のようにまとめることができます。

・入札審査における技術評価の適正化
・技術開発投資の支援(官民共同研究の推進)
・建設技術講習機関の創設

4. 特定の具体例にあてはめて解答する問題の場合

 上記のほか、題意と違う内容に解答しがちなケースが、具体例や体験例を挙
げて解答するケースです。このような問題では、かつて

 自分の得意な内容を中心に解答して有利に書け

という戦法がありました。かつての自由解答形式では良かったのですが、今で
は偏った内容となるため致命的です。決してお勧めできません。

 例えば、機械部門をはじめとして次のような問題が出題されています。問題
文はいずれも省略形です。

(1)機械がこれまでと異なる環境条件で使用できないとすれば,それはどの様
な問題によるものか。あなたの専門とする技術分野で具体例を挙げて述べよ。
(機械、必須)

(2)鋼構造物におけるリダンダンシー(冗長性)について、具体例を挙げて概
説せし、課題、技術的解決策を述べよ(建設・鋼コン、選択)

(3)源流部から海岸までの土砂管理の現状と課題について、あなたの得意とす
る分野で具体的な課題を設定し解決策を述べよ。(建設・河川、選択)

(4)河川表流水を取水する場合の取水施設を2つ挙げ、機能及び特徴を述べよ。
(上下水道・水道、選択)

(5)カーボン・オフセットの仕組みについて、具体的な例を挙げ、概要を述べ、
解決すべき課題について論ぜよ。(環境・環境保全、選択)

 いずれの問題も要求されている条件にぴったりの事例を挙げなければなりま
せん。良くある誤りは、関連はしているが厳密には違う例に該当する場合です。
次のような例です。

(1)機械の問題では、環境条件による影響を受けているが、本質的な対応では
なく、応急的に解決してしまっている場合です。そのほか以下のケースでも次
のような誤った例示があり得ます。

(2) 鋼コン 冗長性に関与しているが、メイン課題は別なテーマ
(3) 河川 自分の得意とする課題ではあっても、ニッチな話題
(4) 水道 取水施設には違いないがその一部に過ぎないもの
(5) カーボン・オフセットには違いないが、植林のみで発展性がない

 このような『問題』ケースではいずれも、「題意に答えていない」という意
味で、門前払いとなり、一発で不合格となってしまう危険性がありますので注
意してください。

5. 「題意と違う内容(自分の得意な内容)を中心に解答する」のまとめ

 3大不合格原因の1つを解消するには、今回述べたように出題者の要求にぴ
ったりの事例を取り上げて解いていくことが必要であることがお分かりいただ
けましたか。

 過去の試験で、しっかり答案は書けたのに不合格であったという方は多いと
思います。そのような場合に、冷静に「出題者が要求していることに答えてい
るか」をチェックしてみてください。3大不合格原因を克服するだけで合格率
は2倍になることは間違いありません。

お問い合わせには何でもお答えしております。

お役に立てるよう努めます。

ご要望がありましたら、メールにお書き添えいただければ幸いです。

では、よろしくお願いいたします。

 メールマガジン技術士合格への道  第9回
 これで合格! 技術士二次試験合格講座
 さあ、目指そう! 技術コンサルタントとしての能力開発を
 ― 総合技術監理部門合格対策3 ―

お知らせ
平成21年技術士二次試験直前模擬試験行います 詳細は巻末へ

==================================================================

 技術士試験に一発合格するにはどうしたらよいか?
技術士合格への道研究所ではこれまで不合格原因を究明し対策することで合格
理論を確立してきました。その結果が昨年の筆記合格率です。なんと合格率6
5%です。
 このメールマガジンではこれまで講座の指導で確認された、実戦的なノウハ
ウを公開して出来るだけたくさんの方の合格を支援したいと考えています。講
座の内容は次のホームページでも紹介しています。

 「技術士試験合格講座」  http://www.gijutsushi1.com/

-----------------------------------------------------------------

1.はじめに

 技術士合格への道研究所では、総合技術監理部門についても対策法を提案し
てきました。その結果は、経験則ではなく合格の理論に基づいた、技術者とし
ての本質的な能力開発を行うことが不可欠であるという結論にたどり着きまし
た。それが

「技術者コンピテンシー」 & 「コーチング」

という指導原理に基づいた指導です。過去の合格者が自分の経験に基づいて指
導・添削を行うだけでは限界があるという認識からです。

 技術士試験は平成19年以降改正されて、高度な専門知識を測る試験から技
術者としての問題解決力を問われる試験に変化しました。そうした、技術者と
して本質的な素養を教わる場がどこにもないため、多くの方から好評を博して
います。

 エンジニアとしての分析力や課題設定力、対策提案能力を高めることにより、
技術士試験の大部分の問題は解けるようになります。つまり、

 技術者としての能力アップ(答案作成のテクニックではない)

そうした本質的な能力開発で必ず合格力を高められるのです。また、技術士試
験では、

・受験者の専門分野の系統ごとに問題が異なる
・実際に体験したことが題材として求められる

ので、ご自身の得意分野の知識(経験)を生かして書かなければ合格できませ
ん。

 こうした、「エンジニアとしての本質的な能力開発」、「得意分野を中心と
した問題対策」を行うには、受験者と指導者による緊密な指導のやり取りが欠
かせません。このため技術士合格への道研究所では受講者と講師によるマンツ
ーマンでのコーチング指導を行っています。下は最近の指導の例です。

http://www.gijutsushi1.com/article/13466934.html

 このメールマガジンでは、こうした指導の中からテクニックを紹介しながら
技術士二次筆記試験の対策について連載でお送りします。今回はその第9回目
です。なお、今後のこの合格講座は要望にこたえて延長して連載していきます。

 第2回 試験申し込み書対策
 第3回 合格できる筆記試験対策1必須科目の出題傾向分析
 第4回 合格できる筆記試験対策2選択科目の出題傾向分析
 第5回 合格できる筆記試験対策3必須科目の答案対策
 第6回 合格できる筆記試験対策4選択科目の答案対策
 第7回 総合技術監理部門合格対策1
 第8回 総合技術監理部門合格対策2
●第9回 総合技術監理部門合格対策3  ←今回の内容
 第10回 合格できる筆記試験直前対策1
 第11回 合格できる筆記試験直前対策2
 第12回 合格できる筆記試験直前対策3

2.技術士二次試験合格講座第9回 総合技術監理部門合格対策3
  ― 総監筆記試験試験合格戦略 出題者の要求に答える ―

 総合技術監理部門の論文対策について、今回は不合格の一番の要因である

「出題者の要求に答える」書き方

ついてご説明します。
 技術士合格への道研究所では、たくさんの受講者様をコーチング指導してお
り、その結果より不合格原因がほぼ判明しています。それは、大きくは次の4
つに分類できます。

(1)論述のベースとなる業務を適切に記述できない
(2)出題者の要求に答えていない
(3)論理的な考えが展開できない
(4)総合技術監理の5つの管理の手法を使っていない

 この(1)については前回のメールで説明した通りです。(3)は総監以外の部
門と共通事項で、説明不要です。 (4)は青本を読んで勉強するしかありません。
そこで、今回は(2)「出題者の要求に答えていない」についてご説明します。

 その説明の前に、技術士二次試験は論文形式の試験ですが、それが自由課題
論文ではなく試験答案であることは認識されていますか。出題者の要求に沿う
ような内容の論文をただ書けばよいのではありません。

 実は、答案では解答としての要件が実に細かく指定されているのです。それ
に適合しない場合は、確実に減点されます。試験ですから、論文の出来栄えと
は無関係に、要求と相違があれば確実に減点されると考えて良いでしょう。で
すから、まずは要求にぴったりに答えることに努めてください。

 実際にどのような要求事項があるのか、過去問で確認してみましょう。

3.過去問に見る出題者の要求

 昨年の問題をもとに出題者の要求をチェックしてみましょう。

------------------- 問題 ------------------------
 総合技術監理は、業務に潜在するリスクの抽出と対応を行いながら得るべき
利得の最大化を目指すため、場合により相反する側面を総合技術監理の視点か
ら適切に考慮し、最適な総合的判断とその実行を推進することが求められる。
この要求に応えるためには、事業やプロジェクトの遂行にいて、複数の観点か
らその望ましい遂行の姿を明確にして、その実現のための障害の可能性を5つ
の管理分野にわたって考慮し、適切な対処を行う必要がある。
 このような観点を踏まえて総合技術監理の視点から、あなたの現在担当して
いる、あるいは過去に担当した事業又はプロジェクトを念頭に置いてその望ま
しい遂行のあり方について、以下の(1)〜(3)の設問に答えよ。ここでい
う総合技術監理の視点とは、「経済性管理」、「安全管理」、「人的資源管
理」、「情報管理」、「社会環境管理」の5つを言う。
(1) あなたが検討の対象とする事業又はプロジェクトの概要とその望まし
い業務遂行及び管理の目標を、答案用紙1枚にまとめよ。その際、「総合技術
監理では、事業やプロジェクトの成果や要求事項及びプロセスのあるべき姿を
明確にして、その目標とする状況を確保するために必要十分な事項を管理して
いく」という観点を重視して、目標を設定せよ。なお、取り上げる業務は、あ
なたが直接関与していない他業種の業務であっても十分見解を述べられるもの
であれば取り上げても良い。
----------------------------------------------

 最初の出題者の要求は、
(1)事業概要、望ましい業務遂行、管理の目標、を答案用紙1枚にまとめる。
(2)総合技術監理の観点で目標を設定する。
(3)総合技術監理の観点とは「事業成果やプロセスのあるべき姿を明確にして
目標とする状況を確保するために必要十分な事項を管理していく」というもの。
(4)業務は、直接関与しているか否かは不問。十分見解を述べられればよい。

 ここで問題となるのは(3)であり、その意味を読み解くと、

 事業の成果を達成するために、方針や目標を設定して対応策を練る。その時、
目標に確実に到達するための支配的な要因を明確にして確実に目標を達成する
こと。

↓ 上記をさらに、読み解いて

 何をすれば目標に到達できるのか、正しく判断して無駄なく確実に目的を成
就する。
ということです。さらに解読を続けます。

------------------- 問題 ------------------------
(2)(1)で挙げた目標を達成できない可能性をリスクとして総合技術監理
の5つの視点のうち3つについて、その対象とした事業やプロジェクトに即し
て具体的に記述せよ。
その際、「社会環境管理」、「経済性管理」については必ず記述し、あとの1
つは自分で選択して記述せよ。解答は、答案用紙2枚にまとめよ。
 なお、「リスク分析は、管理分野ごとに求められるそれぞれの要求事項を確
実に照査し、存在するリスクの抽出を体系的に行うと共にその根本原因を把握
することが重要である」という観点を重視して、記述せよ。
----------------------------------------------

 ここでの要求は、

(1)リスクを3つ設定して具体的に記述する。
(2)リスクは、「社会環境管理」、「経済性管理」、他1管理について解く。
解答は、答案用紙2枚。
(3)「リスク分析は、管理分野ごとに求められるそれぞれの要求事項を確実に
照査し、存在するリスクの抽出を体系的に行うと共にその根本原因を把握する
ことが重要である」という観点を重視して、記述せよ。

 ここでは (3)の出題者の意図を読み解く必要があります。この意味は、

・まず業務で達成すべきこと、つまり要求事項を明確にする。
・要求事項を達成できないリスク、つまり障害を挙げる。
・リスクは断片的でなく体系的に整理する。
・リスクの表面的状況ではなく根本原因を把握する。

というものです。このように分解して考えればわかりやすいと思います。次に、

------------------- 問題 ------------------------
(3)上記で把握されたリスクの顕在化を未然に防止し、事業又はプロジェク
トを最適化するための方策について、総合技術監理の視点を用いて答えよ。解
答は、解答用紙2枚にまとめよ。
 その際、「リスクへの対応は、リスクの分析に基づき、対策効果の有効性及
び反映すべき要求事項に対する可能な限りの対応を総合的に検討して内容を決
定する。そのことにより、マネジメントの最適化を図り、事業又はプロジェク
トの目標を達成する。」という総合技術監理の観点にも十分留意して、記述せ
よ。
----------------------------------------------

 ここでの出題者の要求は、

(1)リスクを防止する方法を総合技術監理の視点で答える。
(2)対策の有効性を高め、できるだけ要求事項を満たす。
(3)マネジメントの最適化を図って目標を達成する。

 ここでは (2)(3)が難問です。ただ対策を提案するだけでなく、(2)効果的
な方法により、(3)最適化しなければなりません。

この「最適化」とは、複数の相反する事項の解決、すなわちトレードオフ問題
と考えるとわかりやすいでしょう。通常、品質や安全性を高めるとコストアッ
プにつながります。それらをどうやって解消するかという問題です。

4.「出題者の要求に答える」のまとめ

 不合格原因の1つである「出題者の要求にこたえていない」を解消するには、
今回述べたように要求事項を逐一読み解いていくことが有効であることがお分
かりいただけましたか。

 これまで、総合技術監理の問題において、「出題者が要求していることが複
雑でわからない」という印象をもたれた方は多いと思います。

 野球の打者が確実にヒットを打つためには、ボールの位置をぴたりと読み取
ることが必要だといわれています。それと同じで、技術士の答案で解答するに
は出題者の要求を正確に読み取る必要があるのです。

 もし、この出題者の要求が明解に読み取れたら、ちょうど野球のイチロー選
手が毎回安打を重ねられるように、技術士試験でどんな問題が出ても解答する
ことはそう難しいことではありません。

-----------------------------------------------------------------

 技術士合格への道研究所の総合技術監理コース講座の最近の指導より
 
 総合技術監理コースのカリキュラムでは、現在基本的な演習問題を終えたと
ころです。

(1)世代間技術継承問題 (団塊世代退職による技術力低下に対処する)
(2)環境経営 (環境性能と経済性を両立させる)
(3)ヒアリハットマネジメント

・出題者が一番要求している大事なことは何か
・出題者の要求の付帯事項はなにか

といった、体系的なとらえかたをしています。また、試験までの2か月間では
さらなる仕上げの応用問題演習を行います。

(4)コーポレートガバナンス
(5)HACCP(危害分析と重要管理点の設定)
(6)PDCA
(7)品質偽装

 おそらく演習問題を前にして解答不能に陥る方もいるかと思いますが、総合
技術監理コースでは、面談(または電話)によるコーチング方式を取っており
ます。問題に行き詰まったときには、問題を抱えたまま、日本橋セミナールー
ムまで来てもらって、コーチングにより解決するということを行っています。
このようにしてたいていの方は答えを見出して解決方針が定まります。下は最
近行われたコーチング指導の紹介記事です。

http://www.gijutsushi1.com/article/13466934.html

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お問い合わせには何でもお答えしております。

お役に立てるよう努めます。

ご要望がありましたら、メールにお書き添えいただければ幸いです。

では、よろしくお願いいたします。

 メールマガジン技術士合格への道  第11回
 これで合格! 技術士二次試験合格講座
 さあ、目指そう! 技術コンサルタントとしての能力開発を
 ― 合格できる筆記試験直前対策2 3大不合格原因への対処―

お知らせ<模擬試験受付中、詳細は巻末へ>

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 技術士試験の勉強は進んでいますか。技術士合格への道研究所でも添削指導
が佳境に入りました。現在、1週間に60件以上の答案添削を行っております。
これらの添削結果より、合格に役立つ知見をお知らせしたいと思います。これ
からご紹介するのは、今年の添削指導から得られた最新の知見、

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を公開して出来るだけたくさんの方の合格を支援したいと考えています。講座
の内容は次のホームページでも紹介しています。

 「技術士試験合格講座」  http://www.gijutsushi1.com/

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1.はじめに

 技術士合格への道研究所では、技術士二次試験のすべての部門について共通
した、エンジニアとしてのコンピテンシー開発を提案してきました。経験則の
合格テクニックではなく、実際に通用する技術コンサルタントとしての能力開
発です。
 技術コンサルタントが自らの技量を高めようとしても、実社会では学ぶ場が
なく、自分でも気づきにくいため独学は容易ではありません。このため合格の
理論に基づいた、技術者としての能力開発と「気づき」が不可欠であるという
結論にたどり着きました。それが

 「技術者コンピテンシー」 & 「コーチング」

という指導原理に基づいた指導です。

 技術士試験は平成19年以降改正されて、ますます問題解決力を問われる試
験に変化しました。そうした、技術者として本質的な素養を教わる場がどこに
もないため、多くの方から好評を博しています。

 エンジニアとしての分析力や課題設定力、対策提案能力を高めることにより、
技術士試験の大部分の問題は解けるようになります。つまり、

 答案作成のテクニックではない、技術者としての本質的な能力アップ

 そうした本質的な能力開発で必ず合格力を高められるのです。また、試験で
は応用力志向が高まっており、

・個別ケースでの提案
・受験者自らの体験を題材とする問題

が増えています。このような問題に対しては、ご自身の得意分野の知識(経験)
を生かして書かなければ合格できません。

 こうした、「エンジニアとしての本質的な能力開発」、「個別の体験をベー
スとした問題対策」を行うには、受験者と指導者による緊密な指導のやり取り
が欠かせません。このため技術士合格への道研究所では受講者と講師によるマ
ンツーマンでのコーチング指導を行っています。下はセミナールームにおける、
個別指導や公開セミナーの例です。

http://www.gijutsushi1.com/article/13470352.html
http://www.gijutsushi1.com/article/13466888.html

 このメールマガジンでは、こうした指導の中からテクニックを紹介しながら
技術士二次筆記試験の対策について連載でお送りします。今回はその第11回
目です。なお、この合格講座は要望にこたえて延長して連載していきます。

 第2回 試験申し込み書対策
 第3回 合格できる筆記試験対策1必須科目の出題傾向分析
 第4回 合格できる筆記試験対策2選択科目の出題傾向分析
 第5回 合格できる筆記試験対策3必須科目の答案対策
 第6回 合格できる筆記試験対策4選択科目の答案対策
 第7回 総合技術監理部門合格対策1
 第8回 総合技術監理部門合格対策2
 第9回 総合技術監理部門合格対策3
 第10回 合格できる筆記試験直前対策1
●第11回 合格できる筆記試験直前対策2  ←今回の内容
 第12回 合格できる筆記試験直前対策3

2.技術士二次試験合格講座第11回 合格できる筆記試験直前対策2
  ― 3大不合格原因と対処方法 ―

 技術士二次試験の筆記試験の論文対策について、これから3回の連載で当研
究所の添削結果よりまとめた3大不合格原因の対処方法について述べたいと思
います

 まず、「3大不合格原因」とは何か? 受験者が陥りやすい誤りで、かつ致
命的な減点に至る誤った考え方は何か。それは次の3つです。

(1)題意と違う内容(自分の得意な内容)を中心に解答する
(2)長い前置き+不要なまとめ=貧弱な本論
(3)課題の分析がお粗末、結果として論理的展開がない

 答案添削では内容から文章表現まで、総合的な審査が行われます。解答の誤
りも軽微なものから重大なものまであります。ここにあげた3つはいずれも頻
度が多く、かつ致命的なものなので、多くの方が共通して弱点として持ってい
て注意すべきものなのだと思います。

 対処方法はそれぞれ異なるため、それぞれ順番に説明していきたいと思いま
す。今回は、

(2)長い前置き+不要なまとめ=貧弱な本論

についてご説明します。

3.「長い前置き+不要なまとめ=貧弱な本論」

 技術士二次試験では、たいていの問題で「現状、課題、解決策」という3段
形式の論文構成が求められます。しかしながら、多くの方はこのほかにさらに、
「はじめに」と「まとめ」を付ける場合が多いようです。

 この「はじめに+まとめ」の構文は、かつての技術士試験の合格者から言い
伝えとして信じられているものです。(答案の最後に「以上」と書くこと
も。)

 しかし、それらは古い試験制度の時代の名残であって、しかも合格者の体験
に基づくものであって、根拠はありません。試験制度が改正されたのちは「応
用力」や「問題解決力」が求められるのですからあまり重要だとは思えません。
むしろ大事なことが別にあるのです。

(1)答案の前半は長くなりやすい

 答案を作成するときに陥りやすい傾向は、「はじめに」や「現状」の段落か
らなる答案の前半部分が長くなるということです。これは、答案の文字数を稼
ぐために、書けるところを手堅くたくさん書いておこうとする不安の気持ちの
表れです。初めて答案を書く人の半分以上にこの傾向が見られます

 答案の書き始めを「はじめに」で始まる当たり障りのない導入部にしておけ
ば気が楽ですし、それだけ本題を猶予できます。また「現状」を長々と書くこ
とは「課題」や「解決策」より容易です。

 しかし、その結果、答案の後半にある解決策は文字数が切り詰められて貧弱
なものになっていきます。実はこれが非常に印象を悪くしているのです。

(2)答案の要は「解決策」にある

 論文で要求される「現状、課題、解決策」はそれぞれどのような採点のウエ
イトがあると思いますか。実は3つの中で最も大切なのが「解決策」です。

 この理由は簡単です。クライアントがコンサルタント調査を依頼するときも
っとも知りたいのは「結論」、すなわち「解決策」だからです。「現状」や
「課題」も見ますが、それは正しい解決策が導かれていることを確認する手段
に過ぎません。

 忙しいクライアントに報告するとき、次ように言われたことはありませんか。

「前置きはいいから、結論は何か単刀直入に言ってください」
「話はわかった。だから、何なんだ」

 クライアントというものは、話の途中経過にはほとんど関心は無いというこ
とです。この技術士試験はコンサルタントの試験ですから、基本的に「現状」
や「課題」よりも「解決策」に重点を置いて書いたほうがよいでしょう。

(3)技術士受験者から軽視される「結論」

 ところが、コンサルタントは逆で、プロセスが一番大事なので、途中経過を
細かく話しがちです。その結果、答案では後半の余白が少なくなって、端折っ
た内容となっていきます。

 前半で「はじめに」や「現状」をしっかり書いたせいです。このほか「まと
め」や「終わりに」を書こうとするとますます「結論」が軽視されてゆき本論
の内容が貧弱になります。これらのことから、
 
 長い前置き+不要なまとめ=貧弱な本論

ということが言えるのです。最後にこれを実際の答案で試してみました。下の
リンクを見てください。「長い前置き+不要なまとめ」という書き方によって、
「貧弱な本論」という印象がもたれるということがお分かりいただけるかと思
います。
http://homepage2.nifty.com/whitewell/bunshohikaku.pdf

5. 「長い前置き+不要なまとめ=貧弱な本論」のまとめ

 3大不合格原因の1つを解消するには、今回述べたように前置きを省いて単
刀直入に出題者の要求にぴったりの課題、解決策を述べることが必要であるこ
とがお分かりいただけましたか。

 過去の試験で、しっかり答案は書けたのに不合格であったという方は多いと
思います。そのような場合に、冷静に「出題者が要求していることに答えてい
るか」をチェックしてみてください。3大不合格原因を克服するだけで合格率
は2倍になることは間違いありません。

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お問い合わせには何でもお答えしております。

お役に立てるよう努めます。

ご要望がありましたら、メールにお書き添えいただければ幸いです。

では、よろしくお願いいたします。

 メールマガジン技術士合格への道  第12回
 これで合格! 技術士二次試験合格講座
 さあ、目指そう! 技術コンサルタントとしての能力開発を
 ― 合格できる筆記試験直前対策3 3大不合格原因への対処―

==================================================================

 技術士試験の勉強は進んでいますか。技術士合格への道研究所でも添削指導
は終了しました。7月だけで何と250件以上の答案添削を行いました。これら
の添削結果より、合格に役立つ知見をお知らせしたいと思います。これからご
紹介するのは、今年の添削指導から得られた最新の知見、

 合格率が2倍にアップする「3大不合格原因と対処方法」

です。 このメールマガジンでは講座の指導で確認された、実戦的なノウハウ
を公開して出来るだけたくさんの方の合格を支援したいと考えています。講座
の内容は次のホームページでも紹介しています。

 「技術士試験合格講座」  http://www.gijutsushi1.com/

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1.はじめに

 技術士合格への道研究所では、技術士二次試験のすべての部門について共通
した、エンジニアとしてのコンピテンシー開発を提案してきました。経験則の
合格テクニックではなく、実際に通用する技術コンサルタントとしての能力開
発です。
 技術コンサルタントが自らの技量を高めようとしても、実社会では学ぶ場が
なく、自分でも気づきにくいため独学は容易ではありません。このため合格の
理論に基づいた、技術者としての能力開発と「気づき」が不可欠であるという
結論にたどり着きました。それが

 「技術者コンピテンシー」 & 「コーチング」

という指導原理です。

 技術士試験は平成19年以降改正されて、ますます問題解決力を問われる試
験に変化しました。その試験で必要とされる、技術者として本質的な素養を教
わる場がどこにもないため、多くの方から好評を博しています。

 エンジニアとしての分析力や課題設定力、対策提案能力を高めることにより、
技術士試験の大部分の問題は解けるようになります。つまり、

 答案作成のテクニックではない、技術者としての本質的な能力アップ

 そうした本質的な能力開発で必ず合格力を高められるのです。また、試験で
は応用力・問題解決志向が高まっており、

・個別ケースでの提案
・受験者自らの体験を題材とする問題

が増えています。このような問題に対しては、ご自身の得意分野の知識(経験)
を生かして書かなければ合格はできません。

 こうした、「エンジニアとしての本質的な能力開発」、「個別の体験をベー
スとした問題対策」を行うには、受験者と指導者による緊密な指導のやり取り
が欠かせません。このため技術士合格への道研究所では受講者と講師によるマ
ンツーマンでのコーチング指導を行っています。下はセミナールームにおける、
個別指導や公開セミナーのようすです。

http://www.gijutsushi1.com/article/13470352.html
http://www.gijutsushi1.com/article/13466888.html

 このメールマガジンでは、こうした指導の中からテクニックを紹介しながら
技術士二次筆記試験の対策について連載でお送りします。今回はその第12回
目です。なお、この合格講座は要望にこたえて延長して連載しております。

 第2回 試験申し込み書対策
 第3回 合格できる筆記試験対策1必須科目の出題傾向分析
 第4回 合格できる筆記試験対策2選択科目の出題傾向分析
 第5回 合格できる筆記試験対策3必須科目の答案対策
 第6回 合格できる筆記試験対策4選択科目の答案対策
 第7回 総合技術監理部門合格対策1
 第8回 総合技術監理部門合格対策2
 第9回 総合技術監理部門合格対策3
 第10回 合格できる筆記試験直前対策1
 第11回 合格できる筆記試験直前対策2
●第12回 合格できる筆記試験直前対策3  ←今回の内容

2.技術士二次試験合格講座第12回 合格できる筆記試験直前対策3
  ― 3大不合格原因と対処方法の最終回 ―

 技術士二次試験の筆記試験の論文対策について、3回の連載で当研究所の添
削結果よりまとめた3大不合格原因の対処方法について述べてきました。

 まず、「3大不合格原因」とは何か? 受験者が陥りやすい誤りで、かつ致
命的な減点に至る誤った考え方は何か。それは次の3つでした。

(1)題意と違う内容(自分の得意な内容)を中心に解答する
(2)長い前置き+不要なまとめ=貧弱な本論
(3)課題の分析がお粗末、結果として論理的展開がない

 答案添削では内容から文章表現まで、総合的な審査が行われます。解答の誤
りも軽微なものから重大なものまであります。ここにあげた3つはいずれも頻
度が多く、かつ致命的なものなので、多くの方が多かれ少なかれ共通して持っ
ているため注意すべきものなのだと思います。

 対処方法はそれぞれ異なるため、それぞれ順番に説明してきました。今回は、

(3)「課題の分析がお粗末、結果として論理的展開がない」


についてご説明します。

3. 課題の分析がお粗末、結果として論理的展開がない

 技術士二次試験では、現状を見て問題点を探索し、問題解決を提案していく
形式、すなわち問題探索・解決型論文が増えています。この問題の解き方は次
のようなものです。

(1)現状を分析して問題点を探す。
(2)問題点を分析して、課題を設定する。
(3)課題に対して、ふさわしい対策内容とする。

 つまり「現状、課題、解決策」という3段形式の論文構成で、順次論理的に
因果関係を保ちながら展開していかねばならないのです。しかし、この「論理
的展開」というのは多少訓練が必要なこともあり、多くの方は上手に展開でき
ていません。いくつかのケースごとに説明しましょう。

(1) 課題設定に偏りや抜け落ち、ダブりがある

 問題点から課題を設定するときには、その課題設定によって多くの問題が解
決できなければなりません。課題設定に偏りや抜け落ちがあると対策が網羅性
に欠けるものとなり、一部の問題が無対策で残ってしまいます。一方、課題設
定にダブりがあると無駄な対策を招くことになります。

 課題設定に偏りや抜け落ち、ダブりがあることは、問題解決に大きな障害と
なるわけです。このため、課題設定は極力網羅的に、かつ偏りや抜け落ち、ダ
ブりの内容に設定しなければなりません。

 これは、経営工学の用語でいうMECE(ミーシーもしくはミッシー、Mutually
Exclusive and Collectively Exhaustiveの略)という重要な概念であり、
「相互に排他的な項目」による「完全な全体集合」を意味する言葉です。要す
るに「ダブリなく・漏れなく」という意味です。

 MECEは合理的な意思決定をするのに不可欠な要素であり、技術士試験では常
に満たしていなければなりません。

(2) 課題が問題点とほぼ同じ内容

 次に問題なのは課題と問題点とがほぼ同じ内容の場合です。たとえば、

「日本の大都市では水害リスクが高まっている」

というような問題点であった場合に課題が

「日本の大都市では水害リスクが高まらないようにする」とか、
「日本の大都市での水害リスクを低減する」

であってはならないということはわかりますね。このような同じ文を否定語で
反対にしただけの文は課題としての意味がありません。展開が認められないか
らです。

 結局「水害リスクを低減する」にはどうするかという方策検討を再度練り直
さないと対策には至りません。つまり、課題としては誤りなのです。

(3) 対策内容を暗記した答案で決めてしまっている

 これは問題点や課題がどうであれ、対策内容が決まっているケースです。と
いうよりどんな課題につなげても矛盾を感じさせない「汎用性のある」対策案
として暗記している場合です。答えの戦略として暗記量を減らす効果的な方法
と考えられがちです。しかし、次の問題があります。

・課題と対策がかけ離れてしまって論理的関係が失われる危険性がある。
・コストダウンや省エネルギー、環境保全などどこでもあり得る方策になって
しまって、結局その答案の必要十分な答えではなくなってしまう。

 つまりここから言えることは、暗記した答えに無理やりこじつけるのではな
く、現状の問題点から課題を考え、その課題にふさわしい解決策を導きだす臨
機応変な考えが必要なのだということです。

5. 3大不合格原因のまとめ

 3大不合格原因の3つ目「課題の分析がお粗末、結果として論理的展開がな
い」を解消するには、今回述べたように「現状(問題点)、課題、解決策」と
いう3つの要素をしっかりと論理的につなげて、3段形式の論文を構成してい
く必要があります。

 さてこれまで3回の連載で技術士試験3大不合格原因の対策法を述べてきま
した。その原因とは次の3つでした。

(1)題意と違う内容(自分の得意な内容)を中心に解答する
(2)長い前置き+不要なまとめ=貧弱な本論
(3)課題の分析がお粗末、結果として論理的展開がない

 過去の試験で、しっかり答案は書けたのに不合格であり、原因がわからない
という方は多いのではありませんか。そのような場合に、冷静にこれらの原因
をチェックしてみてください。この3大不合格原因を克服するだけで合格率は
2倍になることは間違いありません。

 では、今週末の技術士二次試験、頑張ってください。幸運を祈ります。

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お問い合わせには何でもお答えしております。

お役に立てるよう努めます。

ご要望がありましたら、メールにお書き添えいただければ幸いです。

では、よろしくお願いいたします。

 メールマガジン技術士合格への道  第13回
 これで合格! 技術士二次試験合格講座
 さあ、目指そう! 技術コンサルタントとしての能力開発を
 ― 合格できる技術的体験論文の書き方 ―

==================================================================

 技術士二次試験の筆記試験が終わって、今後どうすべきか迷ってはいません
か。

・筆記試験の結果が出なければ、技術的体験論文のやる気が出ない。
・10/27まで待っていて、もし合格してたら、技術的体験論文の作成が間
に合わない。

 このように悩みに対して、技術士合格への道研究所では、安心のリスクヘッ
ジを提案しています。コンサルティング例をご覧ください。

http://www.gijutsushi1.com/article/13512058.html

 このメールマガジンではこれまで講座の指導で確認された、実戦的なノウハ
ウを公開して出来るだけたくさんの方の合格を支援したいと考えています。講
座の内容は次のホームページでも紹介しています。

 「技術士試験合格講座」  http://www.gijutsushi1.com/

-----------------------------------------------------------------

1.はじめに

 技術士合格への道研究所では、総合技術監理部門についても対策法を提案し
てきました。その結果は、経験則ではなく合格の理論に基づいた、技術者とし
ての本質的な能力開発を行うことが不可欠であるという結論にたどり着きまし
た。それが

「技術者コンピテンシー」 & 「コーチング」

という指導原理に基づいた指導です。専門技術を新たに習得するのではなく、
エンジニアとしての課題設定や対策提案能力を身につけることにより、技術士
試験の大部分の問題は解けるのです。つまり、

 普通の技術者のレベルの思考で、基本的な事項を間違いなく提案する

そのような活動の結果が昨年の試験では何と67%という驚異的な合格率を生
み出しています。

 また、技術士試験では、

・受験者の専門分野の系統ごとに問題が異なる
・実際に体験したことが題材として求められる

 ですからご自身の得意分野の知識(経験)を生かして書かなければ合格でき
ません。

 こうした、「誤りのない論理的な考え方」、「得意分野を中心とした問題対
策」を行うには、受験者と指導者による緊密な指導のやり取りが欠かせませ
ん。このため技術士合格への道研究所では受講者と講師によるマンツーマンで
のコーチング指導を行っています。下は最近の指導の様子です。

http://www.gijutsushi1.com/article/13502073.html

 このメールマガジンでは、こうした指導の中からテクニックを紹介しながら
11月の技術的体験論文提出に向けて、その作成対策について連載でお送りし
ます。今回はその第1回目です。なお、今後のこの合格講座の連載は次のよう
な内容でお送りしていきます。
●第13回 合格できる技術的体験論文の書き方  ←今回の内容
 第14回 合格できる技術的体験論文の書き方(総合技術監理部門)
 第15回 合格できる技術的体験論文の書き方

2. 技術士二次試験合格講座第13回 
  ― 合格できる技術的体験論文の書き方 ―

 技術的体験論文対策として、まずは問題文の意味、解釈についてご説明しま
す。

2.1 「技術的体験論文」の意味、解釈

 技術的体験論文とは、受験者の過去の成功体験をもとに成果や貢献、将来展
望を述べるものです。これによって、試験官としては受験者のベストケースで
の技術者コンピテンシーを計れるわけです。

 実際の技術的体験論文の使用方法は、口頭試験の一部として試験委員が使用
し、その内容を踏まえた上で、口頭試験の採点がなされることとなります。受
験者は口頭試験の際には試験室で論文見ないで答えなければなりません。


3. 技術的体験論文の問題

 総合技術監理部門以外の技術部門の課題は次のようになっています。

 あなたが受験申込書に記入した「専門とする事項」について、実際に行った
業務のうち、受験した技術部門の技術士にふさわしいと思われるものを2例挙
げ、それぞれについてその概要を記述せよ。さらに、そのうちから1例を選
び、以下の事項について記述せよ。
(1)あなたの立場と役割
(2)業務を進める上での課題及び問題点
(3)あなたが行った技術的提案
(4)技術的成果
(5)現時点での技術的評価及び今後の展望

3-1問題文

 あなたが受験申込書に記入した「専門とする事項」について、実際に行った
業務のうち、受験した技術部門の技術士にふさわしいと思われるものを2例挙
げ、それぞれについてその概要を記述せよ。さらに、そのうちから1例を選
び、以下の事項について記述せよ。

 まず業績の選定は「受験申込書に記入した「専門とする事項」」に関するも
のでなければなりません。つまり、申込書と矛盾してはいけないということで
す。

 しかも「受験した技術部門の技術士にふさわしいと思われるものを2例」と
あります。この意味は、

 「受験した技術部門」とあるわけは? 専門の部門を選択したわけであるの
で、その部門の範囲を超えた業績だと評価できない。その部門の技術士資格を
得ようとしているのだから、確かにそのような能力を備えていなければならな
いということです。

 「技術士にふさわしい」とは? 「科学技術に関する高等の専門的応用能力
を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれら
に関する指導の業務」を行う能力があるか、またはそのように読み取れるとい
うことです。

 つまり、前置き文を総合しますと、自分が宣言した分野で技術コンサルタン
トとして継続的に成功体験をしていることが試験官に伝わればよいのです。試
験官としてはそれらから技術者コンピテンシーを読み取って合否を判定しま
す。

なお業務概要の書き方はこちらをご覧ください。

http://www.gijutsushi1.com/category/1261100.html

3-2 立場と役割

 技術士の職務は判断や指導を伴いますので、確かにそのような立場にあった
かどうかが問われます。平社員や派遣社員ではなく、管理職以上であることが
望ましいといえます。同じ意味で、補助的作業は業務として認められません。

http://www.gijutsushi1.com/category/1261101.html

3-3 業務を進める上での課題及び問題点

 技術士としての能力を計るのに最もわかりやすい問題解決型試験となってい
ます。ここでは課題が大きければ大きいほど、また問題点の難易度が高いほど
業績として高く評価されます。

 コンピテンシーを高めるためには、課題を大きく示したり、問題点の難しさ
を強調することは効果的と言えます。

 さらに詳しい説明はこちらにあります。

http://www.gijutsushi1.com/category/1261102.html

3-4 あなたが行った技術的提案

 技術的提案とは「4-3 業務を進める上での課題及び問題点」に対する答えで
あり、これによって問題が確かに解決し得るものでなければなりません。しか
もその提案の中では専門技術を応用して解決策を提案をしていることがわかる
必要があります。技術応用力を計る試験であるためです。

 この「専門技術を応用した解決策を提案」の表現が難しいと感じられる方が
多いようです。特に役所にお勤めの方にその傾向が強いようです。コンサル会
社などと違って、技術検討しない場合が多いからというのが理由だそうです。
しかし、ご心配はいりません。技術応用力はどのような場合でも発揮している
ものです。当研究所では業績をヒアリングして専門技術を再確認しています。

http://www.gijutsushi1.com/category/1261103.html

3-5 技術的成果
 技術的成果とは、4-4の技術的提案を実施した結果として得られる成果を言
います。わざわざ「技術的」という背景には次のような考えが推定されます。

・対策の結果として確かに得られた成果であること(他の要因による偶然的な
ものではない)

・経済的な効果ではなく、技術的な因果関係の結果として得られたものであ
る。(経済的な外部要因によるものではない)

 成果と言うとたいてい経済的効果をイメージしますが、この「技術的成果」
の項では技術的な貢献を客観的に評価しようとしているのです。

http://www.gijutsushi1.com/category/1261104.html

3-6 現時点での技術的評価及び今後の展望

 ここでは過去の業績を現時点で評価してどう考えるかを述べます。よくみら
れるのが「業績は良かった。成果は大きかった」という回答ですが、これは実
は良くありません。

 というのは、この項ではPDCAやCPD(継続研鑽)を確認しているから
です。PDCAをやる限り、何らかの「気づき」があるわけで当然改善の提案
があるはずです。CPDをしていても同じような結果です。

 つまり「過去に行ったこの業績は反省すべき点は多い」という回答のほう
が、試験官からの評価はよいということです。

http://www.gijutsushi1.com/category/1261105.html
http://www.gijutsushi1.com/category/1261106.html

4. 「技術的体験論文」の問題文解釈のまとめ

 今回はまず初めに「技術的体験論文」の問題文を解釈してどのようなことを
書けばよいかを整理しました。出題者の要求が分かれば対策もしやすいと言う
ものです。上記の3-1〜3-6の項目を今から対策していけば、かなり合格率が
上がるはずです。次回は総合技術監理部門について同じように解釈を述べてみ
ます。
 
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技術士合格への道研究所のパーフェクトコース講座の最近の指導より
 
 講座の指導では筆記試験を終えて、再現答案を作成しその添削を行っていま
す。すでに15件を超える答案を添削しました。この様子はホームページの記事
に詳しく書いてあります。

http://www.gijutsushi1.com/article/13511901.html

 済んでしまった筆記試験を再現して何になるのか

と思われる方もいますが、試験の再現分析はとても良い能力開発だと考えてい
ます。

また、講座の満足度調査を行い、大多数の方から「とても良い」、「良い」の
評価をいただいております。また、添削回答の速さも好評です。

http://www.gijutsushi1.com/article/13502100.html

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お問い合わせには何でもお答えしております。

お役に立てるよう努めます。

ご要望がありましたら、メールにお書き添えいただければ幸いです。

では、よろしくお願いいたします。

 メールマガジン技術士合格への道  第14回
 これで合格! 技術士二次試験合格講座
 さあ、目指そう! 技術コンサルタントとしての能力開発を
 ― 合格できる技術的体験論文の書き方 ―

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 技術士二次試験の筆記試験が終わって、今後どうすべきか迷ってはいません
か。

・筆記試験の結果が出なければ、技術的体験論文のやる気が出ない。
・10/27まで待っていて、もし合格していたら技術的体験論文の作成が間
に合わない。

 このように悩みに対して、技術士合格への道研究所では、安心のリスクヘッ
ジを提案しています。一日でも早く体験論文の指導をスタートし、筆記が不合
格無場合には、すぐに来年の筆記試験指導に切り替えられる。しかも当初の受
講料は無駄にはなりません。この安心のシステムをご覧ください。

http://www.gijutsushi1.com/article/13512058.html

 このメールマガジンではこれまで講座の指導で確認された、実戦的なノウハ
ウを公開して出来るだけたくさんの方の合格を支援したいと考えています。講
座の内容は次のホームページでも紹介しています。

 「技術士試験合格講座」  http://www.gijutsushi1.com/

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1.はじめに

 技術士合格への道研究所では、総合技術監理部門についても対策法を提案し
てきました。その結果は、経験則ではなく合格の理論に基づいた、技術者とし
ての本質的な能力開発を行うことが不可欠であるという結論にたどり着きまし
た。それが

「技術者コンピテンシー」 & 「コーチング」

という指導原理に基づいた指導です。専門技術を新たに習得するのではなく、
エンジニアとしての課題設定や対策提案能力を身につけることにより、技術士
試験の大部分の問題は解けるのです。つまり、

 普通の技術者のレベルの思考で、基本的な事項を間違いなく提案する

そのような活動の結果が昨年の試験では何と67%という驚異的な合格率を生
み出しています。

 また、技術士試験では、

・受験者の専門分野の系統ごとに問題が異なる
・実際に体験したことが題材として求められる

 ですからご自身の得意分野の知識(経験)を生かして書かなければ合格でき
ません。

 こうした、「誤りのない論理的な考え方」、「得意分野を中心とした問題対
策」を行うには、受験者と指導者による緊密な指導のやり取りが欠かせません。
このため技術士合格への道研究所では受講者と講師によるマンツーマンでのコ
ーチング指導を行っています。この丁寧なやり取りの流れをご覧ください。

http://www.gijutsushi1.com/article/13545408.html

 このメールマガジンでは、こうした指導の中からテクニックを紹介しながら
11月の技術的体験論文提出に向けて、その作成対策について連載でお送りし
ます。今回はその第2回目で、総合技術監理部門についてです。
 第13回 合格できる技術的体験論文の書き方 
●第14回 合格できる技術的体験論文の書き方(総合技術監理部門)
 第15回 合格できる技術的体験論文の書き方   ↑今回の内容

2. 技術士二次試験合格講座第14回 
  ― 合格できる技術的体験論文の書き方 総合技術監理部門編―

 総合技術監理部門の技術的体験論文とはどうあるべきか? まずは問題文の
意味、解釈についてご説明します。

2.1 「技術的体験論文」の意味、解釈

 技術的体験論文とは、受験者の過去の成功体験をもとに成果や貢献、将来展
望を述べるものです。これによって、試験官としては受験者のベストケースで
の技術者コンピテンシーを計れるわけです。

 実際の技術的体験論文の使用方法は、口頭試験の一部として試験委員が使用
し、その内容を踏まえた上で、口頭試験の採点がなされることとなります。受
験者は口頭試験では試験室で論文を見ないで答えなければなりません。


3. 技術的体験論文(総合技術監理部門)の問題

 総合技術監理部門の課題は次のようになっています。

 あなたが受験申込書に記入した「専門とする事項」について実際に行った業
務のうち、総合技術監理部門の技術士にふさわしいと思われるものを2例挙げ、
それぞれについてその概要を記述せよ。さらに、そのうちから1例を選び、以
下の事項について記述せよ。
(1)あなたの立場と役割
(2)業務を進める上での課題及び問題点
(3)あなたが行ったもしくは行うべきだったと考えている総合技術監理の視
点からの提案
(4)総合技術監理の視点からみた提案の成果
(5)総合技術監理の視点から見て今後の改善が必要と思われること

3-1問題文

 あなたが受験申込書に記入した「専門とする事項」について実際に行った業
務のうち、総合技術監理部門の技術士にふさわしいと思われるものを2例挙げ、
それぞれについてその概要を記述せよ。さらに、そのうちから1例を選び、以
下の事項について記述せよ。

 まず業績の選定は「受験申込書に記入した「専門とする事項」」に関するも
のでなければなりません。つまり、申込書と矛盾してはいけないということで
す。

 しかも「総合技術監理部門の技術士にふさわしいと思われるもの」とありま
す。この意味は、

 一般の専門の部門ではなく総合技術監理部門を選択したわけなので、1つの
部門の技術だけで解いたような業績だと評価されないということです。総合技
術監理部門の技術士資格を得ようとしているのだから、確かに総合技術監理の
能力を備えていなければならないということです。

 「総合技術監理部門技術士にふさわしい」とは? 総合技術監理部門の技術
をまとめた「青本」にある5つの技術監理、すなわち経済性管理、人的資源管
理、社会環境管理、安全管理、情報管理を行う能力があるか、またはそのよう
に読み取れるかということです。

 つまり、前置き文を総合しますと、総合技術監理部門の技術コンサルタント
として成功体験をしている、あるいはその可能性が高いことが試験官に伝われ
ばよいのです。試験官としてはそれらから技術者コンピテンシーを読み取って
合否を判定します。

 なお業務概要の書き方はこちらもご覧ください。

http://www.gijutsushi1.com/category/1261100.html

 以下、体験論文の問題が要求する(1)〜(5)の項目ごとに書き方を説明
していきましょう。

3-2 (1)立場と役割

 技術士の職務は判断や指導を伴いますので、確かにそのような立場にあった
かどうかが問われます。ここでは総合技術監理部門の技術者にふさわしい、監
理技術者以上であることが望ましいといえます。そうでない場合でも、他の技
術者あるいは技術士を指導監督する立場であることが分かればよいかと思いま
す。
 なお、これらは外見的な基準であり、実質的には他者や組織を変革するよう
な創造行動、すなわち独創的な工夫を加えて状況を改善する行動によって問題
解決しながら状況改善していることが大事です。

また既成概念を転換し、望ましい状況を作り出す変革行動の人も望ましいもの
です。パラダイムの転換を伴って問題点が解決すると共に、全員にとって利益
となる、すぐにビジネス展開できるかもと予感させるような「立場と役割」で
あれば理想です。

http://www.gijutsushi1.com/category/1261101.html

3-3 (2)業務を進める上での課題及び問題点

 技術士試験は技術士としての能力を計るのに最もわかりやすい問題解決型試
験となっています。ここでは課題が大きければ大きいほど、また問題点の難易
度が高いほど業績として高く評価されます。

 コンピテンシーを高めるためには、課題を(正当に)大きく示し、問題点の
難しさを強調することは効果的と言えます。

 さらに詳しい説明はこちらにあります。

http://www.gijutsushi1.com/category/1261102.html

3-4 (3)あなたが行ったもしくは行うべきだったと考えている総合技術監理
の視点からの提案

 総合技術監理の視点からの提案とは上記の「(2)業務を進める上での課題
及び問題点」に対する答えであり、これによって問題が確かに解決し得るもの
でなければなりません。しかもその提案の中では専門技術ではなく総合技術監
理の技術を応用して解決策を提案をしていることがわかる必要があります。具
体的に言うと総合技術監理の5つの管理技術の応用力を計る試験であるためで
す。

 またここでは「あなたが行ったもしくは行うべきだったと考えている・・」
となっています。これは総合技術監理部門以外の一般の部門には無かった但し
書きです。この意味は、総合技術監理部門ができて期間もないこともあり、必
ずしも現在すでに総合技術監理の技術者としてふるまっていなくとも、そのよ
うな視点や能力があればよいということです。

 この「総合技術監理の技術を応用した解決策を提案」の表現が難しいと感じ
られる方が多いようです。青本を読んだだけでは応用できるまでにはなりませ
ん。しかし、ご心配はいりません。技術応用力はどのような場合でも発揮して
いるものです。当研究所では業績をヒアリングして専門技術にひったりの総合
技術監理技術の応用を提案しています。

http://www.gijutsushi1.com/category/1261103.html

3-5 (4)総合技術監理の視点からみた提案の成果

 「総合技術監理の視点からみた」とは、「(3)総合技術監理の視点からの
提案」を実施した結果として得られる成果を言います。わざわざ「総合技術監
理の視点」という背景には次のような考えが推定されます。

・専門技術の視点からの貢献によるものではない。

・総合技術監理の技術的対策、すなわち5つの管理の結果として確かに得られ
た成果であること

 なお、成果と言うと経済的効果を真っ先にイメージしますが、総合技術監理
の技術的対策、すなわち5つの管理の結果であるわけです。したがって、経済
性管理、人的資源管理、社会環境管理、安全管理、情報管理の結果としてそれ
ぞれ得られる効果を確認すれば良いのです。

http://www.gijutsushi1.com/category/1261104.html

3-6 (5)総合技術監理の視点から見て今後の改善が必要と思われること

 ここでは現状の対策に対して今後どう改善すべきかを述べます。よくみられ
るのが「当初の対策時にやり残したこと」を今からやりたいという回答ですが、
これは実は良くありません。

 というのは、この項ではPDCAやCPD(継続研鑽)を確認しているから
であり、当初から現在までの間に体験して得た知見があるはずなのです。PD
CAをやる限り、何らかの「気づき」があるわけで当然改善の提案があるはず
です。CPDをしていても同じような結果です。

 つまり「過去に行ったこの業績は反省すべき点は多く、現在ならこう改善す
べきである」という回答が試験官からの評価はよいということです。

http://www.gijutsushi1.com/category/1261105.html
http://www.gijutsushi1.com/category/1261106.html

4. 「総合技術監理部門技術的体験論文」の問題文解釈のまとめ

 今回はまず初めに総合技術監理における「技術的体験論文」の問題文を解釈
してどのようなことを書けばよいかを整理しました。出題者の要求が分かれば
対策もしやすいと言うものです。上記の3-1〜3-6の項目を今から対策してい
けば、かなり合格率が上がるはずです。
 
-----------------------------------------------------------------

技術士合格への道研究所のパーフェクトコース講座の最近の指導より
 
 講座の指導では技術的体験論文の指導が中盤を迎えております。ほとんどの
方が業績をチェックシートという形式でまとめた段階です。「業績」はただや
ったことを書き連ねただけでは技術的体験論文にはなりません。

 論理的で技術士の業績にふさわしい貢献や成果、指導的技術者としての理
念・・こういったことをまとめるにはどうすればよいか。

 この問題について、たくさんの受講生様が当研究所のセミナールームを訪問
されて解決されています。この様子はホームページの記事に詳しく書いてあり
ます。

2009.10.09 総合技術監理部門体験論文指導(骨子組み立て)
http://www.gijutsushi1.com/article/13549148.html
2009.10.02 技術的体験論文の骨子の組み立て指導
http://www.gijutsushi1.com/article/13548561.html
2009.09.09 農業部門の方の体験論文骨子をまとめました
http://www.gijutsushi1.com/article/13527960.html

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お問い合わせには何でもお答えしております。

お役に立てるよう努めます。

ご要望がありましたら、メールにお書き添えいただければ幸いです。

では、よろしくお願いいたします。

メールマガジントップへ>

 メールマガジン技術士合格への道  第15回
 これで合格! 技術士二次試験合格講座
 さあ、目指そう! 技術コンサルタントとしての能力開発を
 ― 合格できる技術的体験論文の書き方(3) ―

==================================================================

 技術士二次試験の合格発表が近付いてきました。技術的体験論文はもうでき
ていますか。10/27にもし合格していたら技術的体験論文をどうやって作
成するか?

 このように悩みに対して、技術士合格への道研究所では、安心のリスクヘッ
ジを提案しています。短期集中で体験論文の指導を行います。相談は夜間、休
日も可能。この安心のシステムをご覧ください。

http://www.gijutsushi1.com/category/1261089.html

 このメールマガジンではこれまで講座の指導で確認された、実戦的なノウハ
ウを公開して出来るだけたくさんの方の合格を支援したいと考えています。講
座の内容は次のホームページでも紹介しています。

 「技術士試験合格講座」  http://www.gijutsushi1.com/

-----------------------------------------------------------------

1.はじめに

 技術士合格への道研究所では、総合技術監理部門についても対策法を提案し
てきました。その結果は、経験則ではなく合格の理論に基づいた、技術者とし
ての本質的な能力開発を行うことが不可欠であるという結論にたどり着きまし
た。それが

「技術者コンピテンシー」 & 「コーチング」

という指導原理に基づいた指導です。専門技術を新たに習得するのではなく、
エンジニアとしての課題設定や対策提案能力を身につけることにより、技術士
試験の大部分の問題は解けるのです。つまり、

 普通の技術者のレベルの思考で、基本的な事項を間違いなく提案する

そのような活動の結果が昨年の試験では、何と67%という驚異的な合格率を
生み出しています。

 また、技術士試験では、

・受験者の専門分野の系統ごとに問題が異なる
・実際に体験したことが題材として求められる

 ですからご自身の得意分野の知識(経験)を生かして書かなければ合格でき
ません。

 こうした、「誤りのない論理的な考え方」、「得意分野を中心とした問題対
策」を行うには、受験者と指導者による緊密な指導のやり取りが欠かせません。
このため技術士合格への道研究所では受講者と講師によるマンツーマンでのコ
ーチング指導を行っています。この丁寧なやり取りの流れをご覧ください。

http://www.gijutsushi1.com/article/13545408.html

 このメールマガジンでは、こうした指導の中からテクニックを紹介しながら
11月の技術的体験論文提出に向けて、その作成対策について連載でお送りし
ます。今回はその第3回目です。
 第13回 合格できる技術的体験論文の書き方(1)
 第14回 合格できる技術的体験論文の書き方(2)
●第15回 合格できる技術的体験論文の書き方(3)←今回の内容

2. 技術士二次試験合格講座第15回 
 合格できる技術的体験論文の書き方(3)コンピテンシーの高め方

 技術士体験論文は業績を通した人物能力測定試験であり、そこでは技術者と
してのコンピテンシーをチェックされることになります。これは一般の部門、
総合技術監理部門の別にかかわらず共通して言えることです。逆に論文の中に
コンピテンシーが十分現れるようにしていけば合格率はだんだん向上していき
ます。

3. 技術者コンピテンシーのレベル

 技術的体験論文から読み取れる技術者コンピテンシーのレベルは、普通レベ
ルから上級レベルまで何段階化に層別できます。ここではあまり好ましくない
普通以下のレベルは無視するとして、良くある4つの段階ごとに層別してみま
す。それは、

(1)基本情報整理段階
(2)論理的因果関係整理段階
(3)技術貢献アピール段階
(4)社会貢献理念提唱段階

これらの4段階であり、この段階は、論文に対する評価ランクであると言えま
す。

 本研究所の講座ではこの4段階を経て受講生様の論文を完成させていきます。
このため無理なく確実に合格答案を目指せるわけです。

 実はこの4段階は一般的なコンピテンシーレベルのレベル2からレベル5に
ほぼ対応しています。それらはちなみに、

レベル1  問題行動 言われたからやった。やらざるを得ないこと。
レベル2  受動行動 やるべきことをやるべき時にやった行動
レベル3  能動行動 明確な意図、理由に基づく行動
レベル4  創造行動 独創的な工夫を加えて状況を改善する行動
レベル5  変革行動 既成概念を転換し、望ましい状況を作り出す

となっています。コンピテンシーレベルについては、ホームページを見てくだ
さい。
http://www.gijutsushi1.com/article/13385702.html

 ではその体験論文の4段階とはどのようなものか、段階ごとに見てみましょ
う。

3.1  基本情報整理段階

  基本情報とは答案に必要な事項、すなわち実際に業務でやったことを書き出
して、業績を定義している状態です。たとえば、

 ○○川における延長500mの築堤護岸工事。多自然川づくりを実施した。
工事遅延問題や安全管理について対策し、工期○日間で完成した。

というように業績としてやったことを書き出した状態です。論文として最低限、
業績の諸元を表す必要があり、まずは書き出すことになります。この段階では
事実はわかるものの、なぜそうしたのかや、行動の意義、意図までははっきり
しません。

 この意義(理由)や意図がわからないことは読み手にとって推論を強いるた
め非常に読みにくくなります。たとえ意図があったとしてもわからなければ読
み手に不親切であるだけでなく、独断的な印象さえ与えかねません。この理由
からとても危険な書き方であるということに注意しなければなりません。

3.2  論理的因果関係整理段階

 次に論理的因果関係整理段階では、業績の骨子を論理的に組み立てて、納得
しやすいストーリーとなっています。論理的因果関係とは、

・目的と方策
・原因、結果
・方針、根拠

といった因果関係です。並列・直列関係、階層構造といったことも包含するか
もしれません。実施したことがなぜ必要だったのかといった意義や必然性、全
体像は理解できますのでストーリーとしては納得しやすくなります。

 それとともに一応の妥当性も理解できるため、少なくとも独断的であるとい
った印象は無くなります。文章も読み手にとって理解しやすいものとなるでし
ょう。

 しかし、まだ業績についてわかるだけであって、技術士としての貢献がどう
であったのかまでは、はっきりしません。つまり、これだけでは答案としては
「点」が取れないのです。
 
3.3  技術貢献アピール段階

  技術貢献アピール段階とは、業績内容が技術士にふさわしいものとなるよう
に、必要な要件を整えた状態です。すなわち「技術士にふさわしいもの」とし
て次のようなことが記述されている状態です。

(1)専門技術の応用過程
(2)応用技術の数理的な内容
(3)物理現象に対する計測や解析
(4)技術的成果についての専門的コメント

 つまり、これらの検討過程や判断根拠からプロの業績らしい信頼感が感じら
れるということが大事なのです。

 また総合技術監理部門においては、同部門で言うテクノロジー、総合技術監
理の5つの管理の手法が相当します。すなわち経済性管理、人的資源管理、社
会環境管理、安全管理、情報管理の手法を応用して問題を解く能力があるかと
いうことです。

 試験官は受験者のコンピテンシーを測るため、これらの技術士にふさわしい
点がどこなのかと、答案中を探し回ります。その際にまず前記の基本情報や論
理的因果関係に抜け落ちがないことを前提に、技術的成果あるいは技術士にふ
さわしい点を見つけるのです。そしてそれらの点が技術士にふさわしいと確認
できると、一応「合格」と「?チェック」するわけです。

3.4  社会貢献理念提唱段階

 社会貢献理念提唱段階とはコンピテンシーレベルの最上位の段階です。なぜ
コンピテンシーレベルが高くなるには「社会貢献理念提唱」しなければならな
いかといいますと、優れた指導者となるためには社会的ニーズや文化に適合し
た正しい方向性を示さねばならず、そのためには変革行動が欠かせません。

 変革行動とは既成概念を転換し、望ましい状況を作り出す行動です。実務に
おいては、それは問題点が解決すると共に、全員にとって利益をもたらします。
すなわちパラダイムの転換を起こすことによって、すぐにビジネス展開できる
かもと予感させるものだと言えます。

 ところで、この社会貢献理念提唱段階で求められるような指導監督的技術者
としてふさわしい理念とはどこから生まれてくるのでしょうか。実際ほとんど
の方がこの手前の技術貢献アピール段階止まりであり、最上位の社会貢献理念
提唱段階にまで到達できる方はそう多くはありません。

 その理由は、「変革行動」や「ビジネス展開」には業績そのものの知識だけ
でなく広く社会全体を展望する視点が必要であり、誰にでも備わっているもの
ではないからです。独自の部門の専門家であるだけではそのような視点は持て
ません。

 逆にこの社会貢献理念提唱段階を極めることができれば、技術士として合格
はかなり確かなものとなるということです。

4. 「コンピテンシーの高め方」のまとめ

 以上の4つの段階を経て体験論文は完成されていきますので、最終的に最上
位段階まで論文を高められれば、きっと既成概念を転換して望ましい状況を作
り出す変革行動の人としてアピールできます。パラダイムの転換を伴って問題
点が解決すると共に、全員に利益となり、すぐにビジネス展開できるかもと予
感させるような提案で満たされているはずです。

 この結果、技術士口頭試験では試験官の高い評価を得て、試験官をして

 「この受験者を落とすわけにはいかない」

という印象を持たせるに違いありません。
 
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技術士合格への道研究所のパーフェクトコース講座の最近の指導より
 
 講座の指導では技術的体験論文の指導が中盤を迎えております。ほとんどの
方が業績をチェックシートという形式でまとめている段階です。

 「業績」はただやったことを書き連ねただけでは合格できる技術的体験論文
にはなりません。そのために、今回のマガジンでご紹介した通り、コンピテン
シーレベルを高めるために答案の評価ランクを

(1)基本情報整理段階
(2)論理的因果関係整理段階
(3)技術貢献アピール段階
(4)社会貢献理念提唱段階

と段階的に高めていっている最中です。

 そして論理的で技術士の業績にふさわしい貢献や成果、指導的技術者として
の理念・・こういったことをまとめるにはどうすればよいか、という問題につ
いて、たくさんの受講生様が当研究所のセミナールームを訪問されて解決され
ています。

 このような方に対応するため相談では、まずヒアリングを行い、その後に役
立つコメントをお伝えしています。それは、

業績の大きな方針は何か?
総合技術監理の技術はどう役立っているか?
技術士にふさわしい内容はどこか?
この体験から学んだことは何であり、そこから考える未来は何か?

といったことです。ヒアリング・コーチングをすれば、間違いなく明確な答え
にたどり着けるのです。この体験をされた方はきっと合格論文の出来上がりは
もうすぐそこという感じを持たれるに違いありません。

お問い合わせには何でもお答えしております。

お役に立てるよう努めます。

ご要望がありましたら、メールにお書き添えいただければ幸いです。

では、よろしくお願いいたします。

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 メールマガジン技術士合格への道  第16回
 これで合格! 技術士二次試験合格講座
 さあ、目指そう! 技術コンサルタントとしての能力開発を
 ― 合格できる技術的体験論文の書き方(4) ―

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 技術的体験論文をそろそろ着手しませんか。技術士二次試験の合格発表は1
0/27火曜日です。もし合格していたら論文提出までは2週間、その間にど
うやって完成させるか?

 このように悩みに対して、技術士合格への道研究所では、安心のご提案をし
ています。夜間、休日も相談可能な短期集中のシステムで体験論文、口頭試験
まで指導を行います。必ず納得の答えが得られる、この安心のシステムをご覧
ください。

http://www.gijutsushi1.com/category/1261089.html

 このメールマガジンではこれまで多くの受講生を合格させたノウハウを公開
して出来るだけたくさんの方の合格を支援します。その考え方では合格できな
い。不合格の三大原因。合格できる方法ははっきりしている!はこちら。
 「技術士試験合格講座」  http://www.gijutsushi1.com/

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1.はじめに

 技術士合格への道研究所では、技術士試験対策として筆記試験答案の適切な
書き方や、体験論文のまとめ方を提案してきました。その結果は、経験則では
なく合格の理論に基づいた、技術者としての本質的な能力開発を行うことが不
可欠であるという結論にたどり着きました。それが

「技術者コンピテンシー」 & 「コーチング」

という指導原理に基づいた指導です。専門技術を新たに習得するのではなく、
エンジニアとしての課題設定や対策提案能力を身につけることにより、技術士
試験の大部分の問題は解けるのです。つまり、

 普通の技術者のレベルの思考で、基本的な事項を間違いなく提案する

そのような活動によって昨年の試験では、講座修了者の口頭試験の合格率が1
00%という驚異的な合格率を生み出しています。

 また、技術士試験では、

・受験者の専門分野の系統ごとに問題が異なる
・実際に体験したことが題材として求められる

 ですからご自身の得意分野の知識(経験)を生かして書かなければ合格でき
ません。

 こうした、「誤りのない論理的な考え方」、「得意分野を中心とした問題対
策」を行うには、緊密な指導のやり取りが欠かせません。このため受講者と講
師によるマンツーマンでのコーチング指導を行っています。かつてなかった、
添削、音声ファイル、面談による丁寧なやり取りの流れをご覧ください。

http://www.gijutsushi1.com/article/13545408.html

 このメールマガジンでは、こうした指導の中からテクニックを紹介しながら
11月の技術的体験論文提出に向けて、その作成対策について連載でお送りし
ます。今回はその第4回目です。
 第13回 合格できる技術的体験論文の書き方(1)
 第14回 合格できる技術的体験論文の書き方(2)
 第15回 合格できる技術的体験論文の書き方(3)
●第16回 合格できる技術的体験論文の書き方(4)←今回の内容
 なお、バックナンバーもあります。
http://www.gijutsushi1.com/category/1284891.html

2. 技術士二次試験合格講座第16回 
 合格できる技術的体験論文の書き方(4)コンピテンシー向上の4大ポイン

 技術士体験論文は業績を通した人物能力測定試験であり、そこでは技術者と
してのコンピテンシーをチェックされます。ですから口頭試験では、まず体験
論文の中にコンピテンシーを表していけば必ず合格率は向上します。今回から
は、どうやってコンピテンシーをアップさせるのか、多くの受験者が陥りやす
い4つの誤りとその改善策を提案していきます。

3. 技術者コンピテンシーをアップする4大ポイント

 今回からは実際の技術士受験者が遭遇した問題を取り上げ、そこから技術者
コンピテンシーを改善する方法を提案していきます。技術士合格への道研究所
のコーチング指導ではこれまでの指導より多数の方が陥っている問題が明らか
となっています。ここでは文章作法など小さな問題は除いて、答案の評価を悪
くする4つの問題を考えてみましょう。それは、

(1)業績の全体が捉えられていない
(2)課題、問題、提案が論理的につながっていない
(3)技術らしい技術が現れていない
(4)専門家らしい見解が見られない

これらの4つであり、いずれも論文に対する評価ランクを大きく下げる致命的
な影響を持っています。

 本研究所の講座ではこうした4つの問題を克服して受講生様の論文を完成さ
せてきました。その過程で確立した無理なく確実に合格答案に導くための方策
をご紹介します。

まず、今回は論文に対する評価ランクを大きく下げている4つの問題について
それぞれ説明します。

3. 技術的体験論文の評価を下げる4大問題
3.1 業績の全体が捉えられていない

  「業績の全体が捉えられていない」のは、論文に書こうとする業績について、
全体像をイメージせずに一部の書きやすい仕事に限定してまとめときにそうな
ります。具体的にはこのような業務です。

・日ごろ気になっていることをつなぎ合わせて書いた業務
・本体の業務に付随して行ったか、または一時的な業務
・本来の業務の期間中に訳があって特別に傾注して行った業務
・故障の修理や定型業務の対策事例など解決法がはっきりしていること

これらの業務のは問題点は、

・そもそも思っていることをつなぎ合わせて書くだけなのであまり難しいこと
はなく、小さな業務になりがちである。
・全体像がつかみやすく、特段整理する手間もなく論文が書ける。しかし、所
詮限定的な範囲での業務であるため発展性がなく、手がけた業績の技術の全体
像を表現できない。
・自分の得意分野であるため書くことには事欠かない。しかし、偏った業績と
なってしまう。
・扱うものが具体的なものに限定されているため表現が楽。しかし、考察らし
いものが存在しないため、技術士としての貢献を表現する余地がない。

というように業績としては問題を含んでいます。

3.2 課題、問題、提案が論理的につながっていない

 次に問題となるのが「課題、問題、提案が論理的につながっていない」こと
です。このような論文を読んだときの印象は、

・なぜそうなのか理由がわからない
・なぜそのことを言っているのか意図がわからない
・言っていることはわかるが、論文の趣旨として何を読み取ればよいのか見え
ない

というものです。
 こうした記述が生まれる原因は、

問題点や対処方法が見当もつかない段階で問題解決に挑もうとしている
業務としてやったことははっきりしているが、なぜそうしたか考えずにやって
いる。

などです。「課題、問題、提案」とは問題解決の重要な過程であるためそれが
行えないとなると、技術者としての能力に対する信頼が失われることとなりま
す。

3.3 技術らしい技術が現れていない

 仕事はやっているが、専門技術を扱っていなかったり、技術とは別の努力に
よって成し遂げられる業務である場合です。たとえば、

学者の会議を開催して解決策を考案してもらう
役所、事業主などの主体に働きかけて行ういわゆる「調整業務」
建設部門なのに応用技術の主体が環境や機械といった他部門の技術

といったケースです。技術士的体験論文の狙いは、「技術」を通した貢献の業
績から、技術者としての能力を測るものですが、もしそこに「技術」が表れて
いなかったとしたら、答案は採点できないということになります。

 また、試験は部門、科目ごとに行うわけであり、その部門・科目と異なる
「技術」を披露してもやはり答案としては採点できないことになります。(つ
まり0点)

3.4 専門家らしい見解が見られない

 この「専門家らしい見解」とは、答案の後半にある「現時点での評価」や
「今後の課題と展望」で見られます。これらは、熟練した技術者だけが持つ能
力であり、こうした質問から高度なコンピテンシーを直接測る問いと言えます。

 「現時点での評価」は業績に対する鋭いPDCAを確かめるものだと考えて
ください。有能な技術者ならチェックの尺度が厳しいため、過去の業績に対し
て何らかの反省があるのが普通です。こうした、業績に対する反省から技術管
理の姿勢や向上姿勢を測るものです。

 「今後の課題と展望」は未来に対する予測的な視点です。これは経済アナリ
ストによる景気予測などと同じです。未来の現象を予測するには専門分野の理
論をもとにシナリオを想定しなければならず、そのためには現状の業務に対す
る多方面からの改善や研究を継続的に行う必要があります。予測や展望ができ
ていることは相当専門家であるということです。

4. 「技術体験論文の評価を下げる4大問題」のまとめ

 以上の4つの問題は何らかの形ですべての受験者の体験論文に共通していま
す。ただし、問題の原因は各個人で業績が異なるため一般的な解決法が成り立
ちません。今回は4大問題を紹介して問題の概要を示しました。次回からは、
本研究所の講座で確認された具体的な事例を取り上げてこの4大問題の克服法
について考えてみたいと思います。
  
-----------------------------------------------------------------

技術士合格への道研究所のパーフェクトコース講座の最近の指導より
 
 講座の指導では技術的体験論文の指導が中盤を迎えております。多数の方が
提出する論文形式でまとめている段階です。確実にコンピテンシーレベルを高
めるために、講座の添削指導では先の4大問題である、

(1)業績の全体が捉えられていない
(2)課題、問題、提案が論理的につながっていない
(3)技術らしい技術が現れていない
(4)専門家らしい見解が見られない

これらの問題を段階的に克服中しています。

 まず、「(1)業績の全体が捉えられていない」はチェックシートで業績を書
き出す際にコーチングで確認します。「(2)課題、問題、提案が論理的につな
がっていない」も同様です。チェックシートにある記述欄を埋めていくと解決
できます。

 しかし、こうした定型的な指導で解決しないのが「(3)技術らしい技術が現
れていない」や「(4)専門家らしい見解が見られない」です。

 「技術らしい技術」を確実に表現するには、技術内容に合わせて貢献内容を
整理する必要があります。さらに「専門家らしい見解」は各自の専門分野にお
ける課題を再整理する必要があります。つまり、講師が相当詳しく業績につい
て聞かないとわからないものなのです。ヒアリングの時間は2〜3時間に及ぶ
ことも普通です。

 こうした、自分だけの業績についてまとめ、コンピテンシーレベルを高める
ため、たくさんの受講生様が当研究所のセミナールームを訪問されて解決され
ています。他の指導機関の添削講座で挫折された方も、ヒアリング・コーチン
グによって、ほとんどの方が間違いなく明確な答えにたどり着けているのです。
つまり、

論文作成の方法を習うことと、自分の業績のコンピテンシーを掘り起こすこと
とは全く違う。

ということです。この体験をされた方はきっと体験論文の画期的なレベル向上
を感じられるに違いありません。

 これらの様子はホームページの記事を参照ください。

2009.10.09 総合技術監理部門体験論文指導(骨子組み立て)
http://www.gijutsushi1.com/article/13549148.html
2009.10.02 技術的体験論文の骨子の組み立て指導
http://www.gijutsushi1.com/article/13548561.html
2009.09.09 農業部門の方の体験論文骨子をまとめました
http://www.gijutsushi1.com/article/13527960.html

お問い合わせには何でもお答えしております。

お役に立てるよう努めます。

ご要望がありましたら、メールにお書き添えいただければ幸いです。

では、よろしくお願いいたします。

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 メールマガジン技術士合格への道  第17回(最終回)
 これで合格! 技術士二次試験合格講座
 さあ、目指そう! 技術コンサルタントとしての能力開発を
 ― 今年の口頭試験結果からわかった口頭試験必勝法 ―

==================================================================

 どうやったら技術士試験に合格できるのか? その確実な合格法は? 技術
士合格への道研究所では合格指導の実践を通して開発してまいりました。そし
て、講座では、12月初旬より最後の難関である口頭試験対策指導を行ってき
て、ちょうど半分が過ぎたところです。すでに指導の終わった受講生様から確
かな手ごたえを感じているところです。

 技術士試験では合格の手順がどこにも示されていないため、苦労されている
方も多いかと思います。このように悩みに対して、技術士合格への道研究所で
は、安心のご提案をしています。そのひとつが、100%合格できる口頭試験
対策です。

 本研究所の方針の一つが技術士試験合格法を対象としたナレッジマネジメン
ト活動です。すでに試験の前半が終了しましたので、その結果をまとめてみま
した。これから口頭試験を受けられる方々の参考になればと思います。

http://www.gijutsushi1.com/category/1261089.html

 このメールマガジンではこれまで多くの受講生を合格させたノウハウを公開
して出来るだけたくさんの方の合格を支援します。なお、詳しい合格の情報は
こちらをご覧ください。
 「技術士試験合格講座」  http://www.gijutsushi1.com/

-----------------------------------------------------------------

1.はじめに

 技術士合格への道研究所では、技術士試験対策として技術応用によって業績
の成果につなげられる能力、すなわち技術者コンピテンシーを開発することで
受講者様の合格力を高めてまいりました。

 そして、そうした考え方の理解を促すための指導方法として、従来の添削で
はなく、コーチング指導として取り入れております。それが

「技術者コンピテンシー」 & 「コーチング」

という指導原理です。そこでは専門技術を新たに暗記するのではなく、エンジ
ニアとしての課題設定や対策提案能力を身につけることにより、技術士試験の
大部分の問題が解ける力を養えます。つまり、

 普通の技術者のレベルの思考で、基本的な事項を間違いなく提案する

そのような活動によって昨年の試験では、講座修了者の口頭試験の合格率が1
00%という驚異的な合格率を生み出しています。

 また、技術士試験では、

・受験者の専門分野の系統ごとに問題が異なる
・実際に体験したことが題材として求められる

 ですからご自身の得意分野の知識(経験)を生かして書かなければ合格でき
ません。

 こうした、「誤りのない自分独自の考え方」、「得意分野を中心とした問題
対策」を行うためにも、緊密な指導のやり取りが欠かせません。このため受講
者と講師によるマンツーマンでのコーチング指導を行っています。かつてなか
った、添削、音声ファイル、面談による丁寧なやり取りによって意思疎通を図
っています。

http://www.gijutsushi1.com/article/13545408.html

 このメールマガジンでは、こうした指導の中からテクニックを紹介しながら
技術士試験の最後の難関である口頭試験の後半戦に向けて、これまでにわかっ
た合格法についてご紹介します。

 なお、バックナンバーもあります。
http://www.gijutsushi1.com/category/1284891.html

2. 技術士二次試験合格講座第17回 
 今年の口頭試験結果からわかった口頭試験必勝法

 技術士口頭試験は体験論文をもとに行われる人物能力測定試験であり、そこ
では技術者としてのコンピテンシーをチェックされます。すでに口頭試験を受
験された複数の受験者様より、今年の口頭試験の実態が明らかとなりました。
そこで明らかとなった合格の要因を満たしていけば必ず合格できるに違いあり
ません。今回は、その口頭試験必勝法を提案します。

3. 今年の口頭試験結果からわかったこと

 今年の口頭試験ではすでに10名を超える受講者様が試験を終えました。本
研究所ではすべての方に対してコーチング指導を行い、結果を見届けました。
そして、試験後に結果を聴取して指導方法のPDCAを行いました。そこから
わかったことは、

(1)体験論文が支配的因子である
(2)専門的業務のノウハウが問われる
(3)一般的な専門技術の知識が大切
(4)条文の暗唱ではなく具体例での見解が求められる
 (倫理、法律、環境配慮など)

 これらの4つであり、いずれが欠けても人物に対する評価ランクを大きく下
げる致命的な影響を持っています。

 本研究所の口頭試験コースA講座では、上記4つのすべての要因に対して指
導を行ってきました。その実践、および実際の試験結果についての受験者様か
らの申告をもとに、無理なく確実に合格答案に導くための方策をご紹介します。

 まず、今回は論文に対する評価ランクを大きく下げている4つの要因につい
てそれぞれ説明します。

4. 技術士口頭試験を左右する4つの要因
4.1体験論文が支配的因子である

  文部科学省によれば、口頭試験の評価項目は次の5項目となっています。

 (1) 経歴及び応用能力
 (2) 体系的専門知識
 (3) 技術に対する見識
 (4) 技術者倫理
 (5) 技術士制度の認識その他

 このうちの「(1) 経歴及び応用能力」、「(2)体系的専門知識」に相当する
部分が体験論文および同関連質問として採点されます。ですから、口頭試験対
策としては技術的体験論文をしっかり書いておくことが最大の戦略となります。

 実際の試験結果の反応においても、十分体験論文を検討された方は、口頭試
験でまるで雑談のようだったと申告されています。一方、体験論文の検討が不
十分で提出された方は、厳しい質問を受けています。

 この厳しい質問の理由は容易に想像できます。論文を読んで的確な方法論が
見えなかったり、結論・成果の技術的背景が薄かったりすると試験官は失望し
ます。そして、応用能力や体系的専門知識の評点を判断するため、体験論文に
代わる内容を確かめにかかるのです。その結果、厳しい質問に発展しかねませ
ん。

 このため、この第一の要因、体験論文の対策としては論文作成段階で技術士
にふさわしい次のような内容を十分表現しておくことが有効です。

・課題、問題、技術的提案が論理的に対応している
・問題解決の方法は専門的技術体系を背景としている
・しかるべき技術的成果が得られている
・現時点での評価がされている(ただの反省じゃない)
・業界や技術の将来展望がされている

4.2専門的業務上のノウハウが問われる

 次に問われるのは、業務経歴についての専門的業務上のノウハウです。これ
は専門技術を用いて業績を行う上でのコンピテンシーといってよいでしょう。

 つまり、もしも専門的な業務を行っていたとしたらそれを行う上で知ってい
るはずのことは何か?と考えて、その周辺のことが質問されるのです。たとえ
ば、土質基礎科目で土壌汚染調査を行った方は調査項目(物質名)を聞かれて
います。

 このような質問の答えとしては簡潔に「鉛、ヒ素」とか「有機塩素化合物で
す」と単語で単刀直入に答えれば十分です。

4.3一般的な専門技術の知識が大切

 一般的な専門技術の知識は試験項目の「(3) 技術に対する見識」に相当し、
この質問としては、体験業務関連して次々に専門用語をあげてその意味を求め
られます。

 たとえば土質基礎科目の方で、ため池の遮水構造を計画された方は次のよう
な質問がされています。

・カーテングラウチングって何ですか
・堤体材料に泥岩を使用してますが
・スレーキング対策は?
・降雨時など堤体完成後のスレーキング対策は?など

こうした質問対策は体験論文や業務経歴に対応して問題を想定しておくことが
必要です。

4.4条文の暗唱ではなく具体例での見解が求められる(倫理、法律、環境配慮
など)

 採点項目の「(4) 技術者倫理」、「(5) 技術士制度の認識その他」につては
最近問題が高度化してきており、実例による説明を求められることがあります。
これは暗記ではなく活用できる知識を求めているからです。

 技術者倫理については「あなたは倫理についてどのように考えて行動してい
ますか?」といった質問があったそうです。ここでは技術者倫理要綱をあげる
のではなく、実例として品質管理等のデータの改ざんの例をあげて、その防止
法を説明すれば良いのです。

5. 「技術士口頭試験を左右する4つの要因」のまとめ

 以上の4つの要因はすべて、受験者の業務経歴にリンクしています。こうし
た問題の原因や背景は各個人で業績内容が異なるため一般的な解決法が成り立
ちません。そこで、それぞれの受験者ごとに具体的に体験内容を確認して業績
質問を予測しながら克服法を考えていく必要があります。

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技術士合格への道研究所のパーフェクトコース講座の最近の指導より
 
 講座の指導では口頭試験対策指導の山を越えて、来年の筆記試験対策指導の
方が増えています。中でも今年一次試験を(この12/24に)合格されて、すぐ
に技術士二次試験にチャレンジされる方が増えています。

 初めて受験される方には「技術士にふさわしい」ということが何なのか分か
りにくい場合があります。そのような対策として各受講者様の専門分野ごとに
どのような「技術士へのふさわしいさ」があり得るのか、例示しながらケース
バイケースで説明しています。コーチング指導だからできるのだと考えていま
す。

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